案の定、欠陥法案にツッコミの嵐だった。与党が17日の国会会期末までに駆け足で成立を目指す、「副首都」創設法案のことだ。

13日の衆院特別委員会で審議され、次々と矛盾が露呈した。


 質問に立った中道改革連合の早稲田夕季副代表は、与党が提出した法案の副首都の指定要件が「大阪ありき」だと指摘した。法案は一定の「国の出先機関の立地」を想定しているほか、「経済集積(県内GDPが一定規模)、人口集積(一定規模の人口)」を求めている。さらに、特別区の設置も想定されているが、現時点で設置を主張しているのは大阪市しかない。


 早稲田氏は「(要件に)当てはまるものは限りなく大阪しかない。大阪のための大阪の法律だ」と批判した。本来は大規模災害時に首都機能の代替を図るための法案のはずだが、日本維新の会の悲願である「大阪都構想」実現の足がかりに利用されていることは、疑いようがない。


■自治体の税負担も不明


 副首都に指定された場合の自治体の税負担や整備費用の規模についても、明らかにされなかった。国民民主党の向山好一議員は、1990年代に国会移転が議論された際、移転費用が12兆3000億円に上り、そのうち4兆4000億円が公的負担になると、当時の国会等移転審議会が試算したことに言及。「税負担が発生するのは間違いない」と、確認を求めた。


 しかし、提案者である維新の高見亮議員は「税負担が発生するかは、現時点では一元的には言えない」として、コストはあくまで政府の基本方針策定後に決まると説明。向山氏が「家を建てる時に『設計図はないけども、まず契約だけしてください』という内容だ」と、呆れ顔で話すのはもっともだ。


 あまりに生煮えの法案のため、自民党内でも「やはり無理筋ではないか」との声が上がっている。


「副首都設置はもちろん必要だと考えますが、議論があまりにも拙速すぎます。緊急時のバックアップ体制整備といった本来の目的を果たすために、他の候補地や制度設計などをもっと検討する必要がある。維新が都構想を持ち出しているがために、法案の趣旨が歪められています」(関西地方選出の自民議員)


 “スジ悪”すぎる法案は、今からでも遅くないから引っ込めた方がいい。


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