20代の薬剤師というと、入職してすぐの新米薬剤師から、経験4~5年で仕事に慣れてきたころまで幅広い人がおり、様々な悩みを抱えて転職したいと考える人もいます。この記事では、20代の薬剤師がどんな時に転職したいと考えるのかについて、ネットに寄せられた悩み投稿をもとに紹介していきます。
20代の薬剤師が転職を考えるシーンは、人間関係の悩み、給料への不満、スキルアップ希望、激務の職場が辛いなどさまざまです。今転職を考えている20代の薬剤師の方は、自分の状況と照らし合わせながら、是非参考にしてみてください。投稿の引用は「転職ステーション」からになります。
20代薬剤師の転職に関する悩み
20代女性薬剤師、調剤薬局の人間関係で悩んでおり、転職したいのですが…
20代の女性薬剤師です。残業も少なくてほどほどに忙しいので仕事の条件的にはいい調剤薬局で働いていますけど、職場の人間関係にとても悩んでいます。私以外に二人の年上の女性薬剤師がいるのですが、しょっちゅう人のうわさ話をしていています。うわさ話の対象は薬局にくる患者さんやメーカーの方のこともあり、あまり耳にしたくない話ばかりです。
一度、ちょっと度が過ぎているようなことを言っていたので私は聞きたくないと言ってしまい、陰で私の悪口も言っているようです。最近は患者さんが途切れた時も私一人でポツンとしていることが多いです。私は地方に住んでいて、働きたいと思える調剤薬局がなかなかなく、辞めたくはないですが、この職場にいるのも辛いです。でも、まだ薬剤師の経験が浅い20代で辞めて次の転職先を探すと後悔するでしょうか。1人ポツンでも人間関係は割り切って働く方がいいでしょうか。悩んでいます。
20代後半の薬剤師です。激務のドラッグストアをやめて転職したい。
私はドラッグストアで薬剤師をしている20代後半の男です。もともと学生時代からアルバイトとして勤務していた店で、卒業と同時に「社員にならないか」と声をかけていただき、そのまま就職しました。うちの薬局は調剤もやっているので、やりがいもあり、不満はありませんでした。ですが、入社してから4年の間にすでに2回の転勤(同一県内ですが)があり、その度にまた最初から人間関係を作り直し…通勤に苦労するなど、業務以外の面での不満が出てきました。さらに去年などは、産休に入る女性薬剤師がいたため業務の負担が大きくなり、毎日残業、休日返上で代わりに出勤など、まともな労働環境ではなくなってきました。今年に入ってからもその状況に変わりはないため、転職しようかと考えています。
今転職先として考えているのは、調剤薬局です。病院は私には難しいでしょうし自信がありません。それに、ドラッグストアのようにOTCの販売や品出しなどの雑務はせず調剤に没頭したいという希望もあります。そして何より、きちんと決まった休みが取れて、転勤のない所に移りたいと思っています。今はまだ独身だから転勤にも何とか応じてきましたが、この先結婚して養う家族ができたら…と考えると、今のうちに転職をして安定した基盤を作っておきたいというのもあります。ただ、最初にお話しましたように、私は学生時代から勤務していた店で就職しているので、転職はおろか、就職活動すらしたことがありません。薬剤師の転職に詳しい方、転職の経験がある方、私のような境遇の者が転職を成功させるためのコツやポイント、転職活動をどう行うべきかなど、アドバイスをいただけると助かります。
病院薬剤師の理想と現実…3年目の26歳、転職すべきでしょうか?
