北海ブレント原油先物は7月23日、時間外取引で一時1バレル=98.92ドルを記録し、心理的節目である100ドルに迫った。欧州市場では供給懸念が強まり、米国の在庫減少と中東情勢の緊張が重なったことで、原油価格の上昇が加速している。


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 現地メディア「フィリピン・スター(Philippine Star)」や「インクワイアラー(Inquirer)」によると、フィリピン国内ではこの原油急騰を受けて、燃料価格が再び引き上げられる見通しだ。石油会社各社は7月25日からの週に、ガソリンで1リットルあたり+2.85ペソ、ディーゼルで+3.40ペソ、灯油で+4.10ペソの値上げを予定している。これにより、ガソリン(RON91)は78ペソ前後、ディーゼルは92ペソ台に達する見込みで、今年最高水準となる。

 「ビジネスワールド(BusinessWorld)」は、燃料価格の上昇が公共交通運賃や物流コストに波及し、生活必需品の値上げを招く可能性があると報じた。特に地方都市では輸送費の増加が顕著で、農産物や食品価格への影響が懸念されている。

 航空業界への影響も避けられない。現地紙「マニラ・ブレティン(Manila Bulletin)」は、航空燃料価格の上昇により、国内線・国際線ともに燃油サーチャージの再引き上げが検討されていると伝えた。セブパシフィック航空やエアアジア・フィリピンは、燃料費の高騰を理由に一部路線の運賃改定を検討しており、特に長距離国際線では数千ペソ単位の追加負担が生じる可能性がある。

 政府は価格監視を強化しているが、エネルギー省関係者は「国際市場の動向次第では、今後も上昇が続く可能性がある」と述べている。イラン情勢の不安定化や米国の追加制裁が続けば、供給網の混乱が長期化する恐れがある。

 「アルジャジーラ(Al Jazeera)」は、ホルムズ海峡での緊張が原油市場に直接影響していると指摘し、「イランによる船舶拿捕や米国の報復攻撃が続けば、原油価格は100ドルを超える可能性が高い」と報じた。

 フィリピン経済への影響は広範囲に及ぶ。
燃料価格の上昇は交通費や電力料金の上昇を招き、消費者物価指数(CPI)の押し上げ要因となる。中央銀行はインフレ率の再上昇を警戒しており、政策金利の引き上げを検討する可能性もある。

 今回の原油急騰は、国際市場の不安定さを改めて浮き彫りにした。フィリピンでは燃料価格の上昇が生活全般に影響を及ぼし、航空運賃や物流コストの増加を通じて国民負担が一段と重くなる見通しだ。原油が100ドルを突破すれば、アジア全体で経済活動への影響が避けられない状況となる。
【編集:Eula】
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