アリーナツアー、幕張メッセ公演の模様をお届け!
| THE TOUR OF MISIA DISCOTHEQUE ASIA | 2009.02.08(SUN) at 横浜アリーナ |
不思議な空間だった。懐かしいRock MusicがDJスタイルで流れ続ける巨大な横浜アリーナのセンターステージ上で、茶会が催されている。真紅の番傘の下で、客席から招き上げられたファンが一人ずつ茶を頂き、静かに去ってゆく。
そんなゆっくりと流れていた時間を、突然、鋭利なヒップホップビートが切り裂き、会場は瞬時にディスコへと表情を変えていく。きらびやかな照明、ダンサー陣のキレの良いダンス。思わず席を立って一緒に踊り始めるオーディエンスの身体が心地良く温まった頃、レインボーカラーのドレスをまとったMISIAがステージに。始まりは、ニューシングル「CATCH THE RAINBOW」だった。
昨年8月、台湾からスタートした初のアジアツアー【THE TOUR OF MISIA DISCOTHEQUE ASIA】。シンガポール、ソウル、香港、上海と、アジア圏の音楽ファンを魅了してきたMISIA。アジアをライヴで巡って、「言葉を超えて、音楽で繋がり合えるパワーを感じることが出来ました」という彼女が、そのエネルギッシュなステージを3月まで続くジャパンツアーで日本のファンにも披露してくれている。
2月8日、横浜アリーナ2daysの2日目。「今日の皆さんはすごい。パワーが伝わってきます」とMISIAが思わず話す程、この日のライヴは始めからステージと客席が一体化していた。リミックスされたお馴染みの曲達がノンストップで次々と繰り出される。みんな一緒に歌って、一緒に踊って、笑顔になって、音楽を通して繋がり、一つになっていく。
そして華やかなディスコティックから一転、バンドと共に歌われるMISIAのバラードにオーディエンスの心は引き寄せられ、繋がっていく。新曲の「LOVE TRULY」、アコースティックギターのみの演奏で、大切な時間を永遠に胸に焼き付けるという切ないバラード「キスして抱きしめて」、そしてまるでMISIAの背中から翼が生えているようにも見える椅子で歌った「約束の翼」。ダンスで身体が温まった後は、彼女の歌でゆっくりとココロが温かくなっていった。そしてさらに再び…。緩急が見事な流れの中で表現されていく。
「この長いツアーという旅路の中で、そして私の人生の旅においても、今日みなさんと出逢えたことは、私にとって大きな大きな宝物です。」
そう話した後、胸に込み上げた想いにMISIAの瞳から涙が零れ落ちた。初のアジアツアーで出逢った人たち、そしてたくさんのファンから受け取った歓声やメッセージが大切な宝物となって生まれた曲が、アンコールで披露された。それが新曲「少しずつ 大切に」。今この時の中で、あなたと出逢えたことへの“ありがとう”と“愛してる”が歌われる美しいバラードだった。
MISIA初のセンターステージでのライヴ。「MISIAにとってはどこも正面ですから」とMCでも話していたように、ステージを囲む全ての人達とちゃんと向き合って音楽の素晴らしさを届けてくれていた。会場からの「ありがとう!」の声に、「今日はサイコーです。特大のありがとう!」とMISIA。そして、今年の夏も【星空のライヴ】を行うことを発表して、ライヴは幕を閉じた。この場所にいられたこと、こういう素敵な温かいライヴを体感出来たことが幸せだった。
取材・文/伊藤博伸