10代と20代の7割、30代の6割はテレビをほとんど見ない──NHK放送文化研究所が発表した国民生活時間調査に、テレビ関係者は「そこまでとは……」とため息をついた。これを世代ごとのテレビ利用時間(平日)で見ると、10代25分、20代53分と極端に短く、とくに何かの番組を見るというのではなく、ただつけてるだけのようだ。
「朝起きて、朝食もそこそこに家を飛び出し、帰宅したらスマホやパソコンに忙しくて、テレビを見る暇なんてないというのが若年層の1日でしょう。ネット配信なら好きな番組を見たい時に見られるのに、テレビはそうはいかない。タイパが悪すぎるんです」(メディアアナリスト)
29歳以下の1人暮らしの男性は、4割がテレビを保有していない。部屋に置いておくと邪魔なのだという。
若者向けに番組を作って、話題になるだろうか、ヒットするだろうかとテレビ局がやきもきしても、そもそもテレビのスイッチを入れてくれない、テレビを持っていないというのでは初めから負けている。若者向け番組はいま消滅の危機だ。
「世界の果てまでイッテQ!」「それSnow Manにやらせて下さい」「月曜から夜ふかし」「水曜日のダウンタウン」「ぐるぐるナインティナイン」などは、30代以下の視聴者に支えられている番組だが、存続できるのだろうか。
「若者が多く見る番組はCMが入るといわれ、各テレビ局は力を入れてきました。でも、いくらコア視聴率が高くても、視聴者数が絶対的に少ないことがはっきりしてしまった。スポンサー企業も宣伝戦略を見直すでしょう」(広告代理店のテレビ担当営業マン)
■生き残るのは中高年番組だけ
CM出稿が減れば番組の制作予算が削られる。カネも手間もかかる「イッテQ」は海外収録を縮小、視聴者の大半が女性の「それスノ」は一人で楽しみやすい深夜帯に移動、「水ダウ」はリアルタイム視聴より見逃し配信狙いなんていうことになったら、もう看板バラエティーとはいえない。
生き残るのは中高年向けの番組である。
テレビ局は若者なんかに目もくれず、中高年向けに面白い番組をどんどん作ったほうがいいぞ。
(コラムニスト・海原かみな)

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