昨今、SNSを賑わせていた『乃木坂スター誕生!SIX』を巡る騒動。ある歌手が番組の告知ポストを引用する形でコメントしたことが発端となり、様々な意見が飛び交う事態となった。メンバーの歌唱にフォーカスを当てた同番組。歌が得意で武器にしていきたいメンバーもいれば、課題と感じているからこそ少しでも上手くなりたいという発展途上のメンバーもいる。それらを含めてエンターテインメントと成立させているのが『乃木坂スター誕生』シリーズであり、この番組をきっかけに注目を集めたメンバーがいたのも事実だ。

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『乃木坂スター誕生!』シリーズは2021年からスタート。当初は4期生が「昭和歌謡、平成の名曲のカバーに“挑戦”する」というテーマのもと、往年の名曲を歌い継ぐ番組として始まった。その後、4期生から5期生へ、そして現在の6期生へと、グループの一番下の期生がメインを務める形で番組は続いてきた。先輩メンバーがゲストとして出演することもあれば、アーティストが登場することもあった。アイドルの大先輩である元モーニング娘。の後藤真希をはじめ、ゴスペラーズ、堀内孝雄、家入レオ、オーイシマサヨシ、小林幸子、こっちのけんと、Mrs. GREEN APPLEの大森元貴など、名だたるアーティストが出演している。バラエティ豊かなアーティストと共に歌うことで、そのスキルを吸収し、歌唱力を磨き、試す場所━━それが『乃木坂スター誕生!』シリーズだった。

この番組をきっかけにその後の展開へと繋がった代表例として挙げられるのは、5期生・中西アルノとゴスペラーズだろう。特に黒沢薫が中西の才能に惚れ込み、自身がMCを務める『Spicy Sessions』のサブMCに中西を指名。「『(乃木坂46に)ものすごく上手い子がいる』という噂は聞いていて。ライブ会場で見ると響きがあって、だいたいどの曲もよく聴けるんです。モニターで見ていると、実力がよく分かるんですね。そしたら、1人だけ違う子がいると思っていたら、『その人がアルノさんですよ』って」と、歌手ならではの視点から中西の歌唱力を評価している。

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一方で、番組の文脈とは離れるが、乃木坂46には以前から歌唱力で注目を集めるメンバーが揃っていた。乃木坂46在籍時からミュージカルの主役級を務め、卒業後も精力的に音楽活動を続けている生田絵梨花。3期生・久保史緒里は、そんな生田の卒業後、乃木坂46の歌うま担当としてグループを牽引。久保を支えるように、4期生からは賀喜遥香や柴田柚菜、林瑠奈が頭角を現した。この3人は、前述した『スター誕生!』シリーズで鍛え上げられたメンバーでもある。もともと持ち合わせていた実力をさらに磨き上げ、現役メンバーとして、生田、久保から続く系譜を受け継いでいる。

5期生も粒ぞろいだ。中西に加え、奥田いろはは他のメンバーに合わせて引き立たせる歌唱力とソロでも輝く実力を兼ね備える。「新・乃木坂スター誕生!」#26の『点描の唄』のソロ歌唱を聴いてみてほしい。また、筆者個人の印象に残った回として、菅原咲月は麻倉未稀と『HERO』でコラボ歌唱した回がある。「のびのびと!」や「我が道を行く」というアドバイスをもらい、また麻倉のパワフルな歌声に影響を受けたことで、菅原は自信あふれるパフォーマンスを披露することができた。このように、アーティストとコラボし、目の前に刺激を受けることで得られるものは大きいだろう。

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そして番組のバトンは6期生へと受け継がれた。声楽を習っていた海邉朱莉を中心に、メンバーはステージ経験を重ねながら歌唱力を磨いているところだ。その実力はまだ発展途上にあるのかもしれないが、今後もステージの経験を重ね、先輩たちと同様に大きく羽ばたいていくだろう。

また、最新の放送回にゲスト出演したアニソン歌手のきただにひろしは公式Xで、「まさに、お父さんと娘たち感w 楽しかったです! 観てねー。。。」とポストしていた。前述した麻倉未稀も重要なのは「楽しく歌うこと」と語っていた。アイドルとして重要な要素である「歌唱力」を磨きながら、アーティストとコラボすることで刺激を受け、同時に歌う楽しさを知っていく場所。それが『乃木坂スター誕生!』シリーズなのではないだろうか。

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