静岡県の鈴木康友知事は7月7日の県議会で、リニア中央新幹線の静岡工区について、着工容認を正式に表明しました。リニア中央新幹線が、いよいよ動き出します。
(大石邦彦アンカーマン)
前の静岡県知事の一言で止まった工事。今の鈴木知事が容認しました。10年以上の議論を経て静岡工区が着工します。
リニア中央新幹線、東京-名古屋間はわずか40分です。そして名古屋-大阪間は27分です。静岡工区以外では、もう工事がすでに始まっていますが、ようやくこの静岡でも、未着工8.9キロの工事がスタートすることになります。
ただ、この遅れはとても深刻です。当初の開業予定は2027年だった、品川-名古屋間、これは現時点では2036年以降にずれ込んでいます。そして名古屋-大阪間は、当初2045年だったんですけれども、こちらも遅れると見られています。
前例ない規模の難工事「南アルプストンネル」
では、なぜ静岡工区を着工しても10年以上遅れるのでしょうか。静岡工区はわずか約9キロですが、すべてトンネルで静岡工区の前後の山梨・長野工区を含めるとトンネルは全長25キロにも及びます。
そして地表からの深さは約1400メートル。この長さ・深さは国内に前例のない規模の難工事、大工事になるので、着工から10年以上かかる見込みだということです。
リニア開通すると何が変わる?
開業すれば、防災の面と経済的な面で大きな意味があるとされています。まずは防災。日本の大動脈の「二重化」です。
東海道新幹線は、東西を結んでいます。ただ、懸念されている南海トラフ巨大地震が発生した場合、ここが寸断されてしまうリスクがあります。その時に、もう1つのバックアップとしてリニア中央新幹線が期待されているんです。
さらに東京から大阪までわずか67分、今の所要時間の半分以下で、名古屋も含めた3大都市圏がひとつの経済圏になります。
すると、人口は約7000万人、経済規模300兆円、GDPは日本の6割に当たると予想されています。
リニア工事の対策と課題
ただ課題もあります。静岡工区では工事ストップの要因となった大井川の水資源について、導水そしてダムで水量は確保するとしています。そして補償に関しては、あらかじめ、期限・限度は定めないとしています。
そして生態系、トンネルから発生した土などに関しては、同等以上に回復させる対策なども盛り込まれています。
ただ、これ以外にも懸念事項はありました。
期待と懸念が混在する工事がいよいよ静岡でスタートします。それはいつになるんでしょうか。

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