「ずっと、義母から子どもがいないことを責められてきてツラかった。冷たい言葉を言われ続けるうちに、私のせいで夫に“普通の家族”を作ってあげられないんだ……と自分を責めるようにもなりました」

涙ながらに、そう話すのは宮崎恵理さん(仮名・34歳)。
恵理さんは、3年前に夫と結婚。妊活を始めたものの、なかなか子どもを授かれず、義母から心ない言葉を浴びせられ続けてきました。

ところが、ある日、自分たちに子どもができない“まさかの理由”を知ることになったのです。

義母から“不妊”と決めつけられた

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結婚当初から、義母は「早く孫を見せてね」とプレッシャーをかけきました。その圧を近くで感じたくなくて、恵理さんは義母宅から車で1時間ほど離れた場所で新生活をスタート。

しかし、義父が亡くなり、ひとり身となった義母は家と土地を売り、恵理さん宅の近くでアパート暮らしをするようになったのです。

「自分が亡くなった時に家の処分とかで迷惑をかけたくないからだと言っていましたが、あれはきっと建前。近くに住んで、老後の面倒を見てもらいたいという気持ちが透けて見えました」

引越しを機に、義母は“作りすぎたおかずのおすそ分け”という口実のもと、たびたび恵理さん宅を訪問。

「いつも、『夫婦ふたりの時間が楽しいのも分かるけど、年齢も年齢だから、なるべく早く子どもを作ったほうがいいわよ』と言って帰っていくんです」

結婚から2年ほど経った頃、義母は恵理さんを不妊扱いするように。「病院には行ってるの?」と聞いてきたり、「あなたと結婚させなかったら、息子は今頃パパだったかもしれないのに……」と嫌味を言ったりするようになりました。

「明らかに、原因は私にあるという口ぶりでした」

何気ない会話から判明した“不妊の原因”

やがて、恵理さんは心が追い詰められ、うつ気味に。「いつかできる」と楽観的に考え、病院へ行かない夫の態度も恵理さんを苦しめました。

そんなある日、夫と互いの幼少期を話していた時、意外な事実が明らかになります。「幼少期に何日も高熱が続いたことがあってキツかった」という夫の言葉が、恵理さんには引っかかったのです。


「前にネットで男性不妊について調べた時、幼少期におたふく風邪などで高熱が続くと精子をつくる力が衰えるという情報を見たことがあったので、もしかしたら不妊の原因は私じゃないのかも……と思ったんです」

そこで、恵理さんは自身が得た情報を夫に話し、病院での検査を提案。夫婦で不妊検査を受けたところ、夫の精子を作る力が弱いことが分かりました。

不妊の原因が夫にあったことを義母に話したら…

自分に原因があったことを知った夫は、「今まで、子どもができないことはどこか他人事だと思っていた。ごめん」と謝罪。夫婦で話し合い、積極的な治療はせず、授かれたら嬉しいくらいの気持ちで、今後の結婚生活を送ることに決めました。

「夫と話す中では、子どもに対する自分の本心に気づきもしました。私は、どうしても子どもがほしいのではなく、義母にプレッシャーをかけられるのが嫌で子どもを産まなきゃ……と思っていた部分が大きかったんです」

それから数日後、義母は恵理さん宅を訪問。いつものように、子どもができないことに対する嫌味を言われたため、恵理さんは夫婦で病院へ行って検査を受けたことや、原因が夫にあったことを話しました。

すると、返ってきたのは謝罪ではなく、「自分が原因だって知っちゃったあの子(夫)が可哀想」という言葉。恵理さんは思わず、「もしかして、お義母さんは最初から全部わかっていて私を不妊扱いしたんですか?」と尋ねました。

“息子の不妊”を知りながら黙っていた義母

「息子は今頃パパだったかも」義母から“不妊”と責められ続けた34歳女性。検査結果を告げると、耳を疑う告白が
※AI生成画像を使用しています。
その問いに義母は、「もちろん。だって、あなたにバラして、自分が不妊だって分かったら、息子が可哀想じゃない」と開き直ったそう。あまりにも身勝手な言葉に、恵理さんは怒りを覚えました。


「そもそも、子どもができるかできないかって、人によっては離婚を考えるくらい重要なことです。そういう情報は結婚前に話すべきだと思いました」

その後、夫が介入してくれたことで、恵理さんは義母との関係を断つことができました。しかし、義母は自分の息子が原因で孫の顔が見られないという事実を受け入れてはいません。親戚には「うちの嫁が不妊」と言いふらし、子どもができないことを“嫁の問題”として処理しています。

現実を直視できないまま、年を重ね続けていく義母。その姿を守りたかった息子はどう感じているのか、母として考えてもらいたいものです。

<取材・文/古川諭香>

【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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