ボーナスを受け取り、「ここまで頑張ってきてよかった」と感じる50代の方も多いでしょう。

dodaが公表している2025年の調査によると、50代の年間ボーナス平均額は143万2000円と、全年代の中で最も高い水準となっています。
長年の経験を積み、管理職など責任ある立場を任される人も多い50代は、収入のピークを迎える時期といえます。

しかし、その高い収入やボーナスが、この先もずっと続くとは限りません。

今回は、おひとりさまで働く50代会社員・T子さんのボーナスの使い方を紹介します。

■「今が一番多いかもしれない」と気づいた日
地方公務員として働く50代のT子さんは、現在管理職です。

若い頃から毎月決まった金額を積み立て、老後資金を少しずつ準備してきました。ボーナスも、「半分は貯蓄、半分は自分の楽しみ」と決め、毎回使い切ることはありませんでした。

そんなT子さんの考え方に変化が生まれたのは、職場で定年退職した先輩や、役職を退いた人たちの話を聞く機会が増えたことがきっかけでした。

「役職が外れたら、ボーナスがずいぶん減ったよ」「思った以上に収入が下がった」

そんな話を耳にするたびに、「今の収入やボーナスは、ずっと続くものではない」と感じるようになったといいます。

先述のdodaの調査でも、50代は年間ボーナス額が最も高い世代です。しかし、そのピークは長く続きません。

「今が一番多い時期なのかもしれない」そう考えるようになったT子さんは、ボーナスの使い道の「自分の楽しみ」の部分を見直すことにしました。

■ボーナスの使い道はスポーツジムへの入会
今年のボーナスでT子さんが選んだのは、スポーツジムの入会金とトレーニングシューズ、運動用ウエアでした。


というのも、独身のT子さんは、「できるだけ長く元気に働きたい」と考えているからです。若い頃から老後資金は計画的に準備してきましたが、お金があっても健康を損ねれば、働き続けることも、自分らしい暮らしを続けることも難しくなります。

そこで今回は、これまで「自分の楽しみ」に充てていたボーナスの一部を、健康づくりのために使うことにしました。

ジム選びでは、自治体のヨガ教室や24時間営業のトレーニングジムなども比較しました。しかし最終的に選んだのは、トレーナーのサポートが充実したフィットネススクールです。

月会費は少し高めですが、これからも元気に働き続けるための投資と考えれば、十分価値があると判断しました。

T子さんは、こう話します。

「健康は、これからも自分らしく働き、暮らしていくための土台です。ボーナスを使うなら、将来の自分につながることに使いたいと思いました」

■休日の風景が変わった
以前の休日は、映画を観たり、美術館へ出かけたり、自宅でゆっくり過ごしたりすることが多かったそうです。

しかし、ジムへ通い始めてからは、土日や祝日に筋力トレーニングやストレッチ、ヨガなどを続ける生活へと変わりました。「身体を動かす時間も、価値があると思えるようになりました」とT子さん。

運動を続けることで体力だけでなく生活にもメリハリが生まれ、以前より前向きな気持ちで毎日を過ごせるようになったといいます。


■50代のボーナスは「これから」のためにも使いたい
50代は、ボーナスが最も多い世代です。しかし、その収入や賞与が、この先もずっと続くものではありません。「貯める」「今を楽しむ」も大事ですが、「これからの自分を支えるために使う」という視点も大切になります。

T子さんにとって、その答えは健康への投資でした。旅行や買い物を楽しむことももちろん大切ですが、長く元気に働き、自分らしい暮らしを続けるための土台づくりも、50代だからこそ考えたいボーナスの使い道です。

将来どんな暮らしを送りたいのかを思い描きながら、ボーナスの使い道を考えるようにしましょう。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
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