高市陣営が先の総裁選や衆院選で対立候補を誹謗中傷する動画を制作・拡散した疑惑は、高市首相の答弁が感情的で曖昧なうえ虚偽答弁まで飛び出し、依然、真相はよく分からない。G7の欧州外遊から戻った後、改めて国会で追及されるのは確実だが、高市事務所をめぐっては新たな疑惑も浮上した。


 12日の木原官房長官の記者会見で、日刊ゲンダイでもコラムを執筆する「ラジオ・フランス」特派員の西村カリン氏が、高市首相の関連グッズ販売について、「総理大臣のイメージや名前を利用した不透明な商売は不適切ではないか」と問いただしたのだ。


 西村氏によれば、質問内容は次の通りだ。


●昨年の10月28日、トランプ米大統領の来日時に高市首相は「JAPAN IS BACK」と記された帽子をプレゼントした。不思議なことに、同日「Japan is back」と「STロゴマーク(注:高市首相が政治活動などで使用しているロゴマーク)」が商標として登録申請された。


●商標登録申請者は自民党所属の男性が設立した会社。その会社の実績はほぼ全面的に削除されたので不明だが、高市首相の動画撮影・編集およびSNS配信などを担当した会社である。


●この会社は、昨年12月に高市首相の奈良事務所の住所に設立したVeanas合同会社と組んで、高市首相の公式商品を国内・海外で販売した。


●高市首相の公式商品の販売は現在、一時停止中だが、Veanas合同会社はまだ存在し、販売を再開する可能性がある。



西村カリン氏「一連の仕組みそのものが不可解」

 実際、高市早苗事務所公認の公式グッズとして、高市首相愛用の歯ブラシセットなどがオンライン販売されていることが、昨年12月、SNSなどで話題になった。


 高市首相がトランプ大統領に帽子を贈ったことは、内外のメディアで広く報じられた。その同じ日に、2つの高市関連商標が登録申請されたわけだ。申請した会社は高市事務所と動画制作・配信で関係があり、高市事務所に住所を置く会社とともに高市グッズの販売に関わった。

だとすると、「トランプ」「日米首脳会談」「総理大臣」が“宣伝”にひと役買い、商売に利用されたことになる。


 西村氏は改めてこう言う。


「総理大臣として自分の名前と自分のイメージを使って商売をするのはおかしいのではないか。同様のことをしてトランプ大統領は批判されています。商品販売にあたって高市首相の同意があったと思われるが、もし知らないということなら、なぜ勝手にそんな商売ができるのか。なぜ事務所以外の会社が商標を登録したのか。不思議なことばかり。一連の仕組みそのものが不可解です」


 官房長官の答えは、「事実関係について全く承知していないので、差し控える」だった。


 西村氏が高市首相への疑問を官房長官会見でぶつけたのは、高市首相が記者会見を開かないため直接質問できる機会がないからだという。


 高市事務所はいよいよ「疑惑のデパート」になってきた。高市首相自身がしっかり説明責任を果たさなければ、多くの国民は納得しない。


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