「ブランク持ちの看護師の復帰は可能?」「ブランク持ちの看護師の復帰先や、勉強法は?」一度現場を退いたブランク持ち看護師の方は、このような悩みを抱えているのではないでしょうか。結論、コロナ渦の影響でブランク持ち看護師の需要が高まり、復帰がしやすくなっています。
この記事では、ブランク持ち看護師の復帰先や、復帰時に注意すべきポイントを徹底解説。看護師のフランク明けの復帰はブランクの期間や経験によって復帰時の難易度や気をつけるべきポイントが異なるため、復帰を考えている看護師の方は、ぜひ参考にしてください。
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看護師はブランクがあっても復帰しやすい!ブランク看護師が復帰するための準備や勉強法
まず、ブランク持ち看護師が復帰するためには、ブランクを補うための勉強をしなければいけません。ブランクを補うための勉強法としては、以下の3つを例として挙げてみます。
- ブランク看護師向けのセミナーや研修を受講する
- ブランク看護師向け復職支援の通信講座を受講する
- 独学で勉強し直す
それぞれメリットやデメリットを見ていきましょう。
ブランク持ち看護師向けのセミナーや研修を受講する
ブランク持ち看護師の勉強法としておすすめなのが、公的機関や民間企業が実施する復職希望看護師向けのセミナーを受講することです。
セミナーではブランクを埋める技術研修や、同じブランクを持つ看護師との交流が行えます。また、採血・注射、吸引、膀胱留置カテーテル、摘便、一次救命処置(BLS)といった慣れが必要が処置もセミナーで研修してくれるため、即戦力として現場に復帰できるでしょう。
厚生労働省指定日本看護協会主催の研修、県知事指定都道府県ナースセンターによる就業支援、大学病院での復職支援セミナーなど、様々な団体や機関がセミナーを開いているので、ぜひ参加してみるのをおすすめします。
中には無料で開催されているものもあり、参加へのハードルが低いことも特徴です。
ブランク看護師向け復職支援の通信講座を受講する
続いて「復職のために勉強したいけど、セミナーに足を運ぶ時間が取れない」このような方は、復職支援の通信講座がおすすめです。こちらも各医療機関や団体が通信講座を行っており、自宅から勉強できます。
セミナーと違って実技をするのは難しいですが、オンラインで受講可能であるため、セミナーに直接行くよりも手軽に受けられるでしょう。
通信講座なら「日本看護協会オンデマンド研修」がおすすめ
また、復職支援の通信講座を受けたい方は、日本看護協会が実施する「日本看護協会オンデマンド研修」がおすすめです。
こちらの研修は看護に関連する基礎知識や、時代・社会ニーズに合った内容の普及と浸透を目的とした配信です。配信期間中であれば過去の研修を何度でも見直せるので、不安な部分は繰り返し学習できます。詳しい申し込み方法や料金などは、日本看護協会の公式サイトをご覧ください。
独学で勉強し直す
最後は、セミナーなどに通わず独学で勉強し直す方法です。
独学はセミナーと違って無料で勉強できるものの「分からない部分を相談できる人がいない」「最新の看護知識を見落としてしまう可能性がある」などのデメリットもあります。
また、分からないことをすぐに解決できない可能性があるため、復帰までに時間が掛かってしまいやすいこともデメリットです。
ブランクが1年未満くらいであれば独学でもすぐに復帰できますが、中長期現場から遠ざかっている方は、復職セミナーや通信講座を検討しましょう。
ブランク看護師におすすめの復帰先の例とその理由
ブランク看護師でも上記のように今は各種セミナーなどもあり1年・5年・10年とブランクがあいても復帰はしやすいのですが、復帰先によってそのハードルは異なります。ブランク明け復帰におすすめの復帰先は、以下の2つです。
- 慢性期・回復期病棟
- 透析室・透析クリニック
以下でおすすめな理由を施設ごとに解説します。ブランク明け看護師の復帰先が必ずしもこの2つでないといけないわけではないので、おすすめな理由を見ながらブランクがあいても復帰しやすい職場の特徴をつかんでいきましょう。
慢性期・回復期病棟
まず、ブランク持ち看護師の復帰先として慢性期・回復期病棟は外せません。
慢性期・回復期病棟は看護業務がルーティーン化していることが多く、ブランクがある看護師でもすぐ業務に慣れやすいからです。
また、1日の流れがある程度決まっているということは「何を勉強すれば良いのか」が明確になります。そのため、業務や看護知識の予習・復習もそこまで負担になりません。
「患者さんとじっくり関わりたい 」「患者さんが回復していく手助けをしたい」方は、ぜひ慢性期・回復期病棟を検討してみましょう。
