アリーナツアー、幕張メッセ公演の模様をお届け!
| abingdon boys school JAPAN TOUR 2010 | 2010.03.19(FRI) at 幕張メッセイベントホール |
T.M.Revolution西川貴教がフロントマンを務め、SUNAO(G)、柴崎浩(G)、岸利至(Kb&Prog)という豊富なキャリアを持つメンバーが集結したスーパーバンド"abingdon boys school"が、ワンマンではバンド史上最大規模となる幕張メッセで、2日間に渡って【abingdon boys school JAPAN TOUR 2010】のファイナル公演を行なった。その初日、4人はステージ中央で円陣を組み、観客からの盛大な拍手を受けてライヴをスタートさせた。1月にリリースした2ndアルバム『ABINGDON ROAD』リリース時のインタビューで、「ツアーではファンのみんなからエナジーをもらう」と言っていたが、まるでそれを体言するかのような場面。全身に浴びた観客のパワーを起爆剤として、1曲目「STRENGTH.」から飛ばしまくる。重厚なイントロダクションと荘厳なピアノの音色は、盛大なるショーの幕が開けることを告げる儀式のようだ。
「Freedom」で西川はマイクスタンドを持って走り、観客を煽りに。そして、ぐっと低い重心で聴かせるヘヴィナンバー「HOWLING」、ハードなギターリフで攻撃的に見せた「NERVOUS BREAKDOWN」と続く。一転して「and I love…」はシリアスなミディアムナンバー。哀愁を帯びたメロディは、西川の歌の上手さを一層引き立てる。圧倒的な歌と演奏の迫力に、観客はしばし聴き入った。また、メンバーによるソロコーナーもa.b.s.のライヴにおける大きな見せ場だ。柴崎はクールに音を刻み、SUNAOは派手なアクションを伴いアグレッシヴに、岸は緻密にと、それぞれの個性で魅せる。
中盤、「蒼焔 -SOUEN-」では、韻シストより、BASI、サッコン、FUNKYMICの3MCがゲスト出演。アルバムで聴かせた、重量感のあるロックサウンドと西川の熱を帯びたヴォーカル、そしてクールなラップの掛け合いとが目の前で再現される。これには観客も大喜び、贅沢なフィーチャリングソングのお披露目となった。メンバー紹介とソロ回しを交えて披露された「Fre@K $HoW」、ドライヴ感あふれるサウンドと流れるようなメロディが疾走感たっぷりな「JAP」、そしてラストは「キミノウタ」で本編を締めくくった。
アンコールでは、a.b.s.のメンバーからのさらなるプレゼントが。BUCK-TICKの「ドレス」に黒夢の「少年」、LUNA SEAの「Sweetest Coma Again」と、彼等と縁の深い3バンドのカバーを含む全6曲が披露された。カバーにおいては、どの曲も本家の雰囲気は残したまま、a.b.s.ならではのエッセンスを詰め込んだ、聴き応えのあるものだった。なお、翌日の公演では、BUCK-TICKの櫻井敦司がサプライズで登場、西川と共に「ドレス」を歌ったそうだ。
「一生懸命、これからも必死でやらせて頂きます」、「みんなのおかげで色んな景色を見れています。本当にありがとうございます」と、ライヴ中、西川は口にした。彼等ほどの地位を築いたアーティストが、こんなに素直に感謝の言葉を口にする。その謙虚な姿勢と、ファンを大切にし、長いキャリアを経た今なお音楽を追求し続ける姿に、a.b.s.の人気の秘密を見たような気がした。
(取材・文/田上知枝)