夏のボーナス時期となり、「使う予定のないお金をどこかに預けておきたい」と考える方も多いでしょう。金利の上昇傾向が続く中、安全性を重視しながら少しでも有利な運用を目指したいなら、元本保証の個人向け国債や定期預金が選択肢となります。


今回は、夏のボーナスから10万円を取り分け、個人向け国債「変動10年」とネット銀行の高金利「1年満期定期預金」に預けた場合、1年後に受け取れる利息を比較します。※金利は2026年6月時点。

■個人向け国債・変動10年:1年後の税引き後利息は「約1387円」
個人向け国債・変動10年(金利1.74%/年)を10万円購入した場合、1年後にもらえる利息は以下のとおりです。なお、変動10年は半年ごとに金利が見直されますが、今回は仮に1年間、同じ金利水準だったと仮定して計算します。実際の利息は半年ごとにもらえます。

・1年後の受取利息(税引き前):約1740円

・1年後の受取利息(税引き後):約1387円

受け取った利息からは、20.315%の税金が差し引かれます。

参照:変動10年「第195回債」 財務省

■ネット銀行の定期預金:1年後の税引き後利息は「約1077円」
2026年5月時点で、ネット銀行の中でも高金利を打ち出しているのが、SBJ銀行の「夏のボーナス定期預金キャンペーン」。1年もの以外に、18カ月、2年、3年、5年があります。募集総額合計1500億円に達し次第、受付が終了となります。

以下では、1年ものにお金を預けた場合でシミュレーションをしてみました。

【SBJ銀行「スーパー定期預金」の条件(2026年6月時点)】
・金利:年1.35%(1年・単利型)
・預入額:1円以上(1円単位)、1人当たりの上限なし
・対象者:日本国内に居住している個人

この1年ものの定期預金に10万円を預け入れた場合の利息は、以下のとおりです。

・1年後の受取利息(税引き前):約1350円

・1年後の受取利息(税引き後):約1077円

こちらも同様に、利息から税率20.315%が差し引かれます。


参照:
スーパー定期(インターネット専用)
夏のボーナス定期預金キャンペーン SBJ銀行

■金利上昇局面で「変動」や「短期定期」を選ぶべき理由
10万円を1年間預けた場合の税引き後利息を比較すると、次のような結果になりました。

・個人向け国債(変動10年):約1387円

・ネット銀行(1年もの定期預金):約1077円

同じ10万円を1年間預けた場合、個人向け国債(変動10年)の方が約310円多く利息を受け取れる計算です。どちらも元本保証という安心感がある点は共通しています。

では、金利が上昇している今、なぜ「変動10年」や「1年もの定期預金」が注目されているのでしょうか。

▼理由1:「次の金利上昇」に対応しやすい金利が上昇している局面で、5年や10年などの長期商品に固定してしまうと、その後さらに金利が上がった場合でも、より高い金利へ乗り換えにくくなります。

その点、個人向け国債の「変動10年」は半年ごとに適用金利が見直されるため、世の中の金利上昇に合わせて受け取る利息も増えていく可能性があります。一方、1年ぐらいの短期定期預金なら、満期を迎えるたびに、その時点でより高い金利の商品へ預け替えることもできます。

つまり、「次の金利上昇」を逃しにくいのが、変動金利や短期定期の強みです。

▼理由2:急な出費にも比較的対応しやすい高金利の定期預金は、途中で解約すると「中途解約利率」が適用され、当初予定していたせっかくの高い利息を受け取れなくなります。そのため、5年ものなど長期間の定期預金では、「途中でお金が必要になったらどうしよう」と不安を感じる方もいるでしょう。

その点、1年程度の短期定期預金であれば、早く満期を迎えるため資金を動かしやすく安心です。

また、個人向け国債(変動10年)は、購入から1年経過すれば、1万円単位で必要な分だけ中途換金することが可能です。
直前2回分の各利子(税引き前)相当額×0.79685が差し引かれるものの、元本割れの心配はありません。

▼「変動10年」と「短期定期」の使い分けは?金利上昇局面では、半年ごとに金利が見直される個人向け国債「変動10年」をじっくり保有する方法もあれば、1年もの定期預金を繰り返し利用しながら、その都度より有利な金利へ乗り換えていく方法もあります。ご自身のお金の計画に合わせて、柔軟に選びましょう。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
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