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「TOKYO おもちゃショー2026」記者発表会では、日本玩具協会の戸所正信会長が「今回のイベントで発表される新商品を軸に、年末のクリスマス商戦に向けて玩具市場がさらに盛り上がることを期待しています」と意気込みを語った。
また、日本玩具協会・見本市委員会の藤井大祐専門委員からは、昨年のおもちゃ市場概況と最新トレンドが解説された。2025年度の玩具市場規模は前年度比106.3%となる1兆1664億円を記録し、6年連続で過去最高を更新。現在の調査方法となった2021年以降で最大の市場規模となった。好調の要因として、「キダルト層(大人向け)に訴求するジャンルの伸び」と「マンガ・アニメ・ゲームなどの強いキャラクター・IP人気」の2点が挙げられた。
さらに、最新の2026年おもちゃトレンドとして以下の9つのキーワードが紹介された。
1. 社会のトレンドを反映しものから、ユニークな”何だコレ?”まで「これがおもちゃの最前線」
2. 懐かしさと新しさが同居する、昭和キッズ&平成キッズ大注目の「ノスタルジアトイ」
3. 令和の大人を唸らせる「アイデアとクオリティのキダルトトイ」
4. おもちゃの定番ジャンルに急成長「広がり続けるクローズドパッケージトイの世界」
5. カッコイイとカワイイ、そして楽しさが詰まった「令和キッズをトリコにする最新おもちゃ」
6. デジタルだけど手触りと感触が楽しい「ハンドヘルドなデジタルトイに注目」
7. 工場体験からお買い物まで「ごっこ遊びの進化は止まらない!」
8. 人気のシールや推し活もオリジナルで!「最新のクリエイティブトイ」
9. キッズからシニアまで誰もが一緒に楽しめる「ゲームこそ真のエイジレストイ」
藤井氏は今後のおもちゃ市場について、「おもちゃは子どもだけのものではなく、ましてやキダルトだけのものでもない。”オールエイジ”が楽しめる商品としてターゲットを拡大させていく中で、市場はまだまだ伸びていく」と熱く語った。
続いて「日本おもちゃ大賞 2026」の授賞式がスタート。第18回となる今回は44社356商品の応募の中から、厳正な審査を経て全9部門の大賞1商品と優秀賞4商品が選出された。
■大賞を受賞した各部門のおもちゃの中で、注目の商品をピックアップ!
まずは近年の業界を牽引する大人ターゲットの「キダルト部門」大賞、「PERFECT GRADE UNLEASHED 1/60 νガンダム」。1/60スケール(全長約557mm)で初立体化された本作は、内部構造を極限まで再現し、パーツを組み上げながらモビルスーツの”建造体験”を楽しめる最高峰プラモデルだ。開発を担当したBANDAI SPIRITSの稲吉太郎氏に話を聞いた。
●キダルト部門
PERFECT GRADE UNLEASHED 1/60 νガンダム
発売元:BANDAI SPIRITS
発売日:2026年1月、価格:6万6000円(税込)
<選出理由>
屈指の人気を誇る「νガンダム」を最高峰ブランドで商品化した企画力を評価。自身の手で「ガンダムを建造する」という作る楽しさを追求した点も高く評価された。
<授賞コメント>
BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン ホビークリエイション部 アシスタントマネージャー稲吉太郎
『機動戦士ガンダム』のプラモデル「ガンプラ」は、このたび45周年を迎えました。この商品はその45周年のフラッグシップモデルとなるもので、非常にプレッシャーのかかるアイテムでした。BANDAI SPIRITSのホビーセンターが総力を挙げての協力のもと、私自身バンダイ人生12年間での経験と技術を総結集した商品になります。これからもお客様に驚きを与えられるモノ作り、そして「ガンプラ」50周年へ向けてさらなるプラモデルの進化と開発を進めていきます。
<取材コメント>
――商品開発段階で「おもちゃ大賞」は意識されていましたか?
