9月19日に開幕した「アジア大会 愛知・名古屋」。今回ご紹介するのは東海地方一番の金メダル候補・藤波朱理選手(22)。

公式戦153連勝中“最強女王”の苦悩に迫りました。

【アメリカ 8月】
(店員)「Hi How are you guys?」
(藤波選手)「Acai Bowl That's all. すご~い。めっちゃおしゃれ。かわいい」

普段は甘い物好きな22歳 “最強”と呼ばれるレスリング・藤波...の画像はこちら >>

(藤波選手)
「めっちゃうまい!さすがアメリカ。わ~アメリカだ!」

アサイーボウルに舌鼓。155連勝中の最強と呼ばれる女王も、普段は甘いものが大好きな“普通”の22歳。

普段は甘い物好きな22歳 “最強”と呼ばれるレスリング・藤波朱理がアメリカで漏らした「本音」と「恐怖」【アジア大会 愛知・名古屋2026】
CBC

驚異の連勝記録 藤波選手の武器は?

三重県四日市市出身の藤波朱理選手が頭角を現したのは、ジュニア時代。

圧倒的な強さで、連勝記録を積み重ねていきます。その武器は長い手足とずば抜けたスピード。

長い手で相手を制し、距離感を保つと…隙を見て一気にタックル。

普段は甘い物好きな22歳 “最強”と呼ばれるレスリング・藤波朱理がアメリカで漏らした「本音」と「恐怖」【アジア大会 愛知・名古屋2026】
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スピード感あふれるタックルで、前回のアジア大会では130連勝を達成し、金メダルを獲得します。

20歳で迎えたパリオリンピック決勝。

スピードあふれるタックルで相手を寄せ付けません。

普段は甘い物好きな22歳 “最強”と呼ばれるレスリング・藤波朱理がアメリカで漏らした「本音」と「恐怖」【アジア大会 愛知・名古屋2026】
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(実況)
足首をとった。長い腕を伸ばしてつかんだ。バックをとった。2ポイント追加。日本の藤波やりました。金メダル!

相手に1ポイントも許さず、驚異の137連勝。“最強女王”が手にした悲願の金メダルでした。

(藤波選手)
「もう最高です。オリンピック最高。レスリング最高!今までやってきてよかったです」

順風満帆。誰もがそう感じていた数か月後…

自ら下した“異例”の選択 

(藤波選手)
「57キロ級にあげる決断をしたので」

金メダルを獲得した53キロ級からの階級アップを発表。過去、オリンピックで階級を下げて連覇した選手は2人いますが、階級を上げて連覇を達成した選手はいません。

普段は甘い物好きな22歳 “最強”と呼ばれるレスリング・藤波朱理がアメリカで漏らした「本音」と「恐怖」【アジア大会 愛知・名古屋2026】
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自ら選んだ厳しい道。

その理由を当時、藤波選手は…

(藤波選手 2025年1月)
「自分の身長とか、減量する過程でも自分のベスト体重は57キロとかだというのをすごく感じていたので」

軽量級である53キロ級の選手は、全日本クラスでも平均身長が155センチ程度。一方で藤波選手は、164センチと平均より9センチも高かったのです。

毎回余儀なくされる10キロ近い減量。身体への負担も考えた上での階級アップでした。

普段は甘い物好きな22歳 “最強”と呼ばれるレスリング・藤波朱理がアメリカで漏らした「本音」と「恐怖」【アジア大会 愛知・名古屋2026】
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階級アップ後… はじめて口にした「恐怖」

去年12月。階級を上げてから1年半がたち、挑んだ初の全日本選手権。当時149連勝中だった藤波選手は、順調に決勝へ。

第1ピリオド、残り33秒。両肩がマットにつくフォール負け寸前まで攻め込まれます。

普段は甘い物好きな22歳 “最強”と呼ばれるレスリング・藤波朱理がアメリカで漏らした「本音」と「恐怖」【アジア大会 愛知・名古屋2026】
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その後何とか立て直し勝利したものの、連勝記録が途絶える寸前まで追い込まれる結果となりました。

(藤波選手)
「めっちゃ負けるの怖いですし…うん…」

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“最強女王”が初めて見せた、大粒の涙。初めて発した「恐怖」という言葉。

これまでの藤波選手といえば…

(藤波選手)
「やれることはやっている自信はあります」
「さらに強い藤波朱理を見せられるように」
「53キロ級の自分を超えられるように頑張っていきたいと思います」

