7月1日に「文春オンライン」で報じられた、俳優・佐藤二朗(57)による橋本愛(30)への“ハラスメント疑惑”。報道から1週間が経ち双方に大きな影響が及ぶ中、“当事者”であるフジテレビが新たな声明を発表した。
「記事によると、佐藤さんと橋本さんがW主演した同局のドラマ『夫婦別姓刑事』で、佐藤さんのアドリブでボディタッチする場面があり、トラブルに発展。橋本さんには過去のハラスメント被害によるトラウマがあり、このドラマの撮影でも身体接触に制限を設けるように制作サイドに伝えていたのですが、これが佐藤さんに伝わっていませんでした。ドラマ第一話完成後、佐藤さんが橋本さんの楽屋を訪れ、トラウマを抱えていることに触れながら、“その状況が続くなら俳優を続けるべきではないのではないか”などと見解を述べたとされています。そして、フジテレビが外部の弁護士に依頼した調査の結果、楽屋での佐藤氏の言動がハラスメントと認定されたそうです」(芸能記者)
一方、佐藤サイドは報道に真っ向から反論しており、事務所が1日に公表した文書では、佐藤が橋本の楽屋を訪れたことを認めながら、《佐藤の言動がハラスメントにあたるものでないことは、専門家からの確認を受けています》とコメント。橋本が抱えるトラウマについては、佐藤の芝居に制約をかけてしまう可能性があるほか、性的なシーンもないことから、佐藤のマネージャーがプロデューサーの許可を得た上で本人に伏せていたという。
いっぽう、報道の余波は広がり、佐藤が出演予定の映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』(9月18日公開)のスピンのドラマを降板することが報じられたほか、橋本に対するバッシングも過熱。橋本サイドが“文春にリークして佐藤を陥れた”などと根拠のない憶測も飛び交う事態となり、橋本はインスタグラムのコメント欄を閉鎖するに至った。
そんななか、フジテレビは7月7日に文書を公表し、《関係者に対する誹謗中傷や、憶測・事実誤認に基づく情報発信が広がった結果、主演を務めたお二人の俳優に対して、多大なるご負担とご心労をお掛けする現状となっていることについて、当社としてお詫び申し上げます》と謝罪。文書は約5300字に及ぶボリュームだが、この文書で浮き彫りになったのは、佐藤サイドとフジテレビの主張の“食い違い”だ。
文書によると、今年3月22日に車内で行われた撮影で、佐藤が橋本の顔に触れる事案が発生。それ以前の撮影でも、佐藤がアドリブで体に触れる演技をしたり、他人との距離感が近い場面が見受けられたため、3月22日の撮影を機に、橋本の事務所側からプロデューサーに対して、《演技上の配慮に関する事項を男性俳優(編注・佐藤)側に伝えているかの確認》がなされたという。もちろん、この配慮事項は佐藤本人に伏せられていたわけだが、橋本の事務所側は、佐藤に伝えるようにプロデューサーに要請した。
そして、プロデューサーが佐藤に配慮事項を伝えたところ、佐藤からは橋本に対して直接確認を行いたい旨の申し出があったという。これに対して、プロデューサーは、橋本の事務所社長も交えて協議することを提案したのだが、その調整段階で、佐藤が《二人きりで話したい》と橋本の楽屋を訪れたという。以下、楽屋の様子に関する記述を引用する。
《女性俳優の楽屋には、男性俳優と女性俳優のほかに、女性俳優の現場マネージャーも同席していましたが、その場で、男性俳優から女性俳優に対し、「演技に制限があるのであれば事前に言うべきである」旨の発言があったとのことです》
その後、橋本の申し出もあり、佐藤や関係者を交えた協議の場が設けられた結果、《事前の承諾が必要な身体的接触の範囲》について合意がなされたという。ただ、この合意から約2週間後の4月8日、再び佐藤は橋本の楽屋を訪れる。フジテレビが行った外部調査では、この際の佐藤の言動をハラスメントと認定したが、楽屋でのやり取りについて文書では以下のように伝えている。
《男性俳優は女性俳優(編注・橋本)に対して、あなたの過去の被害は不幸なことだけれども、と前置きした上で、女性俳優が身体接触に制約があることは事前に言うべきであったこと、男性俳優の友人にも相談したところ友人も女性俳優の方がおかしいという意見であったこと、また、演技の相手役に対し身体的接触に関する一定の制約を設けるのであれば俳優の仕事を続けるべきではなく、夫婦役の出演の依頼があってもこれを受けるべきではないと考えていることなどを伝えました》
そして、佐藤の話を受けた橋本の反応はというと……。
《その場には、女性俳優と男性俳優のほかに、番組スタッフ1名が居合わせていましたが、女性俳優は、男性俳優の訪問が突然であったことと、その発言の内容や口調の強さに激しく動揺し、しばらくの間、女性俳優は涙が止まらない状態になりました》
ここで、先述の佐藤の所属事務所が1日に公表した文書を振り返ると、佐藤の発言、橋本の様子について、以下のように記載されていた。
《過去の心の傷は最大限、尊重されるべき社会だと心から思うが、トラウマがあって夫婦役を演じるなら先に状況を相手に共有すべきである事、その状況が続くなら俳優を続けるべきではないのではないかと僕個人は思います、と伝えました。この日、橋本氏は、佐藤が退室するときも笑顔でした》
食い違うのは、佐藤の事務所、そしてフジテレビの文書における橋本の様子だ。フジテレビの文書では、橋本はどのタイミングで涙を流していたのかが明確にされていない。また、佐藤が楽屋を後にする直前まで、橋本が笑顔を浮かべていたと仮定しても自然ではあるが、いずれにせよ、証言にかなりの差が生まれており、Xではこの“矛盾”を指摘する声が上がっている。
《確か #佐藤二朗さんの方は控え室で話したあと、笑顔と言っていたような、涙が止まらない状態というのとはえらい乖離がありますね》
《佐藤氏が退室するまでずっと笑顔で、退室した直後からしばらく涙が止まらなくなった、ということか。そういうこともない、とは言えないですが、振れが相当極端ではありますね》
《更に橋本愛は号泣した、楽屋出るときは笑顔だった、も両者の主張に食い違いがある》
7月7日午後11時前に、佐藤はXを更新し、《フジテレビは、なぜ、そこまで片方だけに寄り添うんでしょうか。残念です。ごめん本広さん。「踊る」関係者の皆様、本当にすみません。映画本編も、僕のところは全てカットしてほしい。フジの局員にも関わらず、僕に激励のメールくれたみんな、ごめん。僕は心から、もうフジとは関わりたくないです。》と投稿。食い違う両者の言い分の“着地点”は果たしてあるのか――。

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