望月慎太郎、王者シナーにストレートで屈するも「通用するという、大きな自信を得られた」


「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)は現地7月5日、男子シングルス4回戦が行われ、予選から勝ち上がってきた望月慎太郎(木下グループ/世界ランク151位)は、第1シードで前年覇者のヤニック・シナー(イタリア/同1位)に3-6, 6-7(0), 3-6のストレートで敗れ、自身初のグランドスラム準々決勝進出はならなかった。試合後、望月は「3-0での敗戦だけど接戦だったと思う。
すべてを出し切ったので後悔はない」と語り、世界1位を相手に自身のテニスが通用したことへの確かな自信をにじませた。

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身長175cmの望月に対し、191cmで4度のグランドスラム優勝を誇る世界1位のシナーとの対戦は、厳しい戦いが見込まれていた。

望月自身、試合前の心境を「簡単に負けるだろうと思っていた。コーチとは『1ゲーム取れれば十分』と話していた」と明かす。それゆえ、第1セットの第1ゲームをキープした瞬間は「思わず笑いそうになった」という。

緊張の中で始まった第1セットは、第2ゲームで望月が先にブレークポイントを握る展開となったが、王者シナーに凌がれる。その後、シナーに2度のブレークを許して3-6で落としたものの、望月は自身のスタイルを崩さなかった。

パワーに対抗してベースラインで打ち合うのではなく、巧みなネットプレーや、低く滑る独特なバックハンドを駆使し、シナーに本来の強打を許さない。

試合の行方をわからなくさせるほど拮抗したのは第2セットだ。望月は最初のサービスゲーム3つをいずれもラブゲームでキープする極めて高い集中力を見せる。第7ゲームではシナーに3本のブレークポイントを握られ、7度のデュースに及ぶ猛攻を受けたが、これを死守。望月の最速サーブは時速200キロに満たない球速だったが、テンポを変え、シナーにスピードを利用させない配球で対抗した。
実際、第2セットにおいて、5本以上のラリーでのポイント獲得率は望月が60%(15/25)を記録。世界1位を完全に翻弄し、フラストレーションを溜め込ませた。

しかし、ゲームカウント4-4となった時点で、会場の屋根が閉鎖される。約10分の中断を経て、インドアへと環境が変わったことで流れが一変した。シナーがより攻撃的な姿勢へとギアシフトを上げ、突入したタイブレークでは望月にいくつかのミスが重なり、0-7でセットを連取される。

第3セットも序盤にブレークを許す展開となり、2時間25分の熱戦の末にストレートで力尽きた。シナーの強力なサーブの前に、試合を通じて一度もブレークを奪えなかったことが響いた。

ストレートでの敗戦ではあったが、望月の表情に悲壮感はなかった。会見では「自分のベストを尽くし、すべてを出し切ったので後悔はない」と充実感を漂わせた。

実際に、世界王者であるシナーも望月のプレースタイルを高く評価している。シナーは試合後、「このサーフェス(芝)で彼と戦うのは非常に厄介だった。重心が低く、彼のテニスは芝に完璧にフィットしている。
第2セットは非常にタイトだったし、タイブレークの出だしでリードできなければ、今日中に試合が終わっていなかったかもしれない。彼は本当に才能のある素晴らしい選手だ」と最大の賛辞を送った。

ジュニア時代にウィンブルドンを制し、今大会の予選から6連勝で4回戦進出という快進撃を見せた望月。得意とするグラスコート・シーズンを終え、次なるハードコート・シーズンへと向かう。

「世界1位を相手にしても、自分に集中して1ポイントずつ戦えば通用するという、大きな自信を得られた。彼が僕の低いボールに苦しみ、持ち上げざるを得なくなっているのが見えた。この経験から得た自信をすべて持って、次へ進みたい」

センターコートの観衆を魅了した23歳の若き才能は、確かな手応えを胸にロンドンを後にする。
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