「今回のように最初から“重い空気”を感じる場所に呼んでもらえたことが、すごくうれしい」――香取慎吾が、WOWOW『連続ドラマW 東野圭吾「虚ろな十字架」』(9月6日スタート、毎週日曜22:00~ ※全4話)で主演を務める。WOWOW連続ドラマ初主演、東野圭吾作品初主演となる本作で、家族を殺された過去から立ち直れず、“光をそう簡単に見ることができない”主人公・中原道正を演じる。


○香取慎吾「“重い空気”を感じる場所に呼んでもらえた」

同作は、東野圭吾氏のベストセラー小説『虚ろな十字架』(光文社文庫刊)を初めて映像化する社会派サスペンス。東野氏が「死刑制度」という普遍的な社会テーマに真正面から挑んだ作品で、“最愛の家族を殺されたとき、犯人に何を望むのか”、“罪は償うことができるのか”という答えのない問いを突きつける。

香取が演じる主人公・中原道正は、元広告代理店勤務の会社員で、現在は伯父から引き継いだペットの葬儀店を営んでいる。11年前に起こった人生を揺るがす“ある事件”を機に妻と離婚し、いまだ過去の悲しみと向き合えず、孤独と虚しさを抱えて日々を過ごしている男だ。

ある日、中原の前に、かつての事件で捜査を担当した刑事が現れる。そして、中原の元妻が路上で何者かによって殺されたと告げる。犯人はすぐに逮捕されるが、その証言には不可解な点が多い。中原は、元妻の死の真相を知るため、自分と別れてからの彼女の足跡をたどることになる。

オファーを受けた感想について、香取は「日々、求めてくれる人がいるから自分の仕事があると思っているので、今回も誰かが求めてくれて、この役と巡り合えて、初めての方々とお仕事ができることをうれしく思っています」とコメント。

続けて、「僕にはどちらかというと“明るく笑顔あふれる香取慎吾”というイメージがあると思うし、そういう作品と巡り合うことの方が多かったのですが、今回のように最初から“重い空気”を感じる場所に呼んでもらえたこと、東野さん、瀬々さんというタッグの中に自分が入れることも、すごくうれしいです」と語っている。
○「光をそう簡単に見ることができない」主人公

香取は、中原という人物について「苦悩から立ち直り、光を目指していくという役は演じてきた経験がありますが、家族を殺された過去から立ち直れず、“光をそう簡単に見ることができない”中原という役に、演じる側として魅力を感じます」と話す。

さらに、「簡単につかめない光を、つかもうとしているのか、していないのか……変わるきっかけとなるスイッチさえも見えず、“変われない”というところがすごく現実的で、リアルだなと。
迷いながらも生活はしているし、変われないながらも生きていかなければならない」と、その役柄の深さを明かした。

作品のテーマについても、「パッと事件のニュースを見た時、犯人に是が非でも極刑を望むような感覚を持つこともありますが、この作品の撮影が進んで、実際にちょっと深いところまで中原という役を演じていると、中原の感情の方が僕に近いかもしれないと思います」と告白。「自分の苦悩を押し殺して内に秘めたまま、生きなければいけないから生きているというか。やっぱり人それぞれ苦しみや辛さがある中でも、生きなければいけないんだと、脚本を読んで思いました」と受け止めている。

○被害者遺族と加害者家族として対峙

中原と対をなすキーパーソン・仁科史也役には、赤楚衛二が決定した。史也は、慶明大学病院で小児科を請け負う医師。患者からの信頼も厚く、家庭では妻と息子を愛する家族思いの夫だ。

しかしある日、史也の義理の父が、金目当てで通りすがりの女性を殺したとの知らせが入る。加害者家族となった史也は、周囲からの誹謗中傷を受けながらも妻をかばい、加害者家族を代表して、被害者の遺族である中原たちに謝罪がしたいと申し出る。

香取は赤楚について、「高身長ですてきですよね。クールな面もあるけど、合間に見せてくれる笑顔がすごくキュートです」と印象を語り、「初対面から2人が向き合う緊張感のあるシーンを撮りましたが、常に自分の役に向き合っているようなまっすぐな姿勢を感じて、すてきな俳優さんだなと思いました」と振り返る。

赤楚も、香取との初共演について「子供のころからテレビで拝見している香取さんと初めてご一緒できることにもわくわくしました」とコメント。
初めて2人でのシーンを撮影した際は、「実はせりふ以外一言もお話はしていなくて。共演できたうれしさにいったん蓋をし、加害者家族と被害者遺族という体で居続けようという心構えで過ごしました」と明かしている。
瀬々敬久監督「香取慎吾さんには、その場を一気に繊細に把握する力」

監督を務めるのは、映画『64-ロクヨン-』『ラーゲリより愛をこめて』などを手がけてきた瀬々敬久氏。香取とは本作が初タッグとなる。

香取は瀬々監督について、「本当に『こだわりぬく監督』という印象です。まっすぐにこの作品の隅から隅までを見て、感情だけでなく、画として美しいかそうでないかというのを全て見ていらっしゃるなと思います」と語る。

一方の瀬々監督は、「撮影は既に始まっていますが、主演の香取慎吾さんには、その場を一気に繊細に把握する力にいつも驚かされています」と香取を評価。さらに、赤楚についても「爆発的な感情表現」と表現し、「お二人が互いにぶつかるシーンは、その場自体がサスペンスにあふれて非常に刺激的です」と期待を寄せている。

あわせて、超特報映像も解禁。鬱蒼とした森の中で何かを探しているような捜査員たち、思いつめた様子の2人の人影が映し出され、この森で何が起こったのか、中原と史也にどう関わっていくのか、謎を残す映像となっている。

香取は視聴者に向け、「もちろん重い内容の作品ではありますが、自分でも脚本を1話から読み進めていく中で、演じている中で、先々の展開に心を動かされるところがたくさんありました。あくまでエンターテインメント作品としてもぜひご覧いただきたいです。
ドラマとして楽しんでもらいながら、皆さんそれぞれの心に触れる場所を感じてほしいなと思います」と呼びかけている。

【編集部MEMO】
香取慎吾は、1977年1月31日生まれ、神奈川県出身。歌手、俳優、アーティストとして幅広く活動し、国民的エンターテイナーとして長年にわたり第一線で活躍している。俳優としても、ドラマ、映画、舞台など多彩な作品に出演。近年の主な出演作に、ドラマ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』、映画『犬も食わねどチャーリーは笑う』『凪待ち』などがある。
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