私は病院薬剤師として働いて、今年で3年目になる26歳女性です。病床数はそこそこ大きめの急性期病院で、診療科はほぼ全科あり、病棟薬剤師を配置して病棟加算もとっています。先輩方は専門や認定薬剤師の資格を多くとっています。メンバーは、管理職以外は20代から30代前半がほとんどです。田舎なのであまり新しい方は入ってきません。
私も就職したときは、たくさん勉強して専門性を高めて頑張りたいと思っていました。しかし現実は若手が多いから主担当にはなれず、主担当の業務を影でサポートするかのように雑務をこなす日々。病棟業務できるときは、ずっと小児科と産科病棟の副担当をしているので同じような処方の服薬指導をこなしている状況です。病院薬剤師ってこういうものなのでしょうか?仕事だとわりきって淡々とこなして行くべきか、キャリアアップのために転職を考えて行動していい状況ですか?たくさんの症例を勉強できると思って病院薬剤師になったのに、自分の置かれた環境は理想と違うものだったので、このままでいいのか悩んでいます、アドバイスください。
病院薬剤師3年目の方で、キャリアアップができず転職するか悩んでいるという投稿です。20~30代の若い薬剤師が多いことから、サポート業務ばかり行っている様子です。投稿にもあるように、病院薬剤師のキャリアアップは、認定や専門薬剤師の資格を取得して専門性を高めること、多くの症例を経験すること、調剤薬局では扱えない医薬品の知識を身に付けられることなどが挙げられますので、現時点だと思い描いていたキャリアアップはできていないようです。まずは先輩や管理職の方などに相談し、改善が難しければ薬剤師の転職サイトに相談してみるのもよいかもしれません。
20代後半のドラッグストア薬剤師、年収450万。給料アップ希望で転職検討中。
地方のドラッグストアチェーンに勤務しています、20代後半の男性薬剤師です。現在、給料が理由で転職を考え始めています。私は、現在の会社に入社して3年になります。勤務先は、いわゆる郊外型のドラッグストア。食料品や雑貨などなんでも揃っているスーパーみたいな感じです。現在もらっている給料は、月にトータル32万です。もちろん薬剤師手当て込みです。ボーナスを合わせても年収450万ほどにしかなりません。ドラッグストアの薬剤師は年収が高いと思っていましたが、こんなものでしょうか。
同期の友人と久々に会って話したところ、年収は600万円ほどだといいます。勤務先は調剤や製薬会社でした。ドラッグストア勤務の友人はいません。都市部勤務の友人もいるので、確かに地方と都市部では給料の違いはあるかと思いますが、正直少しショックでした。転職サイトを見ると年収600万円とか700万円とかあります。そこで、薬剤師の皆様の給料を知りたいと思いました。私の年収は低いでしょうか?それとも、こんなものでしょうか?給料以外の待遇に不満はないので、少しでも報酬が上がってくれたら助かるのですが、私の給料が低すぎるのであれば、転職を本気で考えようと思っています。ドラッグストア勤務の薬剤師の方や、ドラッグストアから他業種に転職した方、ぜひご意見をいただきたいです。
20代後半のドラッグストア勤務、年収が低くて転職を考えているという男性薬剤師の方です。同じ薬剤師でも、勤務先や地域によって、給料・年収に大きな差が出ます。特に同期の年収を聞くと比べてしまい、転職を考えてしまう…というのは当然の心理でしょう。
薬剤師手当込みでこの給料は確かに少し低いかもしれませんが、同じドラッグストアで年収アップを狙うとなると、かなり激務の店舗、大手チェーンで転勤がある、昇進してエリアマネージャー兼務、というケースも考えられます。着実に給料アップを考えるのであれば、20代の今のうちに調剤薬局への転職を考えるのも一つの方法かもしれません。
病院薬剤師4年目、給料が少なすぎて転職したい…
私は病院薬剤師4年目の28歳です。手取りは20万円ありません。当直はない病院ですが、毎日のようにサービス残業です。定時で帰れることはほとんどありません。仕事は薬剤師らしい仕事をさせてもらっていますが、給料が安いのが理由でこれまでに辞めた薬剤師がたくさんいるようです。社会人になったら一人暮らしをするのが希望だったのですが、この給料では一人暮らしをしてもみじめな生活しかできないので実家暮らしのままです。大学時代の友人は大企業に就職していい給料をもらっていて、話をしているとストレスさえ感じるようになりました。
病院薬剤師の仕事を選んだのは私自身ですが、今は選択を失敗したと思っています。転職したいのですが、他のところに移って給料が変わらないのなら意味がないとも思っています。病院薬剤師のまま割り切って仕事を続けるか、20代のうちに思い切ってほかのところに転職するか、どうすればいいでしょうか?