稲吉 今だから言えますが、正直狙っていました! 開発に5年を費やした事業部を挙げた超巨大プロジェクトでしたので、栄えある賞を目指して開発に挑みました。
――「νガンダム」の商品開発で苦労したところをお聞かせください。
稲吉 やっぱり機体の左後ろに装着されているファンネルという兵装と全体のプロポーションの両立には苦労しました。「本当にガンダムが実在していたら」というコンセプトで作られたプラモデルなので、アニメでの設定はしっかり再現させながら、ガンダムが存在するリアリティを感じさせる密度の高い構造や動力機構、駆動部位などを組み込んでいく必要があったんです。こだわりを詰め込めば詰め込むほど、調整が大変になっていくわけで、そうしたファンネルを含めたトータルでのバランス作りは特に難しかったところではありました。
――発売後の反響の大きさについては、どんなふうに思っていましたか?
稲吉 すごく嬉しかったです。νガンダムってファン投票でずっと1位、さらに初の1/60スケールということで、この商品をちゃんと皆さんに受け入れてもらえるか不安もあったんです。僕自身直撃世代ではなかったので、お客様の求めているνガンダム像になったのかとずっとドキドキしていたんですが、大反響をいただけてすごくホッとしました。
――これからも大人も大満足の『ガンダム』のプラモデルの商品化に期待したところではあるんですが?
稲吉 今回すごいいい経験をさせていただいたので、チームのメンバーにしっかり伝えつつ、まだまだ僕自身も商品開発をやっていきたいと思っています。
■定番のなりきり遊びおもちゃ『仮面ライダー』の変身ベルトも進化
「キャラクター部門」の大賞には、男の子向けおもちゃの金字塔『仮面ライダー』の最新変身ベルト「変身ベルト DX マイスドライバー 仮面ライダーマイス&リドセット」が輝いた。胸と腰の両方に装着でき、位置によって主人公「マイス」とライバル「リド」になりきれる新ギミックを搭載している。バンダイの關俊太朗氏に開発背景を聞いた。
●キャラクター部門
変身ベルト DX マイスドライバー 仮面ライダーマイス&リドセット
発売元:バンダイ
発売日:2026年9月、価格:1万0670円(税込)
<選出理由>
胸・腰の両方に装着できるシリーズ初の変身ベルト。装着位置によって異なるライダーに変身する革新性と、親子二世代で楽しめる遊びの広がりが評価された。
<授賞コメント>
バンダイ トイ事業部 アシスタントマネージャー 關俊太朗
今年は『仮面ライダー』生誕55周年を迎えるにあたって、これまでにない新たなギミックのベルトを開発していこうと、胸にも腰にも巻けるベルトを開発させていただきました。けっこう難しい技術で、プロジェクトメンバー全員の知恵を集結させてできた商品となりますので、今回このような賞をいただけて非常に嬉しく思っています。これからも『仮面ライダー』は続いていきますので、未来の子供たちのために夢を与えられるような商品を作っていきたいと思っています。
<取材コメント>
――開発には苦労されたとのことですが、歴代ライダーのベルトとはどのような違いがあったんでしょうか?
關 ベルトを胸に巻くのと腰に巻くのでは遊びやすさや安全基準が変わってくるんです。そこのバランスを調整するのが非常に大変でした。
――子供向けということで、安全性に万全を期す必要があったということですか?
關 どうしても胸に巻くと首に近い位置にあるので、もし首に絡まったとしてもすぐに外れるようなギミックにしてあります。ただその緩さだと腰に巻いたときにジャンプをしたらすぐに外れてしまうので、そこをどうするかというのがとても難しかったです。
――変身なりきり遊びを楽しんでもらうために気を付けたことなどあれば。
關 劇中で使用される2WAYのベルトをしっかりとこの商品に落とし込んでいます。アイテムになっていますので、東映さんとしっかりお話をさせていただきながら、こだわり抜いた上で開発を進めていった感じです。
――まだまだベルトは進化しそうですね。
關 毎年毎年仮面ライダーのベルトは進化していかなきゃいけないものだと思っています。
■今年の注目株!社会トレンドおもちゃにした面白商品!
