米国防総省が3790万ドル(約61億円)を投じ、普天間に新たな航空燃料受け入れ施設を計画していることが分かった。
同省によると、普天間での燃料供給は現在嘉手納弾薬庫地区から延びるパイプライン1系統に依存している。タンクローリーから直接燃料を受け入れ可能な施設を建設することで、攻撃を受けた場合の回復力を高められるという。
2010年代半ば以降、普天間では滑走路から下士官兵舎に至るまで古くなった施設の補修工事がたびたびあり、一部は日本が費用負担した。当時の安倍晋三首相が「5年以内の運用停止」を約束していたこともあり県民の間で基地固定化への懸念が強まった。
今回の燃料施設は「老朽施設の延命」とも解釈できた以前の工事とは一線を画す。攻撃への耐性を高める新施設は基地機能の強化につながる。
普天間の返還を巡っては代わりとなる「長い滑走路」を日本側が確保しない限り返還しないとの米側の見解が明らかになったばかりだ。訓練も含め那覇空港を使用する軍側の構想なども次々と表面化している。本当に辺野古新基地が完成すれば普天間は返還されるのかとは誰もが抱く疑問だ。
高市早苗首相は「移設完了後も普天間飛行場が返還されないなどということは全く想定していない」と国会で答弁したが日米間で確認した形跡はない。県民の不安は高まっている。
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日米で合意した普天間返還のための条件は八つ。
合意から30年が過ぎた今も、返還のタイミングや何をどうすれば普天間が返ってくるのか地元に明確にされていない現状は異常というほかない。
地元宜野湾市では返還の道筋や期日の明確化などを求めて市、市議会や市民らが連携、「チーム宜野湾」として要請行動を予定している。
普天間の騒音や危険に直接さらされ、先の見えない現状に憤っての行動だ。
オスプレイやヘリなど普天間所属機の行動範囲は沖縄本島全域のほか離島にも及んでいる。当事者は県民全体である。
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計画上、10年ほどで返還することになるはずの基地に60億円以上を投じて新たな施設を建設する意味は何か。日米両政府は明らかにする必要がある。
9月には知事選がある。それぞれの候補予定者が普天間の危険性除去や基地負担軽減をどうするのか。「長い滑走路」と新燃料施設の問題も含め論議を戦わせてほしい。
来週要請行動する宜野湾市の佐喜真淳市長は、政府に「返還期日を示してもらうことは一つの大きなテーマ」と語る。住民の切迫した声に、政府は真摯(しんし)に応えるべきだ。

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