[命ぐすい耳ぐすい 県医師会編](1390)
 離島診療所へ代診応援に行く機会がありました。沖縄県には54の指定離島があり、そのうち有人島が38島あります。
9島は橋や道路が架かっているので、実際の離島は29島となります。しかし、その中で診療所がある島は20島で、あとの9島は完全に無医島となっています。
 若い頃、レントゲン写真も撮れない離島に勤務した経験があり、その大変さは身に染みています。現在はインターネットで遠隔診療も可能となっていますが、診療所にある医療機器に関しては必要最小限しか備えられていないのも現状です。
 医学の進歩した現在でもがんによる死亡数が最多で、肺がん、大腸がん、すい臓がん、胃がんが多く、女性は胃がんの代わりに乳がんが上位を占めています。これらのがん疾患に関して大事なのは言うまでもなく「早期発見・早期治療」です。
 胃がん・大腸がんに関しては早期なら術後の5年生存率が90%以上となっており、ほぼ治るがんと言えるかもしれません。しかし、進行してしまうと命取りになりますので、やはり早期診断・早期治療が重要です。基幹病院であれば、胃カメラやCT、MRIなど精密検査を受けることができますが、離島診療所にはそういう設備がないため、検査のために島を離れる必要があります。
 「必要な検査が必要な時にできない」というのが離島勤務医のストレスの一つです。また、基幹病院での検査を勧めても、往復の旅費と宿泊代がかかるため経過観察を希望される島人が多いのも事実です。特に高齢者の方は収入も少なく移動も大変なため、その傾向があります。

 生活習慣病の予防のために特定検診等を受けること、早期発見・早期治療を啓発することは非常に大切で、離島在住の方も平等に検査を受ける権利があります。
 そのためには、県や国の離島診療への理解が必要であり、何らかの補助やサポートシステムが重要です。その取り組みを県全体で行っていければ「長寿沖縄」の復活につながるのではないかと改めて感じた代行診療でした。(嘉数真教、友愛医療センター=豊見城市)
「必要な時に必要な検査」が困難 離島医療の悩み 「長寿沖縄」...の画像はこちら >>
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