透析室・透析クリニック
続いて、透析室・透析クリニックもブランク持ち看護師の復帰先におすすめです。
理由は先ほどの慢性期・回復期病棟と同じで「透析時の穿刺」「透析中のバイタル観察」など、1日の看護業務がルーティン化していることが挙げられます。
また、透析室・透析クリニックは日曜日が休みの職場が大半なので、復帰後の生活が不規則になってしまう心配もありません。
その他も看護師の復職先の候補は看護師求人サイトにも多く掲載されています。希望の職場に復帰したい方は、次の記事で転職エージェントの紹介や解説をしているので、併せて参考にしてください。
長期ブランクでも大丈夫?【ブランク期間別】ブランク持ち看護師が復帰時に注意するべきポイント
「10年以上のブランクがあるけど、長期の空白期間があっても復帰できるの?」このような不安がある方も多いのではないでしょうか。
確かに、ブランクの期間は短い方が復帰しやすくなりす。しかし、長期のブランクがあっても復帰できない訳ではありません。
ここからは、ブランクの期間ごとに注意すべきポイントを解説します。20年以上のブランクがある場合も解説しているので、長期間のブランクがある方は特に参考にしてください。
ブランクが1年未満の場合
まず、ブランクが1年未満の場合は復職時に大きなマイナスになるようなことはありません。1年未満であれば仕事の感覚もすぐに取り戻すことができ、現場の即戦力として働けるからです。
そのため、一度離職した理由と、それをふまえてもう一度看護師として復帰したい気持ちなどを整理しておけば問題ないでしょう。
ブランクが4,5年程度の場合
続いて、ブランクが4,5年程度の場合です。この記事を読んでいる方の中にも、出産や子育てなどのライフスタイルの変化により、これくらいのブランクがある方も多いのではないでしょうか。実際の求人市場を見ると、看護師不足なども背景に、4,5年程度のブランクでもそこまでのマイナスになることはありません。
こちらも「なぜブランクの期間ができてしまったのか」「もう一度現場に戻ろうと思った理由」をしっかり整理することが大切です。また「ブランクの期間で医療現場にどのような変化が起きたか」を情報収集し、気づいたことを志望動機に盛り込めると、看護師としての成長意欲が伝わり高評価になりやすいといえます。
4,5年程度のブランクがある看護師の方も多いので、安心して復職に臨みましょう。ただ1年ブランクの人よりはやはり看護師としての現場勘は失われている可能性が高いので、上記で紹介したセミナーや勉強方法などは積極的に検討するようにしましょう。
ブランクが10年程度の場合
続いて、ブランクが10年程度ある場合です。看護業界において5年以上のブランクがある方は、以前と同様もしくはそれ以上の職場に戻るのは難しいといわれることもあります。なぜなら、ブランクの期間が長すぎると仕事の感覚を取り戻すのに時間が掛かりますし、即戦力として期待できないからです。
病院や診療所では、すぐに適応できて即戦力となる看護師を求めている場合が多く、中途採用の教育に力を入れていない職場も少なくありません。そのため、10年程度のブランクがある方は「なぜブランクの期間ができてしまったのか」「もう一度現場に戻ろうと思った理由」を整理することはもちろんのこと「復職に向けてどのような準備や勉強をして来たのか」が問われます。
記事の冒頭で解説した医療機関が開催するセミナーに参加したり、通信講座を受けていたりすると良い印象を持たれるので、長期のブランクがある方はぜひ研修を受けましょう。
ブランクが20年〜30年以上の場合
最後に、ブランクが20~30年以上ある場合です。これはなかなかレアなケースかもしれませんが、例えば20代で看護師として活躍しながら結婚出産をきっかけに退職して主婦業を頑張られていた方などがこれにあたります。年齢的にも40代後半~60代あたりの方の話です。
結論、これくらいのブランクがある方は年齢的な関係もあり、再び正社員として雇用してもらうのは難しいでしょう。アルバイトや派遣なども含めて幅広い求人を検討していく必要があるでしょう。
また、20年前の医療現場と現代の医療現場では医療技術もかなり異なっているので、最新の看護知識をイチから身につける覚悟が必要です。そのため「現代の看護知識をどれくらい理解しているのか」「復帰後、即戦力として働けるようになるまでにどれくらいの期間が必要か」などが問われます。
これくらいのブランクがある場合、復職するためにはセミナーや通信講座の受講は必須です。できる限りの準備をして、復職に臨みましょう。
企業や転職サイトから人気のある「ブランク持ち看護師の条件」とは?
