5月31日より公開された『オブビリオン』は、主演のトム・クルーズが11年ぶりに出演する近未来アクションとして話題だ。すでに4月12日に世界55ヵ国で公開、うち48ヵ国でNO.1という大ヒットを飛ばしている本作、早速ご覧になった方、これから観に行こうと思っている方も多いだろう。


そんな方の為に、見る前に知っておくと楽しめる、見終わった後に友人らと盛り上がったり、一緒に見た彼氏や彼女にちょっと尊敬されそう(?)な本作のエピソードを簡単にご紹介しよう。

まずはストーリーから。

■ストーリー

 舞台は2077年の地球。その地球では異星人の攻撃により壊滅、人類は土星の衛星に移住している。ジャック(トム・クルーズ)と妻(アンドレア・ライズブロー)は、2人だけで地球に残り、地上1000メートルにあるタワーに住みながら地球を監視するという任務を負っている。

そんな2人は5年前に、機密保持のため記憶を消されていた。にもかかわらずジャックはある女性(オルガ・キュリレンコ)の夢を見るが、誰なのか思い出せない。そんなある日、飛行物体が地球に墜落する。現場にあったカプセルには、夢に出てくる女性が眠っていた…。


■監督『トロン:レガシー』のコシンスキー監督

本作を手がけたのは『トロン:レガシー』のジョセフ・コシンスキー監督、39歳。自身が執筆したグラフィック・ノベルを原作に、『猿の惑星:創世記』のピーター・チャーニン、ディラン・クラークが名を連ね、『トロン・レガシー』でコシンスキー監督とタッグを組み『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』でアカデミー賞撮影照明賞を獲得したクラウディオ・ミランダが担当、他にもハリウッドで活躍する優秀なスタッフ達が集結している。


■近未来のスタイリッシュなデザイン

まず目を見張るのは、何と言っても近未来のセンセーショナルなビジュアル。
壊滅してしまった地球の荒廃さ加減とは反対に、ジャックと妻が生活する雲の上の居住空間「スカイタワー」が何ともスタイリッシュ。

リビング、ダイニング、寝室、
キッチン、バスルームに加え、
ジムやプールなどが完璧な美しさでデザインされ、山積みにされた紙類やどこで買ったか覚えていないお土産物の置物なんて無駄な物は一切なし。この”デザイナーが夢見る究極の空間”を作り上げるべく家具職人から照明デザイナー、装飾スタッフまで昼夜徹して作業に励み、このセットは誰もが靴を脱いで靴下で歩いていたのだとか。
是非、現実離れした(そりゃそうなのだが)スッキリ空間を堪能して、見終わった頃にアナタは断捨離を決意しているかもしれない。



■近未来アクションの醍醐味、宇宙の乗り物“バブルシップ”

そんな細部まで計算された近未来のデザインはスカイタワーだけではない。ジャックがスカイタワーから地球までを行き来する宇宙の乗り物”バブルシップ”も然り。自身がパイロットでもあるクルーズは、バブルシップのデザインを見せられた時、「なんてクールなんだろう!って最高にワクワクしたよ。」と興奮したのだとか。そんなバトルシップにジャックが乗り込み、曲芸飛行やエキサイティングな空中戦を繰り広げるのは近未来アクションにふさわしい本作の見どころのひとつだ。

■ヒロインは、007シリーズのボンドガール

そして本作は近未来アクションでありながら、ラブストーリーの要素も盛り込まれ、女性には嬉しいロマンティックなシーンも楽しむことができる。

今回選ばれたヒロイン役には、「007 慰めの報酬」でボンドガールを務めた女優オルガ・キュリレンコ。妻役のアンドレア・ライズブローとは対象的な黒髪でエキゾチックな魅力を持った彼女は、日本人には親しみやすいかも!?ちなみに、ヒロインのキャスティングでは『ゼロ・ダーク・サーティー」でアカデミー主演女優賞にノミネートされたジェシカ・チャスティンも候補に上っていたのだが、『ゼロ・・・』の出演があった為、降板したという話も。

また、本作の重要人物として登場うするモーガン・フリーマンとトム・クルーズは何と初共演。
現場ではお互いがリスペクトしあい非常にいい関係だったとか。劇中でも2人の関係性の行方はラストまで見逃せない。

■何度も登場するワイエスの絵画

劇中、何度も登場する名画がある。それは、アンドリュー・ワイエスの描く『クリスティーナの世界」』。脚が不自由な女性が草原をはいながら、ある家を目指す絵なのだが、これはワイエスが人生を変えるほどのモチーフに出会い誕生したもの。劇中に描かれている女性とその弟はワイエス家の近くに住み、弟は常々足の悪い姉を支えており、そんな2人に大きな影響を受けていたのだとか。
そんな背景を知りながら本作を観ているとよりジャックとヒロインの関係をより味わい深く感じることができる。

■最後に

以上、知っているとより面白い!?5つのポイントをご紹介したが、他にもジャックや妻の流線形のスタイリッシュな衣装(ブーツや手袋まで!)やM83(アンソニー・ゴンザレス)やジョセフ・トラパニーズが手がける劇中の音楽など楽しめる要素はいっぱい。
見終わった後は、様々な視点からぜひ友人や恋人とワイワイ言いながら楽しんでほしい。(近未来アクションになじみのない女性の間では、途中ストーリーがわからなくなった、、という方もいるので彼氏はしっかり説明してあげて、、焦。)

ちなみに私が資料を読みながら、一番びっくりした事は本作の撮影中にトム・クルーズが50歳のお誕生日を迎えたこと。50歳、、、には決して見えません。
その辺り(どの辺り?)も是非スクリーンで確かめて欲しい。(mic)
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