大谷のIL入り措置に頭を悩ませたロバーツ監督。その決断は小さくない論争を生んでいる(C)Getty Images

 ドジャースの大谷翔平は現地時間9月11日、右上腕二頭筋の炎症により負傷者リスト(IL)入りした。

復帰は最短でも23日の本拠地パドレス戦。レギュラーシーズン終了の5試合前となる。

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 タフに駆け抜けてきた偉才がILに入るのは、2023年9月以来、実に3年ぶりの出来事だった。右肘の靭帯と右脇腹を痛めていた当時は、そのままオフを迎え、右肘側副靭帯にメスを入れる決断を下していた。

 そうした背景を考えても、大谷が「休む」という決断を下すのは稀。ゆえに6月に判明した左膝の炎症、右上腕二頭筋と首の不調の違和感が、相当深刻なダメージを当人にもたらしているのは想像に難くない。

 球団の意図はあくまでポストシーズンでの復帰を見据えた一時的な休養措置だ。11日にIL入りを明言した会見においてデーブ・ロバーツ監督は、「今は15日間を使ってしっかりとリセットさせ、少しでも状態を良くすることが一番大事だと思っている」と強調。その上で「状態を立て直して、ポストシーズンで最高の状態を引き出せるように準備してもらう」と明言している。

 無論、指揮官として、ライバルになりえる他球団に対する“けん制”としてエサを巻いた可能性もある。だが、一つの事象で流れが変わる短期決戦において、大谷の復調が小さくないカギを握っているのも事実だ。

 もっとも、満身創痍の状態にある大谷の復帰を焦らせる必要があるのかどうかは、米メディアで小さくない議論を生んでいる。

ロサンゼルスに拠点を置くスポーツ専門ラジオ局『97.1 The Fan』のパーソナリティーを務める元NBA選手で、スポーツコメンタリーのデレク・フィッシャー氏は、復帰時期に疑問を投げかけている。

「アスリートにとって出たり休んだりする方が悪く働く場合がある。だからオオタニも残り試合の全てを休んだ方が良いんじゃないかと思う。もちろん、150試合近く戦ってきた選手で完全に健康って選手はいない。だけど、オオタニの状態は思っているより深刻だと思うんだ。状態が80%ぐらいならいっそのこと完全に休ませてしまった方が次に繋がると思う」

 もちろん、ドジャースも大谷の抱える負担を考慮していないわけではない。IL直前の9月8日の会見でロバーツ監督は「我々はショウヘイが超人的だと考えがちになるが、『いや、そうではない』という認識を持つことも大事だ」と慎重な考えを示している。

 15日間で大谷がどこまで回復するか、そしてレギュラーシーズン中に帰ってくるのか。その行く末は球界の大きな関心事となっている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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