環境省の調査データを基に
独自ランキングで水質を格付け



 ダイヤモンド・オンラインでは「水がきれいな海水浴場ランキング2026【全476カ所・完全版】」(7月18日配信)を皮切りに、日本全国の海水浴場(川、湖沼の水浴場を含む。以下、海水浴場と表記する)に関するさまざまなランキングをまとめた。



 今年は梅雨明け前にもかかわらず熱中症警戒アラートが発表されるなど、今夏も厳しい暑さとなりそうだ。

海水浴や川遊びを楽しみたいと思う人も多いだろう。それでは、水がきれいな海水浴場はどこなのか。



 環境省は毎年、全国の海水浴場(一部、湖沼や河川の水浴場も含む。以下、海水浴場と表記する)の水質調査を取りまとめてきた(2020年、21年はコロナ禍で水質調査結果の取り扱いが異なることなどを理由に中止)。そこでダイヤモンド・ライフ編集部では同データを基に「水が汚い海水浴場ランキング」を作成した。



 対象となったのは水質格付けが低い「C」「B」「A」の海水浴場で計255カ所。



 水質の判定基準は4つある。水の汚れを示す化学的酸素要求量(COD)、ふん便性大腸菌群数、透明度、油膜の有無だ。それぞれ、適(AA、A)、可(B、C)、不適の5段階で格付けされている。



 4つのうち1つでもAの基準をクリアできなければ、その海水浴場は、他の判定基準がどれだけ良くてもB以下に落とされる。仮にCODが同じ値でも、AとBでは水質が異なるわけだ。



 ダイヤモンド・ライフ編集部の水が汚い海水浴場ランキングでは、1~4位はCの5所をCODが高い(=汚い)順に、6~141位はBの136カ所をCODが高い順に、142~255位はAの114カ所をCODが高い順に、それぞれ並べた。

ランキング中のCODは複数回測定の平均値である。



 少し専門的な話になってしまうが、CODについても説明したい。CODは、海水に含まれる有機物を酸化剤で酸化するときに、消費される酸化剤の量を酸素の量に換算したものだ。



 CODが高いほど、水中に存在する有機物の量が多いことを意味し、有機物による水質汚濁の程度が大きいことになるのである。



 ランキングの中には一部、川、湖沼の水浴場も含まれているので、海のない自治体に住む人もぜひチェックしてみてほしい。



 さっそくランキング結果を見ていこう。



今年も上位にランクインした
ビーチは?



水が汚い海水浴場ランキング2026 圏外から一転、ワースト2位のビーチとは?
水が汚い海水浴場ランキング


 不名誉ながら1位となったのは青森県東北町の小川原湖公園で、CODは6.5mg/リットル、2位には隣接する小川原湖(CODは6.4mg/リットル)がランクインした。



 小川原湖公園は24年版ランキングでも1位(CODは5.7mg/リットル)、25年版では4位(CODは3.3mg/リットル)。小川原湖も24年版で2位(CODは5.6mg/リットル)、25年版でも2位(CODは5.6mg/リットル)と、近年も上位に入っている。いずれも水質格付けはCだ。



 4位にランクインしたわかさぎ公園(CODは6.3mg/リットル)も小川原湖畔の水浴場で、2024年版ランキングでもワースト3位(CODは5.3mg/リットル)、25年版でワースト5位(CODは4.9mg/リットル)だ。



 なぜこのような結果になるのか。小川原湖は、国内の湖では11番目の広さを持つ。

高瀬川を介して太平洋と接しており、淡水に海水が混ざる汽水湖となっている。



 CODは2006年度以降、環境基準である3mg/リットル以下を上回る状態が続いているのだが、その背景の一つとして考えられるのが、河川などから湖内に流入する汚濁物質だ。一般に湖は水が入れ替わりにくく、外部から流れ込んだ汚濁物質が湖底にたまりやすい。この性質も、水質に影響を及ぼしているとみられる。



 一方で、前年より大きく改善した海水浴場も少なくない。



 25年版でワースト1位だった千葉県千葉市のいなげの浜(CODは6.9mg/リットル)は、26年版では9位(CODは4.2mg/リットル)まで改善。25年版で3位だった神奈川県横浜市の海の公園(CODは5.2mg/リットル)も26年版では25位(CODは3.5mg/リットル)へ順位を下げた。



 また、2025年版ではワースト10に2カ所入っていた北海道石狩市の海水浴場も改善が目立つ。石狩浜は6位(CODは4.8mg/リットル)から37位(CODは3.0mg/リットル)へ、ジェットビーチ石狩(2026年からスタービーチサッポロ)は7位(CODは4.2mg/リットル)から22位(CODは3.6mg/リットル)になった。



圏外から一転、ワースト2位の
「意外なビーチ」の名前とは?



 では今年、新たにワースト10に入った海水浴場はどこか。圏外から一転、ワースト2位となったのは神奈川県逗子市の逗子(COD6.4mg/リットル)だ。



 逗子海水浴場は、遠浅で波が穏やかなことから、ファミリーや海水浴初心者にも人気のビーチ。

2022年から26年まで5年連続で国際環境認証「ブルーフラッグ」を取得しており、「なぜワースト2位なのか」と意外に感じる人もいるだろう。



 ブルーフラッグは、水質だけでなく、安全性や環境教育、環境管理、アクセシビリティなどを含めた国際認証制度だ。このうち「水質」は、大腸菌や腸球菌など衛生面に関する基準を満たしているかどうかが重視される。



 一方、今回のランキングは環境省の水浴場水質調査に基づいており、水質はCOD、ふん便性大腸菌群数、透明度、油膜の有無の4項目で判定される。つまり、ブルーフラッグと環境省では評価基準が異なるため、ブルーフラッグを取得している海水浴場でも、CODが高く総合判定が水質Cとなることはあり得るのだ。



 また、25年版で12位だった神奈川県三浦市の三浦海岸(COD3.5mg/リットル)は26年版では4位(COD6.3mg/リットル)へ順位を上げるなど悪化している。



 ワースト5の内訳は、青森県(3カ所)と神奈川県(2か所)が占める結果となった。



 なお、ランキングは川、湖沼の水浴場も対象としている。長野県や滋賀県など海のない自治体に住む人も、ぜひチェックしてみてほしい。



 また、調査時の天候や波の状況などが結果を左右することもあるため、前年の格付けも併せて確認すると良いだろう。



(ダイヤモンド・ライフ編集部、データ担当/編集委員 清水理裕)

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