◆専門家の解説で回るジャパンモビリティショー

 大盛況に終わったジャパンモビリティショーだが、数多くあったプログラムのうち、リピーター続出の人気メニューがあったことをご存じだろうか? それが「自動車ジャーナリストと巡るジャパンモビリティショー2023」だ。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)に所属するモータージャーナリストの方々の解説で会場を回るという内容で、専門家ならではの視点での解説や裏話なども聞けるプログラムになっている。ぜひ、次回のジャパンモビリティショーの際には参加してみてほしい。


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ASCII.jp自動車部のゆみちぃ部長と自動車ジャーナリストの鈴木ケンイチさん

 ASCII.jpでクルマ記事を書いていただいている方にもAJAJの方がいるので、このたびは自動運転連載などを執筆している鈴木ケンイチさんにお願いして、自動車初心者のアイドルグループ純情のアフィリアの寺坂ユミさんこと、ASCII.jp自動車部のゆみちぃ部長を案内してもらった。


専門家の解説で回るジャパンモビリティショーがためになりすぎるので来年は参加したほうがいい
人気プログラムの「自動車ジャーナリストと巡るジャパンモビリティショー」

 この「自動車ジャーナリストと巡る~」のプログラム自体はモーターショー時代からあり、毎年満員になるほどの人気でリピーターも多い。ジャパンモビリティショーでも連日満員だったようだ。基本的に一コマは、1人のジャーナリストに16名、5グループの計80名で回る。1日5コマあるので、なんと毎日400名が参加していることになる。AJAJの有志が入れ替わりで担当し、ASCII.jpの執筆陣だと会田 肇さんもガイド役だった。入場料のほかに中学生以上1500円の参加費が必要になる有料ツアーだが、リピーターやジャーナリストの指名も多いそうだ。


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会場が賑やかなので、参加者レシーバーをつけてジャーナリストの話を聞く

 また、このツアーだけの特典として、ステージ上にあるクルマの前まで入って解説&撮影できる、展示車両への乗り込み&記念撮影、開発スタッフとの対話、お土産などがある。混雑している人をかき分けて、ステージの上のクルマをじっくり撮影できたり、開発者に直接疑問をぶつけられるメリットは計り知れない。


 さて、今回はこの記事のために、鈴木ケンイチさんが特別メニューで案内してくれた。通常だと約2時間かけてさまざまなブースを回るのだが、ツアーの合間に時間を取ってもらったので、東棟を1時間かけてサクっと回るコースになった。参加者はゆみちぃ部長だけという贅沢さだ。


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 東棟はトヨタを始めとする大手自動車メーカーがひしめく場所。取材をした日は平日ど真ん中だったが、かなりの混雑で通路を移動するにも一苦労だったほど。


◆初心者もクルママニアも楽しい専門家の解説

 まずは入ってすぐのところにあったスバルブースを見学。今回スバルが空飛ぶモビリティ「AIR MOBILITY CONCEPT」を出したのは過去に航空機メーカーだった過去があるから。スバルのエンブレムは前身の中島飛行機が戦後に解体され、その後、富士重工を含めた6社が合併したことをプレアデス星団にたとえたもの、といった解説に、ゆみちぃ部長は大きく目を見開いて驚くばかり。「スバルが飛行機作ってたって知りませんでした! あとエンブレムにそんな由来があったなんて……」といきなり感心しきり。


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スバルブースで空飛ぶモビリティーを見つつ、エンブレムの由来を聞く

 次に訪れたマツダブースでは、さっそくツアー特権を体験。なんとプレスデーでも入れなかったステージの裏に入れてもらえて、マツダの担当者にいろいろと解説を聞かせてもらった。ステージ裏では、今回発表されたコンセプトカー「ICONIC SP」が近くで見られて、眼福。さらにミニカーが並ぶ壁はマツダだけでなく、いろんなメーカーのものがあり、社員から集めたもの、実際に子どもが遊んでいたものもあり、クルマ好きの第一歩はミニカーからだから、という制作秘話を聞かせてもらい、ゆみちぃ部長は「マツダのモノ作りに胸が熱くなりました。ちょっとマツダの見方が変わりました」と感動していた。


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ツアー専用の動線を通る
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人が少ないので写真も撮りやすい
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こんな感じの写真を撮れる。スマホを掲げなくて大丈夫!
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マツダブースで一際目を引く、ミニカーのディスプレイ
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豊田章男会長(モリゾウ選手)のサインが!

