声優への脅迫によって、イベントが中止に追い込まれる事態が相次いでいる。
声優の上坂すみれ(34)の所属事務所が9月15日、「9月27日までに複数名で誘拐し、殺害する」といった内容を含む具体的な脅迫行為があったことを明らかにした。
9月11日には声優の楠木ともり(26)の公式サイトが、「楠木ともりおよびご来場のお客様の安全に支障をきたす事案が生じました」として、13日に開催予定だったライブの中止を発表した。楠木もアニメ「チェンソーマン」のマキマ役などで知られる人気声優で、アーティストとしても活動している。
上坂は9年前の17年にも脅迫被害に遭っていた。当時、ネット掲示板に上坂を殺害する趣旨の書き込みをした20歳の男が、威力業務妨害容疑で逮捕されている。
「16年には別の人気女性声優がネット上で殺害予告を受け、台湾で予定されていたライブやイベント、日本国内のCD発売記念イベントが中止になる騒動がありました。ここ10年、人気声優への脅迫が目立つ印象です。かつて声優は作品の裏側にいる存在でしたが、現在はライブやイベント、写真集、テレビ、ラジオ、SNS、ファンクラブなど活動の幅が広がり、ファンと接する機会も増えた。作品、キャラクター、声優本人と多方面からファンを獲得する一方、本人への関心が高まり、トラブルに巻き込まれるリスクも増しています」(アニメ業界に詳しいライター)
有名どころでは、20年に「進撃の巨人」のミカサ・アッカーマン役で知られる石川由依(37)に対し、本人だけでなく家族や所属事務所にも危害を加える趣旨の投稿が相次ぎ、事務所が被害届を提出する事件が発生。25年には、「ウマ娘 プリティーダービー」のサイレンススズカ役などで知られる高野麻里佳(32)が所属する青二プロダクションに、本人の「生命・身体に危害を加える」という脅迫メールが届いた。警察にログデータを提出し、出演イベントの延期・辞退にまで発展している。
近年、同様の被害はVTuber界隈でも相次いでいる。
「23年末には複数のリアルイベントが殺害・爆破予告などを受け、中止や延期になりました。26年に入ってからもイベント会場への爆破予告などがあり、開催中止や警備強化を余儀なくされるケースが出ています。配信やSNS、リアルイベントによってファンが演者を身近に感じるようになったことも、背景のひとつとして考えられます」(前出のライター)
“推し”との距離が縮まった時代だからこそ、出演者だけでなく観客を巻き込む脅迫への備えも求められる。
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