TVアニメ『モブサイコ100』の第1話が放送された日からちょうど10年経った7月12日、フカガワみらいホール(川口)で、「『モブサイコ100』アニメ10周年記念イベント~同窓会~」が行われた。

2023年にシリーズ完結を記念し行われた「『モブサイコ100 III』卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~」以来の大きなイベント。
『モブサイコ100』の人気エピソードを振り返りながら、ミニライブあり、生アフレコありの2時間。昼・夜公演の模様をレポートする。

>>>イベントの様子をチェック!(写真35点)

【オフィシャルレポート】
会場が暗転し、10年を振り返るアタック映像が流れると、ステージにMOB CHOIR(sana)が登場! オープニング映像をバックに、第1期の「99」から、第2期の「99.9」、第3期の「1」と、OPテーマを立て続けに歌っていく。
伸びやかでパワフルな歌声で、同窓会に集まったファンを魅了、サイケでハイセンスなOPアニメーションとも相まって、会場のボルテージも上がっていく。sanaも拳を振り上げて観客を煽り、客席ではペンライトが激しく揺れていた。
大きな歓声に包まれながらライブを終えると、入れ替わるように司会の松澤ネキさんが登場。イベントに登壇するキャストを呼び込んでいく。

登壇者は、影山茂夫役の伊藤節生さん、霊幻新隆役の櫻井孝宏さん、エクボ役の大塚明夫さん、花沢輝気役の松岡禎丞さん、芹沢役の星野貴紀さん、鈴木将役の國立幸さん。
ひとりずつ、キャラクターの台詞を言いながら登場し、会場を盛り上げていく。それぞれがひと言ずつ挨拶をすると最初のコーナー『アニメ「モブサイコ100」10周年記念! 僕たちのベストセレクション』へ。この企画は、SNS連動施策でファンの皆さんが選んだシーン(昼公演)とキャラクター(夜公演)を、ノミネートの中から当てていくというもの。

昼公演のでは、『モブサイコ100』のイベント初参加の國立さんが口火を切り、自身が一番好きなシーンでもある「ショウ&統一郎」(3期11話)を挙げ、「頼む! 俺(ショウ)のピークなんだよ~」と懇願するも、惜しくもランクインならず、かなり悔しがっていた。
続く松岡さんは「モブvsテル ~OCHIMUSHA~」(1期5話)を挙げる。こちらは同率8位でランクイン。みんなで衝撃のテルの落ち武者ルックを見ながら楽しんでいた。
松岡さんもテストから本気で収録したと当時のアフレコを振り返る。

大塚さんはエクボの「シャツがダセェ!」(3期5話)をセレクト。こちらも8位にランクインし、熱かった3期5話を懐かしむ。
櫻井さんは、霊幻の「逃げたっていいんだよ!」(1期11話)をセレクト。こちらは同率5位にランクインしていたが、櫻井自身も好きなシーンだそうで、アフレコは気合いが入ったと語る。伊藤さんが選んだのは屈指の名シーン「僕の師匠の正体は……」(2期7話)。これは全員納得の第1位で、伊藤さんも「やっぱりみんな好きなんですよ!アニメだと歌が流れていて、曲との親和性も込みで本当に良いシーンだった」と嬉しそうに話していた。
その後、國立さんがランク外と予想しながら、アニメの場面写を大きなスクリーンで見たい! と「メイド律」(3期2話)を選び、そのシーンについて場面写を見ながら熱く語る。最初のターンで星野さんは、自分が好きなエピソードとして、第2位にランクインした、モブの「大事なものは拾うんだ」(2期1話)を当てていたが、続けて霊幻の「人間味だ」(1期11話/2期7話)も選び、同率第3位も当てていく。
後半は、松澤さんのヒントも頼りながらマスを埋めていくキャスト陣。なかなか当たらなかったもうひとつの第3位である「霊幻新隆の告白」(3期12話)は、伊藤さんがきっちり当て、コーナーを締めくくった。

夜公演では、好きなキャラクターベスト10を当てていくというもの。これはキャスト陣も上位の予想はある程度できていたようで、同率8位が誰なのかを、ノミネートの中から当てるゲームになっていた。
『モブサイコ100』の脇を固めるキャラクターがいかに個性的で面白かったか、それを再発見する場になったと言っても過言ではないだろう。みんな楽しそうに、そのキャラクターの話をして盛り上がっていた。
ちなみに順位は、1位・霊幻新隆、2位・影山茂夫、3位・エクボ、4位・花沢輝気、5位・影山律、6位・芹沢克也、7位・最上啓示、8位・鈴木将・暗田トメ・峯岸稔樹となる。

続いてのコーナーは『未来へ繋ぐ思い~私にとっての「モブサイコ100」~』。これは、SNSに寄せてくれた「私にとっての『モブサイコ100』」の投稿の中からキャスト全員がひとつを選び、その想いを受け取って、それについてコメントをしていくというもの。

松岡さんは[人生と心の考え方を変えてくれた。「嫌な時は逃げたっていい」という言葉に救われ、この言葉がなければ、私は楽にこの世界を生きていけないんだろうなと思う。この漫画は本当にすごいです。
私の中では人間について考えられる道徳の教科書だと思ってます]というコメントをセレクト。それについて「嫌なことは逃げたっていいと言うんですけど、人ってもがくじゃないですか。丸投げして逃げるのは難しいけど、自分の心の在り方みたいなところで、ちょっとは息を抜いて道を逸れてもいいんだよと言われている感じがしました。櫻井さんの演技も素晴らしく、このシーンを見たとき、僕も感動しました」と語る。ここではファンの『モブサイコ100』への熱い想い、そして作品が多くの人に影響を与えていることを知ることができた。また、このコーナーでは、途中、律役の入野自由さんからのメッセージも紹介。『モブサイコ100』への愛情たっぷりの想いが音声で流れ、ファンを喜ばせていた。

