“高価・高性能”だけでは現代戦を戦えない

 2026年7月20日、アメリカの防衛大手ロッキード・マーティンは、パトリオット防空システムに搭載する新型迎撃ミサイル「PAC-3 ACE(アダプテッド・ケイパビリティ・エフェクター)」を発表しました。

新型パトリオットは「ミサイルの値段が半額!」異例の“廉価版”...の画像はこちら >>

 PAC-3 ACEの最大の特徴は、既存の主力迎撃ミサイル「PAC-3 MSE」の半額程度の“廉価版”であることです。

PAC-3 MSEが1発400万ドル(約6億円)程度とされるのに対し、PAC-3 ACEは200万ドル(約3億円)程度の価格帯を想定しています。

 また、既存のパトリオットにそのまま搭載でき、すでに多くの実績を持ち信頼性の高いPAC-3火器管制システムを基盤とすることで、これまでにない速度での開発と試験を実現し、また迅速な配備が可能になると同社は説明しています。

 このような廉価版が開発される背景には、ウクライナでの防空戦が過酷な消耗戦となっている現実があります。高価な弾道ミサイルから安価な長距離自爆攻撃ドローンまで、多様な価格帯の兵器を組み合わせた飽和攻撃に対して、防御側にも安価で大量生産に適した迎撃手段が求められているのです。

 迎撃対象となる脅威は「有人航空機、巡航ミサイル、近距離~短距離弾道ミサイル」とされています。シャヘド(ゲラン)のような数万ドル規模の安価な自爆型ドローンに対しては依然として費用対効果が悪く、直接の対象外とみられますが、よりハイエンドな目標に対する迎撃コストを大幅に低減し、世界的な弾薬備蓄不足の課題を改善する“ゲームチェンジャー”として期待されています。

【動画】PAC-3 ACE、敵ミサイルを迎撃!

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