【桧山珠美 あれもこれも言わせて】


 21日放送「叙々苑カップ 芸能人ゴルフチャンピオン決定戦」(テレビ東京系)を見た。なんと7年ぶりの開催だとか。

芸能界きってのゴルフ自慢43人が集結したが、顔ぶれが興味深い。つい最後まで見てしまったのはゴルフそのものよりも古き良き時代の「芸能界」がそこに映っていたからだ。


 今でこそ芸能人はSNSを駆使し、自ら情報を発信し、ファンと直接つながることができるが、その昔、芸能人の動向を知るにはワイドショーくらいしかなかった。結婚・離婚、恋人の存在から近況まで、芸能リポーターが現場に駆けつけ、スターにマイクを向け、視聴者はそれで芸能界をのぞき見していた。


 毎年行われていた叙々苑カップもそんな芸能界の風物詩のひとつ。単なるスポーツイベントではなく、芸能人が年に1度集う社交場であり、その空気ごと視聴者に届ける番組だった。


■カクシャクとした今年90歳の里見浩太朗


 今回、司会はますだおかだの岡田圭右、リポーターは鈴木奈々。ゴルフ番組として見れば少々不思議な人選だが、それもまたこの番組らしい。競技そのものより芸能人の素顔や交流に主眼が置かれているからだろう。


 西岡徳馬、柴田恭兵といったベテラン俳優、ガダルカナル・タカと橋本志穂夫妻、つまみ枝豆と江口ともみ夫妻、ラッシャー板前などのたけし軍団。さらには「バス・ストップ」の平浩二に布施明のものまね岩本恭生、矢部美穂など近頃めっきりテレビで見かける機会が少なくなった顔ぶれが並んだ。


 なかでも目を引いたのは11月で90歳の里見浩太朗。

年齢を感じさせないカクシャクとした姿でうれしくなった。そのご尊顔を拝見できただけでもこの番組を放送した意義はあったように思う。


■天気、事件、クマで横並びのテレビにないもの


 そういえば、最近のワイドショーは映画の公開や新商品の宣伝を取材することはあっても、こうしたイベントの取材をめっきりやらなくなった気がする。今やワイドショーの主役は芸能人ではなく、天気予報や事件、事故。そして、「クマ」を横並びでやっている。


 同じ内容なら、極端な話、テレビ局が何局もある必要はない。独自性はどこにいった。叙々苑カップを見ながらそんなことを思った。


(桧山珠美/コラムニスト)


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