今回大賞を受賞した中で、社会トレンドを反映したユニークな商品として高い注目度を誇ったのが、「ゲーム&パズル部門」大賞受賞商品の「投資番付」だ。サイコロを振ってコマを進めるシンプルなすごろくタイプのゲームでありながら、金融商品の選択や投資先のレートの変動、好景気不景気などの経済情勢の変化など、投資の基礎に触れることができるようになっている。商品開発の経緯についてメガハウス クロスブランド事業部 チーフの松永航氏に話を聞いた。
●ゲーム&パズル部門
投資番付
発売元:メガハウス
発売日:2026年9月予定、価格:4378 円(税込)
<選出理由>
難しく感じる「投資」について性別・世代を問わずみんなで楽しく触れながら遊べるシンプルなすごろくゲーム。投資に目を付けた着眼点と、今までに無い時流に合ったアイデアを評価。
<授賞コメント>
メガハウス クロスブランド事業部 チーフ 松永航
この商品は昨今増えた投資やお金の話題が「よくわからない」という自分自身の悩みから生まれた商品です。開発するにあたり専門家にご意見をうかがったんですが、投資というのはお金持ちになるのではなく、「何かを叶えるための手段であって目的ではない」ということを学びました。なのでこのゲームでは投資を「夢を叶えるための手段」と設定しています。このゲームを通して一緒に遊んだ家族とともに自分の夢や投資を考える切っ掛けになってくれたらいいなと願っています。
<取材コメント>
――開発にあたって苦労されたことは?
松永 私自身この商品を開発するにあたって、ファイナンシャル・プランナーの資格を勉強してとりました。難しかったのはゲームのバランスです。
――社会トレンドを反映したユニークな商品として反響も大きいのでは?。
松永 そうですね、非常に大きな注目を集めているのかなとは思っています。ただあくまでのゲームなので、ガッツリ学ぶっていうよりかは、このゲームが投資や資産運用について考えてもらう切っ掛けになったらいいなというのはありますね。
――一番速く自分の夢を叶えたプレイヤーが勝利というルールも面白いですね。
松永 最初に自分の夢を設定して、それを叶えるためにゲームを進めていくというのは、このゲームならではの特徴かなと思います。「どんな夢を叶えようかな」とか「どういう風に投資すれば、夢が叶うかな」といったことを自分で考えたり、家族や友達と話し合いながらプレイしてもらえたら嬉しいです。
●子供でも”推し活”を楽しみたい!新たな需要を掘り起こす!
若い女性たちを中心に大人が楽しんでいた”推し活”を、子供たちにも楽しめるようにと開発されたのが「バラエティ部門」大賞を受賞した「パチェリエ 推し活開発部」だ。セット内容には赤、ピンク、紫、黄色、水色、緑の6色の推し色ピースとリボンが入っており、自分の推しカラーで好きなようにアレンジが可能。ピースとリボンを自由に組み替えて、こだわりを詰め込んだ自分だけのオリジナルデザインの推し活グッズ作りを楽しめるよういなっている。企画開発を手掛けたビバリー 企画部 早坂灯子さんに話を聞いた。
●バラエティ部門
パチェリエ 推し活開発部
発売元:ビバリー
発売日:2026年7月、価格:6600円(税込)
<選出理由>
実用的な推し活グッズ4種を自作可能。
<授賞コメント>
ビバリー 企画部 早坂灯子
「パチェリエ」シリーズは来年10周年を迎えるロングセラー商品です。シリーズ1作目の発表時に惜しくも大賞を逃してから、長い年月をかけて改良を重ねた結果、このたび初の大賞をいただけるまでに成長いたしました。この商品は私が入社2年目のときに初めて自分一人で担当した商品となります。私自身も”推し活”をしているため、自分が心からほしいと思えるような商品を目指して開発しました。その結果、このような賞をいただけて大変光栄です。この商品を通して、子供たちの推しが好きだという想いや”推し活”をしたいという気持ちを応援できればと思っております。
<取材コメント>
――子供向けの”推し活”グッズを開発する切っ掛けとは?
早坂 ”推し活”というテーマに着目したのは、2025年に開催された「ちゃおサマーフェスティバル2025」。ビバリーブースを訪れた小学生女子を中心に、約1000名を対象に行ったアンケートでした。企画当初は大人には”推し活”という言葉は定番で流行語大賞も獲っているものの、子供向けの商品として”推し活”というテーマが伝わるのかという意見もあったんです。でもアンケートの結果、95パーセントの子供たちから「推しがいる」との回答があったことで、子供世代に”推し活”の波が届いているとの確信が得られまして、その結果を受けて商品開発が進められることになりました。
――どのようなセットになっているんですか?
