スターキャバ嬢発掘番組『LAST CALL』が話題である。内容としては実績を残した様々なレジェンドキャストがナイトワーク志望者を面接し、合否を決めるオーディション系バラエティだ。
人気沸騰のなか先日、番組が発端となった事件が発生し物議を醸している。

美容整形からマンジャロ販売へ…番組が招いた大炎上の経緯

人気番組出演のキャバ嬢が“マンジャロ騒動”で大炎上…夜職女性...の画像はこちら >>
『LAST CALL』は合格者に1,000万円の美容整形費をサポートするなど、“美”がテーマの一つ。その延長でマンジャロ(糖尿病患者に処方するインスリン注射のこと)販売の企画が始まり、オンラインのみで診察・処方が完結するクリニックの開設が発表された。

 MCを務める投資家の男性が本クリニックへ出資し、オフィシャルアンバサダーには審査員キャバ嬢の1人が抜擢。「これを機に志望者も、視聴者も美しい体型を目指してほしい」といった見事なまでのプロモーションだが、のちに薬事法違反や投薬の危険性から大炎上することとなる。

 批判が殺到しただけではなく、東京都薬務課公式Xアカウントが「医薬品であるマンジャロを販売することは薬事法違反に該当する。直ちに販売を中止して」と注意喚起を促し、販売の公式LPが閉鎖する事態へと追い込まれた。

 マンジャロは体重の減少や血糖降下、食欲減退など様々な効果をもたらすが、本来は糖尿病患者のための薬であり、むやみやたらに乱用するものではない。ここ数年間は使う必要がない患者の急増が問題視されており、使用者の一部には強い副作用で苦しむ人もいる。

「安易に手を出さないで」と注意喚起する医者も続々と現れているため、薬事法などの件もセットで考慮すれば、今回の件がいかに問題へと繋がるかは容易に想像がつくだろう。

 想像を絶するほどの大騒動と化し、アンバサダーを務めたキャバ嬢に批判が集中。彼女は当面の間は活動を休止するようで、相当精神的に追い込まれてしまったそうだ。しかしながら運営陣からの謝罪はなく、表立った人間ばかりが攻撃を受ける悲しい結末を迎えてしまった。


疑いもせず、大人に操られるナイトワーカーたち

 当の本人たちは隠された真の危険性に気づかないケースが多い。投資詐欺などに引っかかるナイトワーカーにも同じことが言えて、彼女たちは面白い話を持ちかけられると、うっかり飛びついてしまう。時間が経つか、あるいは今回の件のように大炎上した頃にようやく、てのひらの上で転がされていた現実を理解するのだ。

 ナイトワーカーが誰かに踊らされ、疑いもせずに首を縦に振る理由には、世間知らずや承認欲求が災いしている面もあるのだが。彼女たちは想像以上に心がピュアだったり、「何か仕事に繋がれば」と前向きな理由も関係していたりする。特にお金に困っていないのも、「知名度>お金」と、“良いカモ”にハマりやすい要素だと言えよう。

 世間知らず、店以外の仕事にも前向き、そして高収入という3拍子が揃えば、悪い大人にとっては絶好のターゲット。思惑通りに操れて、うまくいけば共同出資の話にも持ち込める。

「一緒に頑張る」よりも「利用する」が目的だと大人たちは自分の利益しか追わない。問題が発生したら表舞台の人間に罪を被せ、自分たちはノータッチ、なんてことも歓楽街では頻繁に起きるのだ。

孤独が闇を生む…対策はないのか?

人気番組出演のキャバ嬢が“マンジャロ騒動”で大炎上…夜職女性が巻き込まれやすい“危険な罠”
元セクシー女優で現在はフリーライターの「たかなし亜妖」
 ナイトワーカーとは基本的に孤独な生き物である。いくら店内に友達がいても、己と戦って数字を追うため、突き詰めれば「個人戦」。対人間商売のため「あまり他人に干渉しすぎず、1人に感情を任せない方が良い」という点も、より孤独を強める理由なのだろう。

 だからこそ、心の底から心配していても周りが声を掛けづらい状況もたくさんある。
会社設立や、出資、モデル、インフルエンサーの誘いなどは夜職をやりながら成功した人もいて、セカンドキャリアを築ける可能性も高い。

 それに、歓楽街は常に“挑戦”が求められるのだ。いくら友達でもムリヤリ阻止はできないとなると、明らかにマズい話以外は「それ、やばいんじゃない?」とは言いづらいもの。ナイトワーカー自身も情報を流すとどう周囲に伝わるかわからず、あえて口を閉じる。この2つの要素が“孤立”を際立たせ、最終的に闇を招く最大の原因だ。

 本来は大人から諸々の誘いを受けた時点で、相談できる相手にアドバイスを求めるべきである。ただ夜の街には身内を頼れず、昼の世界の顔見知りもゼロ……といったタイプも多いため、一番の防御策が「自衛」に特化するほかない。

 自衛するために必要なのは、決断をする前にきちんとリサーチすること、そもそも誘いに乗らないこと、そして共同出資や「誰かの作ったもの」に乗っからないこと。

 誰かに相談するのが難しいのなら、全て自らの力で切り開く必要が出てくる。

 最近は「話を持ち掛けてきた人のSNSフォロワーが多かったから」という甘い理由で騙されるキャストも多い。フォロワー=信頼ではなく、本当に信用できる部分は何か?など、突き詰めて考えなければ、どこかで足元を掬われてしまうだろう。

SNS時代だからこそ必要な自衛意識

 夜職ブームが沸き起こり、目立つキャストが増えれば、そのぶん悪どいことを考える大人も比例して増える。
セクシー女優も飲み屋のキャストも知名度が高ければ「利用しやすい」ので、危ない人々に目をつけられやすい現実は理解しておくべきだ。

 炎上したからこそ闇が露呈したものの、明るみになっていない事件はあちこちで毎日のように起きている。くれぐれも、ナイトワーカーは「自衛」を徹底し、良かれと思ってやったことが裏目に出て激しいダメージを受けぬようにしてほしいと思う。

文/たかなし亜妖

―[元セクシー女優のよもやま話]―

【たかなし亜妖】
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
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