2025年9月のクランクインから撮影に臨んだ上坂は、現在の心境について「結構大きなものを終えて、ぽっかり心に穴ができて。それは寂しい気持ちもあるけれど、終えたっていう達成感だったり、やりきったっていう実感も混ざっている、不思議な感覚があった」と振り返った。
一方、見上はクランクイン前の自身に「いっぱい頼れる人がいるから大丈夫だよ」と伝えたいと語った。これまで朝ドラのヒロインを務めた俳優たちの姿を見て、「過剰にいろんなものを背負わなきゃ」という気持ちがあったという。しかし実際の現場では、多くの人に支えられ、不得意なことは得意な人が補ってくれた。「1人で抱え込まずに、いろんな人の胸を借りる気持ちで飛び込んで」と、当時の自分にアドバイスを送った。
2人は、同じものを背負いながら歩む“バディ”としての関係性についても語った。見上は「自分だけじゃなく同じものを背負ってくれる人がすぐ横にいてくれるっていうことが、1年間走り抜ける上で本当にありがたかった」と上坂への感謝を口にし、「りんと直美がずっと2人で同じ速度で成長していくっていうのが、今までになかった朝ドラになったんじゃないかな」と作品への思いを明かした。
上坂も「他人の人生に入り込める、入り込んでくれる存在がいてくれることも、入れることもすごく大事」と、2人の関係性を表現。「だからこそ人生が豊かになる」と感じたという。撮影を終えた今は「隣に誰かいてくれることの大事さ」を改めて実感しているとし、「本当に一緒に1年間いてくださって心強かった」と見上に感謝した。
互いに俳優として尊敬する点を問われると、見上は上坂について「とにかくおおらかで、周りが勝手に安心する空気感を常に持っている」とその魅力を語った。どれだけ現場が大変な時でも愚痴を言わず、変わらない姿勢で現場にいることが周囲の支えになっていたと振り返った。さらに、豊かな感受性で共演者の芝居を受けながら、柔軟に直美を演じる姿に刺激を受けたという。
上坂は見上について、長い撮影期間の中でも周囲を見ながら現場を引っ張り続けたことを称賛。「この『風、薫る』っていう作品を先頭で毎日引っ張って、照らしてくれた」と感謝した。また、リハーサル段階から役の背景やシーンの意図を監督と細かく確認する姿も印象に残っていると話した。
約1年間、りんの人生と向き合った見上は、クランクアップ後もまだ「終わった実感」がないという。何もなくなったセットを見ても「来週からまた始まるんじゃないか」という気持ちになったといい、「今はまだ本当に実感が……。1人だけ取り残されちゃって、恥ずかしいよ、もう。寂しいです。とても」と吐露した。
それでも、この1年間を通じて得た経験は、今後の俳優人生の支えになると考えている。
同作は、田中ひかる氏の『明治のナイチンゲール 大関和物語』を原案に、吉澤智子氏が脚本、野見祐二氏が音楽を担当。主題歌はMrs. GREEN APPLEの「風と町」、語りは研ナオコが務める。

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