キャストが一旦降壇し始まったのは、アニメの本編映像を流しながら、アニメについて語っていくコメンタリーコーナー。
大きな歓声のなか登場したのは、総監督の立川譲さんと『モブサイコ100』の原作者・ONE先生。ちなみにONE先生が登壇するにあたり、立川総監督が直接LINEでお願いをしたそうで、そのやり取りは、LINE交換をして以来のものだったという。アニメ制作中は編集を介して連絡を取り合うそうだが、今回の出演が実現したのは、監督たっての強い希望もあったようだ。
上映された本編は、昼公演は1期1話、夜公演は3期最終話。
ただ、基本的に本編の内容に添った話ではなく、作品に関する思い出話や、それぞれが質問をし合うような形だった。話もいろいろな方向へ広がり、ONE先生がなぜ漫画家を目指したのか、キャラクターや設定をどう考えていくのか、アニメと漫画の関係性では、原作で補完し切れてない部分を見つけてアニメで足していたという話や、アニメの尺や漫画のページ数の話など、いろいろな話題で盛り上がったコメンタリーコーナー。観客も2人のトークを真剣に、時に大笑いをしながら聞き入っていた。

最後はONE先生から「来てくれてありがとうございました。こういう場所に来られるのは嬉しいですし、イベントをやっていただけることに感謝をしています。それも、ここまで押し上げてくれた皆さんのおかげです。その応援があれば、またこういう場所がいただけるかもしれないですし、キャラクターたちも元気に何かできると思いますので、今後も楽しんでいただければと思います」という言葉が、ファンへ贈られた。

最後のコーナーは、みんなが好きなシーンを生アフレコしていくコーナー。前半のベストセレクション企画で挙がったシーンなどを、アニメの映像を流しながら生アフレコをしていく。ここは声優のプロの仕事現場を見るような感覚もあり、叫ぶ技術、声の強弱など、その職人芸に、改めてすごみを感じた。また、生のお芝居は、ダイレクトに気持ちが伝わってくるので、アニメとはまた別の感覚もあり、観客も映像とお芝居に集中していた。

昼公演では霊幻とモブの印象的なやり取りがありつつ、「モブvsテル」(1期5話)、「芹沢vsモブ」(2期11話)の熱いバトルシーンでは、生ならではの迫力を感じた。
最後はベストセレクション企画でも1位になった名シーン、モブの「僕の師匠の正体は……」(2期7話)。ここのやり取りは切なくも温かく、観客もとても感動しているようだった。

夜公演も名シーンが並ぶ。霊幻の「逃げたっていいんだよ!」(1期11話)は、お芝居も素晴らしく、とても感動的だったし、「ショウ&統一郎」(3期11話)は、気持ちのこもった國立さんの演技が刺さった。エクボの叫びからのオチである「シャツがダセェ!」(3期5話)も迫真で、大塚さんの声に説得力を感じた。そして最後はモブの「大事なものは拾うんだ」(2期1話)。ビリビリに破られた原稿用紙を超能力で繋ぎ合わせるシーンだが、そこでの伊藤さんのお芝居と、その後のエクボとのやり取りにはジーンと来るものがあった。

両公演、最後のシーンは、バックに「グレイ」(sajou no hana/『モブサイコ100 II』特別EDテーマ)が流れていて、生アフレコでは、2コーラス目からsanaが登場し、実際に生歌唱で聴かせるという演出。透明感があるボーカルで、切ない歌を会場中に響かせ、『モブサイコ100』の名シーンを振り返る生アフレコの余韻にしっかり浸らせてくれた。
実際のアニメで流れた音源からシームレスに生歌に変わっていくという演出は、あまり見たことがなく、sanaさんもレアな機会と語り、それだけに「泣きそうになってしまいました。歌っていて、幸せだなと心の底から感じるような時間でした」と、歌った直後の想いを話してくれた。

エンディングは、キャストとアーティスト、そして立川総監督が登壇し、10周年を記念した特別アニメーションを上映!
久々の動いているモブたちに、ファンも大きな喜びを見せる。
また、映像の収録に参加した伊藤さん、櫻井さん、大塚さんは、あっという間にアフレコが終わってしまい、もう少しやりたかったと声を揃える。総監督も「作り終わって、もう少し作画があっても良かったかな、2分だとちょっと短かいなと思いました」と素直な感想を話していた。

最後の挨拶では、同窓会に集まったメンバーからは、イベントの感想と『モブサイコ100』に対する想いと感謝が語られていく。締めは伊藤さんが「昼・夜とあっという間でした。それこそ10年間もあっという間だったなと思うくらい、いろんな経験をさせていただきました。今日皆さんの熱量を感じて、改めて本当にすごい作品だなと心から思っています。卒業したんだから、入学してもいいじゃないですか。なのでモブくんの高校生編もいいですよね。言うだけタダなので言っておきます!」と
続編への夢を語り、観客も大きな拍手で想いをひとつにしていた。

イベントの最後は、伊藤さんの「モブサイコ100まだまだ行くぞ!」という呼びかけに、全員で「オー!」と応え、10周年イベ
ントは幕を下ろした。

(C)ONE・小学館/「モブサイコ100 Ⅲ」製作委員会
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