こちらも給料が理由で転職を考えている20代薬剤師の方の投稿です。病院薬剤師は比較的給料が安い傾向がありますが、4年目で手取りが20万円以下、サービス残業も多いとなると、転職を考えるのも無理はないでしょう。調剤薬局かドラッグストアに転職すれば、おそらく今より給料は上がるでしょう。ただ、今の仕事内容には不満がないようなので、病院薬剤師ならではの仕事やキャリアップを取るか、給料を取るかをよく考えてみるのがよさそうです。
働きながら転職活動をしてみて、今よりも給料が高いところが見つかってから退職するという方法でもいいかもしれません。同じ病院薬剤師でも、残業代がきちんと支給されたり、住宅手当や社宅があるところを探せば、1人暮らしも可能でしょう。
オールマイティな薬剤師を目指すには、20代のうちに転職すべきですか?
私は20代の女性薬剤師です。将来は結婚して出産を機に退職して子育てに専念し、子育てが落ち着いたら薬剤師の仕事に復帰するというライフプランを考えています。そのため私はオールマイティな薬剤師になりたいです。将来、子供や家族が病気の時にどう対処すれば良いかわかるとか、知人、友人とかに薬や病気について質問されれば知っているという、何でも知っていて誰からも頼られるような薬剤師がいいです。そのためには、20代の若いうちにいろいろな職を体験したほうがいいでしょうか?調剤薬局で働いたら、調剤のことに偏りそうだし、ドラッグストアだったら、調剤のことを知らないし、病院なら、OTCは知らないままになりそうだし。
人間関係も広げていきたいと考えています。一つの職場でずっと働いていたら、同じ人とだけ接することになりますよね。いろいろな人と繋がって、今のうちになるべく色んな経験や勉強をしておきたいと思います。今は調剤薬局で働いています。耳鼻科の処方が多いので耳鼻科関係は詳しくなりましたが、他のことも勉強したいです。色々な職場を経験するためには転職も早いうちのほうがいいかなと思っていますが、この考えはどうでしょうか?
将来のことも考えて、20代の今のうちから色々な職場を経験しておきたいという女性薬剤師の方の投稿です。新しいことに挑戦したい、幅広い知識を身につけたいという考えはとても良いことです。今の職場が耳鼻科領域に偏っているのであれば、調剤薬局の経験としても弱いので、転職してもいいかもしれません。
たとえば調剤薬局とドラッグストア併設のところであれば、1つで2つ経験できるのでお得とも言えます。また、将来家族のセルフメディケーションに役立てたいと考えるのであれば、ドラッグストアでの知識が役に立つでしょう。ただし注意しておきたいのは、数年経験したからと言って「オールマイティな薬剤師」になるのは難しいということです。色々な経験を積むのは良いのですが、どれも中途半端にならないように気を付けましょう。
薬剤師2年目の26歳、スキルアップのために大規模病院の門前薬局に転職したい
大規模病院の門前薬局で薬剤師として働きたいと思い、転職を考えています。新卒から2年、小さな小児科クリニックそばの調剤薬局で働いていますが、もっといろんな症例を経験したいし、このままここにずっといたらスキルアップもできないような気がしてきました。なので、思い切って大規模病院の門前薬局に転職しようと考えたんですが、皆さんから見てこれは現実的でしょうか?また、おススメなのはどんな病院だと思いますか?例えば大学病院とか、公立病院とか…。まだ情報収集を始めたばかりなので漠然とした転職願望なんですが、色々教えていただけるとありがたいです。
