「普天間の返還期日を確定せよ」と立ち上がった地元の怒りを政府は正面から受け止めなければならない。
 日米両政府が全面返還に合意して30年が過ぎた米軍普天間飛行場を巡り、早期閉鎖・返還を訴える「チーム宜野湾」の結成式が開かれた。
宜野湾市が主催し、市議会、市自治会長会、市PTA連合会など9団体が共催、74団体が賛同団体に加わる異例の取り組みだ。
 普天間を巡っては、代わりとなる「長い滑走路」を日本側が確保しない限り返還しないとの米側の見解が明らかになるなど、代替施設完成後も返還されないのではないかという不安が背景にある。採択された共同声明には、10年後の返還合意から、40年経過しても飛行場が市の中心にあり続ける危機感が記されている。結成式には約千人が参加。返還期日の早期確定のほか生活環境の改善などを求める声明も採択した。
 新基地への賛否を超え早期の全面返還を求める点でまとまったチームである。そのため事前の会見で市長が新基地建設の容認を発言したことから、賛同を取り下げた団体もあった。
 この間、沖国大ヘリ墜落、普天間第二小のヘリ窓落下など、市民は命の危険にさらされてきた。普天間飛行場周辺の地下水からは、同基地が汚染源とされる有機フッ素化合物(PFAS)が検出された。
 F35戦闘機など外来機の飛来が最多だった2025年度の常駐機を含む普天間の離着陸は1万6505回で、宜野湾市への騒音の苦情は前年度の3倍に上る。
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 1996年4月、橋本龍太郎首相とモンデール駐日米大使の間で「5~7年以内の全面返還」に合意した普天間は、返還時期がころころ変わりそのたびに市民は振り回されてきた。「5年以内の運用停止」といった約束も守られなかった。
政府の明らかな失策である。
 返還時期を明示せよという市民の要求は、「一日も早い危険性の除去」とイコールでなければならない。
 日米特別行動委員会(SACO)合意では「沖縄の基地負担軽減」が強調されたが、実態はどうか。
 パラシュート降下訓練は、例外のはずの嘉手納基地での訓練が常態化。北部訓練場は2016年に過半が返還されたが、ヘリコプター着陸帯6カ所を新設、高江区の米軍機の騒音は激増した。森林伐採、深夜に及ぶ騒音、そして残されたままの米軍の廃棄物。生態系への影響も懸念される。
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 普天間、嘉手納、北部訓練場。いずれも合意時点では、負担軽減につながるとして県民に歓迎された。県民の怒りを鎮めるための、一時しのぎだったということか。政府間の約束を反故(ほご)にすることは許されない。
 SACO合意の検証と、実効性ある基地負担軽減を進めるべきだ。

 「チーム宜野湾」の代表が28日から日米両政府に直接要請する。市民の総意であり、地元の不安に耳を傾け、具体的な返還への道筋と返還期日を示すべきだ。
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