『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)の赤名リカ役で1991年に大ブレイクした鈴木保奈美は、結婚・出産を機に芸能活動を一時休止した後、2011年に復帰。現在放送中の『一次元の挿し木』(読売テレビ系)をはじめ、2025年以降は特に精力的に活動し、新たな魅力を発揮している。


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これまで数々の作品に出演してきた鈴木だが、彼女の代表作といえば『東京ラブストーリー』だろう。最終話で視聴率32.3%を記録した本作は、"月9"ブームの火付けとなった。

鈴木が演じる赤名リカは弾ける笑顔が眩しく、天真爛漫で明るい性格。一方で、恋心を抱く"カンチ"こと永尾完治(織田裕二)や、完治が想いを寄せる関口さとみ(有森也実)のために献身的に尽くす姿は切ない。いま改めて本作を観返すと、リカの若さゆえの破天荒な言動にハラハラさせられる場面も多々ある。

リカ役で一世を風靡し、トップ女優の一人として活躍した鈴木だったが、結婚・出産を機に1998年頃から芸能活動を休止。とんねるず・石橋貴明との"できちゃった婚"も当時は大きな話題となった。

休業から約10年後、鈴木は大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』(NHK総合ほか)で本格復帰を果たした。以降は作品のキーパーソンとして、高い演技力を発揮している。

例えば、2016年に放送された『嫌な女』(NHK BSプレミアムほか)では石田徹子(黒木瞳)を自己中心的な振る舞いで幼少期から振り回す小谷夏子を演じた。おしゃれな洋服に身を包み、人たらしな夏子は、美しさと独得な存在感を放つ鈴木のはまり役となった。

復帰後は母親役を演じる機会も少なくない。
中でも印象的だったのが、2020年に放送された『35歳の少女』(日本テレビ系)の時岡多恵役だ。多恵の娘・望美(柴咲コウ)は10歳のときに事故に遭い、25年間昏睡状態に陥っていたが、35歳の誕生日に心は10歳のまま、身体は35歳の状態で目覚めた。鈴木は娘を深く愛しながらも、心と身体の年齢が乖離した我が子を抱える母親の苦悩を繊細に表現していた。

近年はキャリアウーマン役でも存在感を発揮している。知的で品格あるプロフェッショナルな女性像は、鈴木ならではだ。例えば、『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)では、『東京ラブストーリー』以来となる織田裕二とタッグを組み、敏腕弁護士・幸村チカを演じた。華やかなスーツやブラウス姿からは知性と気品が漂っていた。

また、2025年に放送された『人事の人見』(フジテレビ系)では、人事部部長・平田美和を演じた。営業畑でハードワークを乗り越えてきた強さと、部下への思いやりを併せ持つ美和を、鈴木は力強さと柔和さのバランスを保ちながら見事に表現していた。

そして現在は、山田涼介が主演を務める『一次元の挿し木』で世界的な生物学者・仙波佳代子を演じている。鈴木の知的な雰囲気と圧倒的な存在感が、佳代子というキャラクターにさらに深みを与えている。

◆ドラマ全盛期を牽引した同世代女優たち

鈴木は1966年生まれの59歳(2026年7月時点)。
同世代の女優にはトレンディドラマを牽引し、現在も主演をはじめ第一線で活躍し続ける女優が多い。

小泉今日子、天海祐希、若村麻由美、松下由樹、鈴木京香、高島礼子、真矢ミキ、薬師丸ひろ子はいずれも0~3歳差だ。

彼女たちに共通するのは、大人の女性ならではの魅力とエレガントな佇まい、そしてキャリアウーマンやプロフェッショナルな役が映える存在感だ。

その中で鈴木は、男っぽい一面のなかに品格と愛らしさが同居する独自の魅力を放っている。また、2020年以降は『レイディマクベス』でのマクダフ役をはじめ、意欲的に舞台作品へ挑み、活躍の幅を広げている。

近年、ゴールデンタイムのドラマでもヒロインの平均年齢が上昇傾向にあり、鈴木と同世代の女優が主演を務める作品は今後も制作され続けるだろう。そこから新たな大きなヒット作が生まれる可能性も十分にある。

年齢を重ねるごとに深みを増し、円熟味をまといながら進化を続ける鈴木の今後の活躍が、大いに楽しみだ。

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