ブランク持ちの看護師が復職する場合、以下2つの特徴がある方が企業や転職サイトから人気です。
- 即戦力で働ける
- 新人の教育も担える
それぞれ理由や具体例を見ていきましょう。
即戦力で働ける
看護師として復帰する場合、病院や診療所などの企業は「いかに即戦力として働けるか?」を重視しています。これは先述した通り、企業が中途採用の看護師への教育に力を入れていないからです。
また、復職希望者の年齢が高ければ高くなるほど、この傾向は強くなります。20代前半でこれからの成長を期待できる若手であれば経験やスキルをあまり問われないですが、30代を超えると即戦力として働ける人材でないと復職は難しいでしょう。
とはいえ、スキルが未熟だったり、即戦力として働ける自信がない方は、セミナーを受ければブランクの期間を埋められます。少しでも復職しやすくしたい方は、ぜひ検討してみてください。
新人の教育も担える
続いて、即戦力として働けるのにプラスして「新人看護師の教育も担える」人材は、企業でも重宝されます。多くの病院や診療所では人手不足が慢性化しており、新人教育が現場の負担になっているからです。
そのため「前の病院で新人教育を担当していた」「他の看護師にはないスキルがある」このような人材はある程度のブランクがあっても復職しやすいでしょう。
ブランク持ちの看護師が復職時の志望動機や履歴書の書き方で気を付けるべきポイント
ブランク持ちの看護師が採用してもらうためには、当然ながら一般的な転職活動と同じく志望動機や履歴書などを完成させなければいけません。志望動機や履歴書で気をつけるポイントをここでは3つ挙げてみます。
- ブランクの期間を正直に書く
- 復帰したい理由を明確にしておく
- スキルや経験をアピールする
これらを押さえられていれば、面接時に大きなマイナスになるようなことはありません。それぞれ具体的に見ていきましょう。
ブランクの期間と理由を正直に書く
まず、ブランクの期間と理由を正直に書きましょう。例えばブランクが5年あるのに1年と書いた場合、確かに復職はしやすくなるかもしれません。しかし、実務に就くと5年と1年のブランクはすぐに出てきてしまうでしょう。
そうなると「使えない人」とレッテルを貼られてしまったり、実際には1年ではなく5年のブランクがあることがバレれば、最悪の場合解雇されてしまうかもしれません。
また、ブランクの理由も同じです。「子供ができてライフスタイルが変わった」「病院での勤務に疲れてしまった」など、ブランクの理由は人それぞれですし、どんな理由でも正直に書くことが信頼につながります。
復帰したい理由を明確にしておく
続いて、復帰したい理由を明確にしておきましょう。
病院も採用活動はコストが掛かるため、できるだけ信頼できる人材を採用したいと思っています。そんな中「復帰したい理由が曖昧な人」と「明確に復帰したい理由がある人」この2人が面接に来た場合、後者を採用するのは明らかです。
また、復帰したい理由はその人の「やる気」の目安にも繋がります。復帰したい理由が曖昧だと「採用してもすぐに辞めてしまいそう」と不信感を与えかねないので、復帰したい理由は必ず整理しておきましょう。
スキルや経験をアピールする
最後に、自分のスキルや経験はできるだけアピールしましょう。
特に、ブランクの期間が長かったり、年齢が高い方は他の看護師に負けないスキルや経験が求められます。履歴書や面接の際「こんな看護業務をやっていた」「他の看護師にはないこんなスキルがある」など、相手にはっきり伝えましょう。
ブランク持ち看護師の復帰において、スキルや経験は非常に大切な要素です。
ブランク持ち看護師の復帰に関するよくある質問
最後に、ブランク持ち看護師の復帰に関するよくある質問にお答えしていきます。復帰を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
50代以上のブランク持ち看護師でも復帰できる?
