駅からゴミ箱が消えた理由
小田急の駅にて。がーん。
22日、小田急線各駅の構内からゴミ箱が撤去された。また、東急でも、今日車内で「順次ゴミ箱を撤去していく」というアナウンスが流れていた。


オウム事件以来、街角から消えたゴミ箱が、結局今になってもあまり復旧していないという状況を見ると、駅においても、一度撤去されたら未来永劫復活しないのでは…と利用者としては心配になる。さっそく小田急電鉄に今回の処置の理由をたずねてみた。

「実は先週、国土交通省から各鉄道会社に対してテロ対策のための自主警備徹底を依頼する通達があったのです。特にゴミ箱を撤去という指示があったわけではありませんが、小田急としてできる処置を迅速に行ったということになります。駅構内だけでなく、現在は特急ロマンスカー内のゴミ箱も利用できない状況にさせていただいております」

ちなみに、小田急電鉄はゴミ箱に関しては「未来永劫復旧しないというわけでは現時点ではありません。状況を見ながら判断していきたいと思っています」というスタンス。


しかし、なぜ先週になってテロ対策を強化することにしたのだろうか。何か日本の危険度が高まるような背景はあるのだろうか。今度は国土交通省鉄道局に話を聞いてみた。
「ご存知の通り、3月11日のスペインの列車テロ以降、日本でも警察を中心に警備強化を徹底していこうという一連の動きがあります。その中で国土交通省としては鉄道会社各社に自主警備をしていただくことを決定しました。いま特に日本の危険度が高まるような何かがあったというわけではありません」

ちなみに、自主警備の通達ゆえに行われた今回のゴミ箱撤去、今後どのタイミングで鉄道会社はゴミ箱を復活させていくのだろうか、と素人的には思う。
通達解除といったものは普通あるのか、と尋ねてみたところ、「過去の例ではないですね。あとは鉄道会社さんが各社状況を見ながら判断していく、ということになります」とのこと。

安全対策もばっちりの高機能ゴミ箱などが開発されるのを待つしかないのかもしれない。
(エキサイトニュース編集部 みと)