スキルアップのために大規模病院の門前薬局に転職したいと考えている20代薬剤師の方からの投稿です。新卒の方や初めて調剤薬局に勤める方が勤務先として希望する店舗は、交通の便が良いことや人間関係が良好であることなどなどがありますが、最も代表的なのは「勉強になる店舗」だと思います。それにはやはり、大学病院や市立病院などの大規模病院の門前薬局が適しているのではないでしょうか。それらの病院には内科、外科、眼科、産婦人科、消化器科、循環器科、泌尿器科、整形外科など様々な科目が揃っており、場所によってはリウマチ科、腎臓内科、糖尿病内科などの専門性が高い科目がある病院もあります。扱う科目数が多いほど調剤薬局で取り扱う薬の品目も増えますし、触れ合う疾患や患者さんのパターンも多くなります。
また、薬や疾患について詳しくなれることだけが大規模病院の門前薬局のメリットではありません。ある1人の患者さんを診察しても医師の数だけ治療方針がありますし、処方内容も異なります。大規模な病院では多くの医師の処方箋を受けることになりますので、それだけ治療のパターンを見ることができるのです。薬剤師には同じように見える疾患や症状でも、医師によってその治療や処方は異なるため、とても勉強になります。逆に同じ薬の処方でも、内科の医師は高血圧に対して処方したのに対し、腎臓内科の医師は腎保護目的で処方することもあります。効能効果は添付文書を見ればわかることではありますが、実際の処方を目にして初めてしっかりと理解できます。そういった意味で、一つの薬について本当に詳しく知ることができるきっかけになるでしょう。
大病院帰りの患者さんは、病院でとても待たされてきたということに注意しなくてはなりません。大抵受付から会計まで1時間以上かかりますし、長い時では3時間以上かかる場合もあります。病院が混む日は薬局ももちろん混むのですが、患者さんからすると「病院でも待ったのに薬局でも待つのか」という気分になってしまうのです。つまり大病院の門前薬局ではスピードが大事です。しかし循環器科や消化器科の処方はとても内容が濃いものが多く、一包化も少なくありません。その中に眼科や整形外科などの時間がかからない処方も混ざってきます。調剤、監査を素早く確実に行い、時間がかからない処方を待たせない工夫をすることはとても大変ですが、そういった店舗で数年働いた薬剤師は、その後どの薬局に行っても効率良く働けるはずです。20代の薬剤師がスキルを磨くには、大規模病院の門前薬局はとても適していると言えるでしょう。
【20代薬剤師におすすめ】人気の薬剤師転職サイト2選
薬キャリエージェント
薬キャリエージェントは20代の若手薬剤師の方に人気が高く、登録必須の転職サイトです。コンサルタントの質の高さに定評があり、初めての転職でもしっかりとサポートしてくれるので、20代の若手薬剤師の方でも安心です。迷っている方はまずは薬キャリエージェントから登録してみましょう。
マイナビ薬剤師
マイナビ薬剤師も知名度が高く実績のある転職サイトです。豊富な求人の中から、20代の若手薬剤師の次のキャリアにつながる求人を厳選して紹介してくれます。
転職を考えている20代薬剤師の方へ
薬剤師は求人数が多く、勤務先も豊富ですので、20代の若手薬剤師でも転職は十分可能です。ただし、注意しておきたいのは、転職理由と次の職場で重視する点をしっかりと見極めることです。給料アップが目的なのか、やりがいが欲しいのか、20代でもどんどん仕事を任せてくれる環境に身を置きたいのか、それにより転職先に求めるものが変わってきます。
薬剤師の転職サイトを使うことにより、自分の希望と実際の職場のミスマッチを最小限にとどめることができるでしょう。また、20代薬剤師は転職が初めてという方も多いかもしれませんが、コンサルタントのサポートがありますので心強いです。転職サイトをうまく活用しましょう。