50代以上のブランク明け看護師の場合は、そのブランク期間が影響してきます。例えば上記で事例として挙げた「20代で看護師勤務→結婚退職で主婦業→20年ブランクで現在50代」などの場合だと、正社員としての復帰はかなり難しいでしょう。パートやアルバイトといった雇用形態であれば復帰できるかも知れません。
一方で直近までバリバリに看護師長をやっていたなど現役感が高い場合は50代などでも評価されるケースもあります。年齢が高いと求められるスキルや経験も高くなるので、アピールできるスキルを用意しておくのが大切です。
潜在看護師とは?ブランクから復職しないままになる理由は?
潜在看護師とは看護師の資格を持っていながら現場で働かない方のことです。昨今のコロナ渦で看護師不足が叫ばれる中で、潜在看護師の存在に焦点があたることも増えてきました。
潜在看護師の方が復職しない理由で多いのは、子供ができたタイミングで看護師を辞め、そのまま引退されるケースです。看護師という仕事が90%以上女性で構成されている都合で仕方ないのかもしれません。
また、ブランクの期間が長くなると復帰もどんどん難しくなることも潜在看護師が増えていく理由として挙げられます。看護師をまたどこかでやりたいと考えているブランク中看護師の方はブランクの期間が長くなりすぎるのも問題なので理解しておくべきでしょう。
ブランク持ちで現場に復帰するのが怖くて不安です
ブランク中の潜在看護師は相当数いますので安心して下さい。皆さん転職サイトなどの情報も得ながら勇気をもって復職され活躍されています。。ブランク持ちで復帰した看護師はたくさんいますので、もし、自分のスキルや経験に不安があるのなら、一度セミナーを受講されてみてはいかがでしょうか。
コロナ禍でブランク持ち看護師が復帰しやすいって本当?
医療現場のひっ迫・看護師の離職率増加による人材需要の増加などを背景にブランク持ち看護師の評価が見直されてきています。コロナ禍で医療現場が逼迫しているため、人手不足がどんどん深刻化して来ています。コロナ病棟に復職する事例以外にも多くの看護師さんが今回のタイミングで復職を検討しているようです。
経験の浅いブランク持ち看護師でも復帰できる?
例えば第二新卒の看護師など、経験が浅かったとしても、ブランクの期間が短かったり、年齢がまだ若い方であれば復職するのも難しくありません。特に若い看護師の方の場合は早い段階で自分に合った看護師の働き方を見つける方が将来の看護師人生にプラスなので一度看護師転職サイトの担当者などに相談してみることをおすすめします。
【ブランクからの復帰はおまかせ】看護師転職サイトのおすすめ2選
看護師がブランクから復帰しようと考える場合に、今の時代は看護師転職サイトは有力な選択肢の1つです。ブランク明け看護師が転職サイトを選ぶなら、大手転職サービスが安心でおすすめです。以下、エキサイト編集部が厳選した看護師転職サイトを2つ紹介します。
マイナビ看護師
人材大手マイナビグループのサービスです。マイナビ看護師は、ブランク明けの看護師の復職事例も多数保有中です。まず1サイト登録してみるなら最大手のマイナビを推奨します。
ナース人材バンク
ナース人材バンクは、「株式会社株式会社エス・エム・エス」が運営している上場企業のサービスです。こちらも潜在看護師への仕事紹介に定評があり有益なアドバイスが受けられるので人気です。
まとめ:ブランク持ち看護師は復帰可能!準備をして即戦力として働こう
ブランクがある看護師の復帰は、ブランクの年数や年齢によって難易度が異なります。とはいえ、10年以上のブランクがある場合でも「絶対に復帰できない」ということはありません。
スキルや経験に不安のある方はセミナーや通信講座を受講すれば補えますし、多くの方が復職に成功しています。また上記で紹介した看護師転職サイトの利用も大きなメリットになります。
コロナ禍の影響もあり看護師の人手不足が深刻化する昨今、ぜひブランクがある方ももう一度看護の道に復帰されてみてはいかがでしょうか。
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