“外務省のラスプーチン”と呼ばれた諜報のプロ・佐藤優が、その経験をもとに読者の悩みに答える!今回は、趣味もなく定年後の引きこもり生活を恐れる58歳男性からの相談。人間関係の構築にも自信がないと明かす相談者に、佐藤氏が提示した「意味のある定年後の人生」を送るための切り札とは――
無趣味で、定年後の生活を想像すると憂鬱です
★相談者★ 無趣味(ペンネーム)会社員 58歳 男性定年退職後の生活を考えると憂鬱になります。何か新しいことをしようと思って、テニスをやったり、麻雀をしたり、アイドルにハマっている友人の勧めでライブに行ってみたりしましたが、何一つハマれるものは見つかりませんでした。
佐藤優の回答
現在は65歳で定年退職を迎える人が大多数です。あなたは58歳なのでまだ7年の猶予がありますが、今のうちに定年退職後の人生について考え、戦略を練っておくことはとても重要です。麻雀をしたり、アイドルのライブへ行ったりしたものの、いまひとつピンとこないということですが、それはそれでいいのだと思います。むしろ趣味よりも、仕事を続けることで、あなたは意味のある定年後の人生を送ることができると思います。私は最近上梓した著書で、定年後の仕事の意義についてこう記しました。〈定年後の人たちは、自分の好きな時間に好きな仕事をチョイスすることができる。そして、それが人材育成や地域経済に貢献することになれば、なかなか幸せな時間となる。
現下の日本では、企業年金が特に手厚い会社に勤めた人以外は、年金だけで十分な水準の老後生活を実現することはできません。どうしても貯金を取り崩す必要に迫られます。定年退職後、何の仕事にも就いていない人は、3か月くらいたつと不安になってきます。預金の残高が減ってくるからです。ここで冷静に考えてみましょう。現役時代と同じようにバリバリ働くことができないのですから、経済的にマイナスになるのは当たり前のことです。むしろ、そのマイナスをいかにしてミニマムにするかを考えるほうが現実的と思います。そのために重要なのが、働き続け、少しでも収入を得ることです。
まず、あなたが住んでいる地域の最低賃金を調べておきましょう。
★今週の教訓……仕事を続けることが、意味ある人生に繋がる
―[佐藤優のインテリジェンス人生相談]―
【佐藤優】
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数
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