大阪を代表する美しい街路の御堂筋。大阪市の中心部を南北に縦断するこの国道は、日本の道100選のうちのひとつ。

北区の阪神前交点から、中央区の難波西口交点まで、全長4027mある御堂筋の沿道には、887本の銀杏の木が植えられており、幹線道路としてのにぎわいだけでなく、美しい銀杏並木の景観スポットとしても親しまれている。

さて、なぜ御堂筋の話かと言えば、実は今日5月11日は今から80年以上前の1937年に、現在の御堂筋が完成した日にあたるから。欧陽菲菲の『雨の御堂筋』、関ジャニ∞の『大阪ロマネスク』、DREAMS COME TRUEの『大阪LOVER』など御堂筋が舞台となる歌も、こじつけるとこの日がないと誕生していないのだ。

御堂筋の歴史をたどると、豊臣秀吉の時代にまでさかのぼる。その当時、天下の台所として発展していた大阪(当時は大坂)には、1596年に南御堂、1597年に北御堂が創建され、沿道にふたつの御堂を持つ道として御堂筋が誕生したという。

1598年からは、秀吉による城下町整備が行われたが、まだそのころは大阪城へと続く東西の道が主要導線で、南北を結ぶ御堂筋は道幅わずか6mほどと、さほど広くもない道だった。

明治期、梅田と難波に駅ができると、南北を結ぶ幹線の重要性が議論されるようになり、1921年にはついに大規模な都市計画事業が打ち出されることに。1930年に着工した工事は、電柱の完全地中化や地下鉄同時開発も行われるという過去に類をみないほど大きな工事であったのだそうだ。

こうして1937年5月11日に完成した御堂筋は幅44m。ゆったりとした歩行空間をもち、銀杏並木の長く続く美しさで人々を驚かせた。1970~80年代には御堂筋は関西一のビジネスゾーンとして隆盛を極め、1983年から御堂筋パレードがはじまるなど、その存在感を世界にも示すことになった。

現在の御堂筋は、1937年のころよりさらに道幅が広がり、その美しい街並みの文化的価値にも注目が高まっている。

2006年からは、大阪フィルハーモニー交響楽団による「大阪クラシック」もスタート。御堂筋に中心にした魅力ある街づくりが円熟期を迎えどのような姿を見せてくれるのか。これからはじまる歴史にも注目したい。

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