 三菱ブースは「国内ではあまり目立たないけど、実は三菱は好調。

それはコレが売れているから」と鈴木さんが指したのはピックアップトラックの「トライトン」。日本ではその大きさから導入しているメーカーは少ないが、海外ではピックアップトラックの需要が大きく、かなり売れているとのこと。さらについに日本で2024年初頭に発売されるという。「え、こんな大きいの売れるんですか?」と火の玉ストレートを投げるゆみちぃ部長に「もちろん売れるでしょう!」と冷静に返球する鈴木さん。


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ミニバンのコンセプトカーを展示していた三菱
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トライトンが売れまくって業績好調と説明され「えー!?」と驚くゆみちぃ部長

 スズキブースでは「ここで新車を発表して、正月明けの初売りでクルマを売るというサイクルになっている」と鈴木さん。そういえば、正月にスズキの初売りのCMをよく見るような。ゆみちぃ部長は「たしかにブースに展示されているクルマもすぐ売りそうなものが多いですね」と周囲を見渡しながらコメント。コンセプトカーとして展示されていた「スイフト コンセプト」も、コンセプトとはいえほぼ完成していて、あとは売るだけに見える。


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後ろに見えているスイフトのコンセプトカーは発売が近そう

 次は軽自動車繋がりでダイハツブースを訪問。スズキと違ってコンセプトカーばかりだが、それには理由があるのだ。が、その理由はここで書けないようなネタなので割愛する。こういう話が聞けるのもこのツアーの魅力だろう。

また、コペンのコンセプトカーが出ていたが、「コペンはダイハツの中でも特別なクルマ。ダイハツの開発者のプライドなんです」と鈴木さんは語る。軽自動車中心のダイハツのラインナップの中で、コペンは他社のクルマにも負けないという自信があるという。たしかに軽スポーツ2シーターはHondaの「S660」が終わってしまった以上、唯一残った貴重なモデルと言えるだろう。


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ダイハツのフラッグシップ軽「コペン」がFRになったコンセプトカー
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コペンには開発者の情熱とプライドが詰まっている、特別なクルマ

 最後は働くクルマ、日野ブースにお邪魔。ここではトラックの大きさにも驚かされたが、エンジンなどの大きさも普通乗用車と比べると圧倒的。「これだけの大きさがないとトラックは動かせないんですね」とゆみちぃ部長は唖然としていた。トラックの内部の構造を見るという、なかなかマニアックな内容で今回のショートツアーは終了した。


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エンジンの大きさに圧倒される。しかし、これが日本の物流を支えているのだ

◆楽しすぎて人に教えたくない! 1500円は安すぎる

 ツアー終了後、ゆみちぃ部長に感想を聞いた。


 「入場料にさらにお金がかかると聞いて、最初は“え?”って感じだったんですが、これは1500円払う価値が大いにありますね。1500円でも安いです。

最初にこれまでのモーターショーとは違うという説明があって、クルマだけのイベントじゃないということをわかったうえで見ると、また見方が変わりました。初日のプレスデイは取材と撮影で忙しくて、じっくり見られなかったので。


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想像以上に楽しくてためになるので驚いたと、ゆみちぃ部長

 長年自動車業界を見てきた人たちだからこその解説は、普通にブースを回るだけでは知ることができませんもんね。特にぶっちゃけトークが面白くて、より深いところまでメーカーやクルマについて知ることができました。初めて来る人は絶対このツアーで見たほうがいいです。なんとなくブースを回るよりも、オーディオコメンタリー的に解説してもらったほうが頼めると思います。


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記事にも書けないようなぶっちゃけトークも醍醐味。ジャーナリストによって回るコースや解説が違うのもリピーターが多い理由だ

 あとやっぱりツアー特典が良すぎて、あんまり人に教えたくないですね(笑)。あの混雑の中、優雅にステージの上とかで写真撮れるとか快適すぎます。ディズニーランドのファストパスみたいな感じですね。マツダの裏の動線を通してもらえたときに、元取れた! って思います。


 ジャーナリストさんの解説のおかげで、クルマだけでなく自動車業界の全体像もわかるし、なぜこのコンセプトカーが出てきたのか、このクルマはいつくらいに販売されるのか、といった話もためになりました。

クルマを見てカッコイイなあと思うだけでもいいと思うんですが、そういったバックボーンのお話を聞くと、もっとクルマが好きになりますね。クルマを作る人の情熱には、心が動かされます。聞いたことをほかの人に披露したくなる、そんなツアーでした。来年、競争率あがったらどうしよう……」


専門家の解説で回るジャパンモビリティショーがためになりすぎるので来年は参加したほうがいい
次回、やるとしたらぜひとも参加を! ボッチ参加でも楽しめる

 会期中2回目のゆみちぃ部長だったが、初日と比べるとあきらかに見る目が変わったそうだ。ジャパンモビリティショーは毎年開催になるかもとの話も出ているが、もしそうだとしたら、来年はぜひAJAJガイドツアーに参加してほしい。ただ、人気コンテンツなので予約はお早めに。


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