戦後81年の「慰霊の日」の23日、沖縄県内は鎮魂と恒久平和の祈りに包まれた。糸満市の平和祈念公園内にある「平和の礎」や戦後沖縄で初めて建てられた慰霊塔「魂魄(こんぱく)の塔」には、朝早くから多くの体験者や遺族が訪れた。
照りつける日差しの下、線香や花、水を手向け、亡くなった人々を追悼した。
 平和祈念公園では、午前11時50分から沖縄全戦没者追悼式(主催・県、県議会)を開催。玉城デニー知事が平和宣言を読み上げるほか、豊見城市立豊崎中学校2年の亀谷琉奈さんが平和の詩「生きたいと願った証」を朗読する。高市早苗首相や衆参両院議長も参列。正午の時報に合わせ、参列者が1分間の黙とうをささげる。
 国籍を問わず沖縄戦などの戦没者氏名を刻んだ平和の礎には、今年新たに95人(県内32人、県外62人、米国1人)が追加刻銘され、総数は計24万2659人となった。
 戦後81年がたち、戦前・戦中世代の人口が県内総人口の1割を切った今、戦争の記憶の継承が課題となっている。
 国土面積約0・6%の沖縄に依然として、在日米軍専用施設面積の70%超が集中している。米軍の事件・事故も相次ぎ、基地負担は解消されていない。さらに自衛隊の体制強化が進む。政府は「台湾有事」などへの対応を念頭に、2027年1月、県内で「武力攻撃予測事態」を想定した初の実動訓練も予定している。
 こうした現状に県民から「戦前に似ている」「再び戦争が起こるのでは」と危惧する声も上がる。
(社会部・當銘悠)
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