祇園祭を支える人々とともに。

祇園祭で賑わう京都。


当店は、八坂神社の氏子地域に店を構えています。

若主人や番頭も、祇園祭では宮本組の一員として神事に携わり、祭りを支える大切なお役目をいただいています。

祇園祭でご奉仕することは、この土地で商いをさせていただいている者として、代々大切に受け継いできた営みの一つです。

祇園祭とともに受け継がれてきた、京都の夏の飲みもの「ひやしあめ」


宮本組による大松明宮入 

一ヶ月にわたり行われる祇園祭。

神事に携わる方々、祭を陰で支える方々、京都を訪れる多くの人々、そして、大人たちの背中を見ながら、いつか自分も祇園祭に携わりたいと目を輝かせる子どもたち。

それぞれの夏が、この街にはあります。

祇園祭とともに受け継がれてきた、京都の夏の飲みもの「ひやしあめ」


7月10日 神輿洗式にて宮本組として歩かせていただいた子どもたち。

祇園祭とともに受け継がれてきた、京都の夏の飲みもの「ひやしあめ」


2025年7月24日 花傘巡行にて、婦人会の代表としてくじ改めのお役目をいただいた店主

そんな暑い京都の夏を乗り越える中で、「ひやしあめ」は昔から、人々の暮らしのそばに寄り添ってきました。

祭の合間の一杯として。

暑さをしのぐ一杯として。

頑張ったあとのご褒美の一杯として。

そして、京都を訪れた人の夏の思い出となる一杯として。


今年も祇園祭とともに、京都の夏の飲みもの「ひやしあめ」をお届けします。

京都の夏と、生姜の飲みもの 

祇園祭とともに受け継がれてきた、京都の夏の飲みもの「ひやしあめ」



祇園祭が続く京都の夏。

京都は盆地特有の蒸し暑さがあり、昔から夏をどう過ごすかが暮らしの知恵でもありました。

生姜は古くから、「万能薬」とも称され、からだを気遣う食材として親しまれてきました。

京都でも、暑さの厳しい季節や、祭事の続く時期に、生姜を使った料理や飲みものが取り入れられています。

食欲が落ちやすい暑い日や、水分を欲する季節に、冷やしあめは、高温多湿の京都の夏を乗り切る飲みものとして、古くから人々に求められてきたと言われています。

また、昔は遠泳の後に「あめ湯」を飲んでからだを温めたり、銭湯では風呂上がりの水分補給として飲まれていた時代もありました。

冷たい水で割る「ひやしあめ」。

そして冬には、お湯で割る「あめ湯」。

祇園祭とともに受け継がれてきた、京都の夏の飲みもの「ひやしあめ」


同じ材料でありながら、季節によって飲み方を変える。

そこには、日本の四季とともに暮らしてきた知恵が感じられます。

近年では、温浴施設やサウナ文化への関心が高まる中で、昔ながらの飲みものとして「ひやしあめ」や「あめ湯」に興味を持っていただく機会も増えてきました。

京都の夏に寄り添ってきた「ひやしあめ」。
当店もまた、その味を大切に受け継いでいます。

するがや祇園下里の「ひやしあめ」

祇園祭とともに受け継がれてきた、京都の夏の飲みもの「ひやしあめ」


昔から親しまれてきた、するがや祇園下里の「ひやしあめ」濃縮瓶。

再創業時にあたり、ラベルの題字は、八坂神社の野村宮司にお書きいただきました。

当店のひやしあめは、先代たちが、祇園祭や地蔵盆など、地域の人々が集まる場で振る舞っていた、素朴でなつかしい味をもとにしています。

まだ砂糖が貴重だった時代、甘味は今よりずっと特別な存在でした。

祭の合間に飲む冷たい一杯。

子供たちが楽しみにしていた甘い一杯。

暑さの中、人が集まる場で振る舞われる甘味は、和菓子屋としてのおもてなしでもあり、地域の人々の楽しみでもあったかのかもしれません。

当店のひやしあめは、麦芽飴と生姜を主原料としています。

ひやしあめは、お店によって米飴や水飴など、使われる飴もさまざまです。

そんな中で当店は、麦芽の酵素の力ででんぷんを糖化してつくられる「麦芽飴」を用いています。麦芽飴は、日本に古くから受け継がれてきた発酵の知恵から生まれた甘味でもあります。

だからこそ、どこかやさしく、素朴な味わいが生まれるのです。


冷たい水で割るのはもちろん、お湯で割って「あめ湯」として楽しむのも、昔から親しまれてきた飲み方です。

近年では、炭酸水で割る「ひやしあめソーダ」のほか、お酒やヨーグルト、アイスクリームと合わせるなど、素朴でシンプルな味わいだからこそ、さまざまなアレンジでお楽しみいただいています。

祇園祭とともに受け継がれてきた、京都の夏の飲みもの「ひやしあめ」


和菓子屋は、お菓子を売るだけでなく、季節の行事や地域の営みに寄り添う存在でもありました。だからこそ今も、地蔵盆や地域行事、人々が集まる場へ、京都の伝統飲料である「ひやしあめ」を届け続けたいと思っています。

今の時代に広がる「ひやしあめ」

近年では、ホテルやお料理屋さん、娯楽施設などでも、するがや祇園下里の「ひやしあめ」を取り入れていただく機会が増えてきました。

暑い夏の日の一杯として。

旅の途中に味わう京都の記憶として。

また、スポーツやアウトドアを楽しまれる方々、トレイルランナーやランナーの方々からも関心を持っていただく機会が増えています。

祇園祭とともに受け継がれてきた、京都の夏の飲みもの「ひやしあめ」


スポーツの補給食として広がりを見せる、ひやしあめ/あめ湯50ml一杯パック

「暑さで食欲がない時でも、これは飲める」

「子どもの頃は苦手だったのに、今は夏になると飲みたくなる」

「走ったあとに飲むと、からだに沁みる感じがする」

そんな声をいただけるようになりました。

昔ながらの飲みものではありますが、時代に合わせて、その楽しみ方も少しずつ広がってきています。

世界へ伝えたい、京都の文化「HIYASHIAME」

祇園祭とともに受け継がれてきた、京都の夏の飲みもの「ひやしあめ」


明治28年に建てられたお茶屋建築の町家である「京都市登録有形文化財下里家住宅」

当店を訪れてくださるお客さまに、明治時代から受け継がれる下里家住宅の佇まいとともに、「ひやしあめ」を手に京都の夏を感じていただければ幸いです。

外国のお客さまからは、「ひやしあめ」とはどういう意味ですか、と尋ねられることもあります。

「YOKAN」や「MISO」のように、昔から受け継がれてきた食文化の言葉が、そのまま世界でも親しまれるように「HIYASHIAME」という名前もまた、京都の伝統飲料として覚えていただければ嬉しいです。


京都で育まれてきた「ひやしあめ-HIYASHIAME-」が、京都の夏の文化とともに、多くの方へ伝わっていくことを願っています。 

暑さ厳しい京都の夏。

水分も体力も奪われ、食欲も落ちてしまうような日があります。

そんな時に、「ひやしあめ飲もうか」と思い出してもらえる存在でありたい。

京都の夏を乗り切るための、昔ながらの知恵として、これからも暮らしの中に息づいていけば、この上ない喜びです。

祇園祭で賑わう京都。

京都へお越しの際は、この街に受け継がれてきた夏の飲みもの「ひやしあめ」を、ぜひ味わってみてください。 

皆さまの京都での夏の思い出に、「ひやしあめ」がありますように。

おおきに。おたのもうします。 
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