「東京23区で家を買う」という夢が、年々遠のいています。新築マンションの平均価格は1億円を超え、共働き世帯ですら購入を躊躇する時代です。
東京23区の住宅価格はどこまで上がっている?
不動産経済研究所の発表によると、2025年度の東京23区における新築分譲マンションの平均価格は、ついに1億3,784万円に達しました。前年度比18.5%もの上昇で、初めて1億3,000万円の大台を突破した形です。
「億ション」はもはや一部の富裕層だけの話ではなく、23区内の新築市場においては"標準的な価格帯"になりつつあります。
では、なぜここまで価格が上がり続けているのでしょうか。主な要因は大きく2つです。1つは、建築資材の高騰や建設業界の人手不足による工事コストの上昇。もう1つは、都心の好立地における新築マンションが不足していることです。需要が底堅い一方で供給が追いつかず、希少性が価格を押し上げる構造が続いています。
一方、新築戸建ての価格も上昇しています。不動産調査会社の東京カンテイが発表した、3月の東京23区の新築戸建て住宅の平均価格は、前年同月比16.6%増の9,256万円でした。前月からは8.0%アップで、調査開始の2014年4月以降の最高値を更新。
このように、東京23区内では、新築マンション・戸建てを問わず価格の高騰が続いており、新築住宅の取得はかつてないほど難しい局面を迎えています。
年収別に見る現実的な購入価格の目安は
では、家を購入する場合、どのくらいの価格帯なら現実的なのでしょうか。その判断材料のひとつが「年収倍率」です。これは住宅価格が世帯年収の何倍にあたるかを示す指標で、一般的には5~7倍程度が無理のない水準とされています。
年収倍率を5~7倍とした場合、各年収ごとの購入可能額の目安は、以下の通りとなります。
世帯年収800万円: 4,000万円~5,600万円
世帯年収1,000万円: 5,000万円~7,000万円
世帯年収1,200万円: 6,000万円~8,400万円
世帯年収1,500万円: 7,500万円~1億500万円
世帯年収2,000万円: 1億円~1億4,000万円
実際、東京23区内で平均価格帯となっている1億円超の新築マンションを購入する場合、住宅価格が年収の5~7倍程度に収まるという一般的な目安に当てはめると、必要な世帯年収はおおむね1,500万~2,000万円程度となります。一方で、中古マンションや23区東部・北部エリアまで視野を広げれば、6,000万~7,000万円台の物件も見られるため、世帯年収800万~1,000万円台でも購入を検討できるケースがあります。
ただし、住宅を購入する際には、頭金や諸費用の支払いも考慮する必要があります。また、共働き世帯では、産休や育休などによって世帯年収が減った場合でも、無理なく返済が続けられるのかも確認したいところです。
住宅価格が高騰する中、予算と住宅ローンはどう考える?
住宅価格が高騰する中、住宅購入の予算や住宅ローンはどのように考えればよいのでしょうか。住宅ローン専門金融機関である日本住宅ローンの担当者に聞きました。
「住宅価格の高騰は今後も続くと想定されており、全期間固定金利の住宅ローンを提供する【フラット35】においても、2026年4月から融資限度額が8,000万円から1億2,000万円に引き上げられました。購入物件の予算・借入額を決めるにあたっては、今後の年収推移や収支状況等を考慮しつつ、どの程度の金額であれば無理なく返済できるかをシミュレーションしておくことが大切です。また、現在は金利上昇局面にあるため、変動金利を利用する場合は、無理のない返済が続けられると考えて借り入れた後に、金利の見直しにより予想以上に返済額が増えてしまう可能性も考慮する必要があります。」
「こうした状況の中、返済額が一定で、金利上昇の影響を受けない全期間固定金利の【フラット35】への需要が高まっています。また、現在【フラット35】では国の政策として、住宅の性能やお子さまの人数に応じた大幅な金利引き下げ(当初5年間最大▲1.00%)を実施しています。さらに、当社の「2年待てるローン(フラット極40)」であれば、当初2年間はお得なフラットで借り入れいただき、2年後以降はいつでも変動金利に切り替えることができます。金利情勢が見通しにくい中、今あわてて判断することなく、将来の金利情勢を見ながら有利な方を選択できることが特長です。ぜひ、さまざまな住宅ローン・制度等をお調べいただき、ライフプランに合った予算・借入額をご検討ください。」
住宅購入では物件価格だけでなく、将来の家計やライフプランも踏まえた資金計画がこれまで以上に重要になっています。住宅価格や金利の動向も確認しながら、自分たちに合った予算や住まいの選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
武藤貴子 ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント 会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中 この著者の記事一覧はこちら
○日本住宅ローン株式会社
日本住宅ローン株式会社は、日本を代表する大手ハウスメーカー4社と大手金融機関が共同で出資した住宅ローンを中心に取り扱う金融機関。全期間固定金利である【フラット35】を中心として、様々なローン商品を展開。











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