今週末は、この映画に胸アツ!『ロングウォーク』一攫千金のサバイバルゲームの結末とは!?

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原作者の名前で映画館に観客を呼ぶ。世界を見渡して、そのトップに立ち続ける作家といえば、スティーヴン・キングだろう。
映画化作品の“質・量”ともに群を抜くキング。今年だけでも、すでに『ランニング・マン』、『サンキュー、チャック』と公開作がラッシュだが、キングの“原点”とされる小説を映画化した本作がそこに加わることに。

スティーヴン・キングがリチャード・バックマンの名義で1979年に発表した『死のロングウォーク』。実際に執筆したのは大学生時代なので、彼にとって事実上の初長編でもある。これまで何度も映像化プロジェクトが企画されつつ頓挫。満を持しての感性である。舞台は近未来のアメリカ。戦争によって国家も分断され、人々の生活がどんどん悪化する状況で、一攫千金のイベント“ロングウォーク”が開催される。参加者は、ただひたすら歩き続け、最後に残った者だけが高額の賞金、および願いが1つだけ叶えられる、というもの。50人の若者が参加し、一人、また一人と脱落者が出るのだが、そこに待っているのは“死”である。たった一人の勝者だけが生き残る、あまりに過酷なサバイバルゲームに、冒頭からラストまで異様な緊張感がキープされる衝撃作。
  
立ち止まることはもちろん、歩く速度が落ちてもダメ。
眠ることも、用を足すために道をそれるのも厳禁。そんな恐るべきルールに対し、必死で食らいついていく若者たちの姿に、観ているこちらも肉体&精神の両面で過酷さを共有してしまう。なぜなら、この手の映画にありがちな、登場人物それぞれの背景や過去を描くシーンが限定的で、徹底して“歩行争い”にフォーカスするから。参加者役には、名優フィリップ・シーモア・ホフマンの息子であるクーパー・ホフマンや、『ベスト・キッド:レジェンズ』で主役を務めたベン・ウォンら、ハリウッドの若き演技派スターたちが集結。マーク・ハミルは『サンキュー、チャック』に続いてのキング作品登板となったが、今回の鬼少佐役での卑劣な名演は目を疑うほど。その少佐の判断、および厳しいルールによって、残された参加者たちに育まれる絆は感動的であり、この手の“サバゲー”ものにしては予想を覆す結末も見ものだ。

『ロングウォーク』6月26日公開
原作/スティーヴン・キング 監督/フランシス・ローレンス 脚本/JT・モルナー 出演/クーパー・ホフマン、デヴィッド・ジョンソン、マーク・ハミル 配給/クロックワークス
2025年/アメリカ/上映時間108分

 


   

 

文=斉藤博昭 text:Hiroaki Saito
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