早坂 この1つのセットで痛バッグ、ぬいポーチ、カードケース、缶バッチといった4種類の”推し活”グッズを、ピースをつなげるだけで作れるメイキングトイです。6つのカラーのピースをカラフルに自分で並べてバッグをデザインできるというのが特徴で、これが”推し活”で大切な「推しカラー」と相性抜群。いろんなバリエーションを楽しめるようになっています。ように開発しています。個人で楽しむもよし、推し友や親子で楽しむもよしです。「オールエイジで楽しめるおもちゃ」として、自分だけの”推し活”アイテムを作ってもらえたら嬉しいです。
――発売後の反響はどはいかがですか?
早坂 もともとSNSで「パチェリエ」シリーズが”推し活”グッズとして評価されていたという土壌があったんですけど、今回”推し活”メインの商品ということで非常に大きな反響をいただいています。初回生産分が完売するぐらいに好評でして、現在は受注生産中となっています。
――今後も”推し活”アイテムとしてさらなる進化が期待されます。
早坂 まだまだいろいろと考えております。「パチェリエ」シリーズは10年目に向けて走ってきますので、ぜひご期待ください。
■その他の「日本おもちゃ大賞 2026」各部門の大賞受賞商品を紹介。
●エデュケーショナル部門
よみかきレッスン!マジカルボードずかん ディズニーキャラクターズ マジカルプレイタイム
発売元:株式会社タカラトミー
発売日:2026年4月、価格:1万3970円(税込)
<選出理由>
おえかきとおしゃべりを融合させたこと、書いたものを読み上げるという新しい技術を盛り込んだこと、自らの経験から実感した開発者の想いから商品化されたことなどを評価。
●アクション部門
プラレール 動くぞ!変形!ギガデカドクターイエロー
発売元:タカラトミー
発売日:2026年7月、価格:7480円(税込)
<選出理由>
子どもから大人まで人気の「ドクターイエロー」をギガデカサイズで商品化し、別売りのプラレールの動力と連動したダイナミックに動く迫力、整備工場などへの変形とプラレールの遊びの幅を広げる点を評価。
●ベーシック部門
シルバニアファミリー どきどきアドベンチャーマウンテン
発売元:株式会社エポック社
発売日:2026年8月、価格:1万3500円(税込)
<選出理由>
トロッコを滑らせるだけでなく、引き揚げたり、がれきが追いかけてきたり、また飛行機やまわる宝箱などギミックと動きの多さ。さらにストーリーの流れをまとめた機構や、ギミックそのものも不思議に見える点を評価。
●デジタル部門
ちいかわフォンすまーと スペシャルセット
発売元:バンダイ)
発売日:2026年10月、価格:1万8700円(税込)
<選出理由>
現在世の中で流行の遊びや機能を満載。4つのカテゴリーからなる70ものアプリを搭載。『ちいかわ』の世界観に没入しつつ本格的なスマホ体験ができるハイスペックな機能と魅力的な遊びなどを評価。
●共遊玩具部門
(共遊玩具=視覚障害者や聴覚障害者の子供と一緒に楽しく遊べる、ユニバーサルデザインのおもちゃ)
トイ・ストーリー ポンジャン
発売元:タカラトミー
発売日:2026年6月、価格:6930円(税込)
<選出理由>
定番ファミリーゲーム「ポンジャン」の随所に細やかな工夫を追加。目の見えない方も触覚を使って皆と共に楽しめるようになってるその取り組みを非常に高く評価。
●ヒット・セールス賞
Tamagotchi Paradise - Pink Land/Blue Water/Purple Sky
発売元:バンダイ
発売日:2025年7月、価格:6380円(税込)
●特別賞
『トイ・ストーリー』シリーズ
配給元:ウォルト・ディズニー・ジャパン
<選出理由>
1995年の誕生以来、『トイ・ストーリー』シリーズは30年にわたり世界に届けた「おもちゃは子どもの成長に寄り添うかけがえのないパートナーである」というメッセージが、「おもちゃは、こどもたちが初めて出会う『ともだち』であり、智と心を育み、暮らしに潤いと輝きを与える」という日本玩具協会の理念に深く共鳴。待望のシリーズ最新作『トイ・ストーリー5』公開という記念すべき年に、玩具の本質的な素晴らしさを伝え続けてくれた作品への敬意と深甚なる感謝を込めて「特別賞」が授与された。
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