苦渋の決断によってIL入りを決めた大谷。彼の未来が野球界で大きな話題を生んでいる(C)Getty Images

 偉才の“真価”が小さくない論争を生んでいる。

 現地時間9月11日、ドジャースの大谷翔平は、右上腕の炎症により負傷者リスト(IL)入り。16日にはポストシーズンでの戦列復帰を目指し、ティーバッティングを行ったことが報じられたが、今季中の投手再開を断念するという意向も明らかになった。

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 注目を集めているのは、大谷を“異次元”たらしめてきた二刀流の未来だ。

 今季も投手としての存在感は示した。ローテーション入りを果たした開幕から14試合に先発登板し、85回2/3を投げ、8勝2敗、防御率1.79と圧巻の成績をマーク。エース級の力を発揮した大谷だったが、左膝の炎症が発覚した6月末以降に状況は一変。現時点で7月3日のパドレス戦が最後の登板となっている。

 左膝と右上腕の炎症、さらに首の違和感という症状が表れている現状を考えれば、32歳となった大谷の肉体が悲鳴を上げているのは言うまでもない。ゆえに二刀流継続には、一部の米メディアで厳しい主張も飛び出した。

 もっとも、これまでにいくつもの不可能を可能にしてきた大谷を信じて疑わない者もいる。米メディア『The Athletic』のジャーナリストであるアンディ・マッカロー氏は「先発投手としての彼の活躍はもう見られないと思いますか?」という読者からの問いに対して「私はそうは思わない」と断言。どちらか一方を諦めるということはないと論じた。

 無論、マッカロー氏も大谷の置かれた状況が芳しくないのは理解している。ゆえに「オオタニでさえ、時の流れには逆らえない。32歳になって二刀流の負担が27歳の時よりもはるかに重くなっていることを痛感しているはずだ」とは指摘する。しかし、数多のアスリートたちを見てきた同氏は、球界最高のスターが持つ可能性を強調している。

「そう単純な話ではない。オオタニはシーズンを通して二刀流で活躍するという夢をそう簡単に諦めたくないかもしれない。30代になっても20代の頃と同じことができると証明したいのかもしれない。そしてドジャースも、球団の顔である彼と揉めたくないだろう。これは非常にデリケートな問題となる。

 私は今でも彼がふたたび二刀流ができると信じている。むしろ、今後、打撃だけに専念しようとするなら驚きですらある。162試合のシーズンを通して健康な二刀流選手として活躍できる可能性は、現実的というよりは夢物語なのかもしれない。

しかし、オオタニはこれまで何度も、夢を現実にできることを証明してきた。そうだろ?」

 30代が過ぎ、間違いなくキャリアの岐路にある大谷がここからどう活躍を続けるか。それは日本のみならず、米球界でも大きなトピックとなるのは間違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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