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強気で冷静。

カメラの前で弱い姿は見せませんでした。

初めて発した「恐怖」。自ら乗り越えるため、藤波選手は改めて鍛錬を積んでいきます。そんな日々の中で、藤波選手にある変化が…

「無理していたんじゃないですかね(笑)」

(藤波選手)
「『全ての自分を受け入れる強さ』をこの半年間でつけられているのかなと思います。試合を怖いと思う自分なんて自分じゃないとか、緊張している自分なんて自分じゃないとか、そういう風に思っていたので。無理していたんじゃないですかね(笑)」

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周りから常に「最強」と言われ、子供たちにとってはあこがれの的。

そんな環境で無意識のうちに弱さを受け入れることなく、自らにプレッシャーを与え続けていました。

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(藤波選手)
「自分の中でも知らない自分というのが毎日出てくる。そういう自分を全部受け入れて、じゃあどうするか」

全ての自分を受け入れ、迎えた5月の明治杯。優勝すればアジア大会内定となる重要な一戦です。

(藤波選手)
「結構自分自身に集中できていたというか、色んな心の中の自分が一緒になるというか、手をつなぐというか」

弱さを受け入れ乗り越えた藤波選手は冷静に相手を見極め…得点を重ねていきます。

そして、見事153連勝を飾り、アジア大会内定を勝ち取りました。

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(藤波選手)
「地元の応援してくださる方の前で勝つ姿を想像しながら、やっていきたいと思います」

復活と思われた勝利。

しかし57キロ級での“最強”となるためには、まだ1つ課題を抱えていました。

見失った“いつもの距離感”

(藤波選手)
「距離を詰められてしまうと、自分の動きができなくなってしまうので。57キロ級に上げるにあたって、自分のレスリングというよりは相手の対策だったり、相手がこうしてきたらこうするということが、頭の大半を占めてしまっていた部分があった」

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もともとの階級では距離を保ち、相手を制しながら、自分の間合いでタックルを仕掛けていた藤波選手。しかし、階級を上げたことで相手選手は初めて対する体格ばかり。

様子を伺いすぎたことで、無意識のうちに距離が詰まってしまい、本来の強さを出し切れていませんでした。

57キロ級でも最強となるため、藤波選手はある決断をしました。

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さらなる進化を求め… 初のアメリカ合宿

【8月】
(藤波選手)「アメリカ~!初上陸!すご~い、アメリカ」
(ディレクター)「初ですか?」
(藤波選手)「初です。なんかもう、楽しみ」

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藤波選手は、アメリカにいました。

アジア大会まで残り1か月に迫ったこの時期に訪れたのは、アイオワ州にあるアイオワ大学。アメリカでも有数のレスリング強豪校で、多くのオリンピックメダリストも輩出しています。

(藤波選手)
「I’m from Japan. Thank you for having us.I’m very happy to be here. I’m looking forward to wrestling with you!」

「日々練習していく中で、そういう刺激はすごく大切なのかなと思っていて、そういう新しい環境に刺激を求めたい」

最強女王、完全復活へ。進化を求め、初のアメリカ合宿に踏み切ったのでした。

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アメリカ合宿での“気づき”

そうして始まった練習。相手は藤波選手にとって初めて組む、上の階級の外国人選手たち。

日本では感じることのない体格の選手たちと対峙する中である気づきが…

(藤波選手)
「いろんなタイプの人と練習できるのは、すごく良いことですし、他の選手は、自分とやっている時にこうやって感じているのかなという考え方だったり、自分より手足の長い相手に先に触られるとやっぱり嫌だなっていう感覚はあったので」

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手足の長い藤波選手にとって初めて感じた、先に触られ間を取られる難しさ。この経験が藤波選手に改めて”距離感”の強さ、大切さを気づかせたのでした。

(藤波選手)
「世界の試合になると、いろいろなタイプの人たちがいるので、すごく良い経験になったのかなと」

アメリカで掴んだ新たな感覚を手に挑むアジアの舞台。

(藤波選手)
「パリ五輪後のモチベーションとして、名古屋で行われるアジア大会があったので、この機会はもう人生で競技をやっている中では最初で最後だと思うので、必ず優勝して終えたいと思っています」

普段は甘い物好きな22歳 “最強”と呼ばれるレスリング・藤波朱理がアメリカで漏らした「本音」と「恐怖」【アジア大会 愛知・名古屋2026】
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アジア大会 愛知・名古屋は、43競技を54会場で実施。レスリングは名古屋市稲永スポーツセンターで行われます。日本を背負って戦うアスリートたちが目の前で輝くその姿に期待しましょう!

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