7年ぶりに難敵フィジーを下したラグビー日本代表 強豪国相手の...の画像はこちら >>

着実な進歩はあったがまだ課題も多い photo/Getty Images

対フィジー戦は2019年の対戦で勝ったのを最後に3連敗中

ラグビー日本代表(世界ランク12位、以下ジャパン)とフィジー代表(同9位)との間で争われたパシフィックネーションズカップ決勝は、ジャパンが20-15で接戦を制した。両代表の通算対戦成績はジャパンの5勝17敗で、ジャパンは2019年から続いていた連敗を3でストップさせた。



フィジーの最大の強みは、アンストラクチャーな局面から、奔放なランとオフロードパスを駆使してトライを取り切ってしまうところにある。ここ3年間の対戦では、ジャパンが攻め込んで行った状況で、接点でターンオーバーされたり、パスミスを拾われたりして逆襲を受け、そのままトライを取られて、失点とともにチームのモメンタムまでが失われるという場面を度々見せつけられてきた。しかしこの一戦に関しては、チームのダメージにつながるような、逆襲からの失点はなかった。極力アンストラクチャーな展開を避け、セットプレーからゲームを再開させることに成功していた。そしてそのセットプレイに関しても、スクラムでは度々ペナルティーを得るなど押し勝ち、ラインアウトからは2本のトライを奪った。

ジャパンとしては理想的な試合運びで、勝機の高いロースコアの競り合いに持ち込み、最後の最後で勝ち越し点を奪って勝利をつかんだ。この戦い方の精度を高めていけば、格上国との対戦にも期待が持てる。

一方で、コリジョンの弱さ、ラインアウトのスロー失敗など、従来から指摘されている問題点は依然として存在する。フィジー最初のトライは、32のフランス代表キャップを持つCTBビリミ・バカタワに、ジャパンの中で最もフィジカルに劣るSH、SO間を狙われ、強引にインゴールにねじ込まれた。今後に対戦を控える北半球の強豪国は、この弱点をフィジーよりも高い精度でしつこくついてくることが予想される。

ゴール前で2度スローに失敗し、トライチャンスを失ったラインアウトにも不安が残る。ロースコアの展開に持ち込むには失点を防ぐとともに、トライのチャンスは確実にモノにしていくことが求められる。
この試合ではラインアウトを起点に2つのトライを奪っただけに余計に悔いの残るスローの失敗だった。

ジャパンの次の試合は10月24日、相手はこの試合と同じフィジーだ。もう一度、この試合展開を、高い精度で遂行できるか否かを試すには絶好の相手だ。フィジーをしっかり返り討ちにした上で、ウェールズ、イングランド、スコットランドに挑んでいただきたい。

編集部おすすめ