ナポリタンを「茹でずに炒める」時代がきた!?

近年、ナポリタン専門店が増えていたり、「郷愁の味」としてナポリタン人気の再燃を雑誌やテレビがたびたび報じたりしている。

専門店や、パスタ屋さん、大衆食堂で食べるのもいいけど、ナポリタンはやっぱり「家庭の味」。
そんなナポリタンが、焼そばのように、フライパンひとつで作れる商品になっていることをご存知だろうか。
焼そばと同じく、チルドの袋めん「マルちゃん　ナポリタン　スパゲッティ　3人前」だ。

商品の形状もさることながら、ファミリーに向けて3人前としていることや、めんを茹でずに「好きな具材と一緒にフライパンで炒めるだけ」という調理法なども、焼そば袋めんと同じ。しかも、味付けも、焼そばと同じく「粉末ソース」なのだ。

いったいなぜ「チルドめん＋粉末ソース」でナポリタンを？　開発のきっかけなどを、東洋水産に聞いた。
「スパゲッティは、大人も子供も大好きなメニューです。これまでも焼そばのナポリタン味やソフトめんを使ったナポリタンは商品化していたのですが、やはり、麺の食感がいまいちでした。そこで今回、工場で乾燥スパゲッティを茹でることができるようになり、本格感のあるナポリタンスパゲッティを作ることができたのです」

実は、東洋水産では過去に「ナポリタン」の商品は発売したことがあったのだが、今回初めて、いわゆる「乾燥したスパゲッティの麺」を工場で茹で戻すことからの開発を行ったそう。
そうした過去の試行錯誤も加えると、なんと10年ほどの年月を費やして誕生した商品なのだと言う。

本来家庭で行う「たっぷりのお湯で茹でる」工程を代わりにやってくれる、この商品。開発において工夫した点について、担当者は次のように話す。
「スパゲッティと一口に言っても、太さや食感の好みは人それぞれです。そのため、できるだけたくさんの方に食べていただくために、太さや茹で加減の検討を重ねました」
小麦粉は、パスタに適した「デュラムセモリナ粉」を100%使用し、コシがあって歯切れが良く、風味豊かな麺に仕上がっている。

それにしても、なぜ「粉末ソース」なのか？
「粉末ソースの方が液体ソースに比べて、スパイス感やトマトの風味がフレッシュに生かすことができます。また、調理のときもこぼれたり、べたついたりしないので、扱いやすいです。今回の商品はお子様と一緒に作ってもらえたらと思っています」
確かに、調理の手軽さだけでなく、粉末ソースのスパイス感は、クセになる感じ。
「おかげさまで大変評判が良いです。スパゲッティを茹でるというのは、お湯がたくさん必要であり、時間もわりとかかります。今回の『フライパンひとつで炒めるだけ！』ということに共感していただけているのではと思います」

ナポリタン好きも、焼そば好きも、ぜひ一度お試しを。
（田幸和歌子）