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男達のものずきメモリアル「せんべろ古本ツアー」のすすめ

2011年9月8日 10時50分 ライター情報:とみさわ昭仁

以前、うっかり娘のおみやげに古本市で絵本を買ってきたら、中に落書きがしてあって、娘(当時6歳)に「おとうさん、あたしに古い本はかってこないで!」って、すげえ怒られたことがある。それ以来、古本を買うのは自分のためだけ、と肝に銘じております。

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電子書籍というものが次第に普及しつつあるいまでも、古本屋めぐりを趣味にしている人はまだまだ多い。かくいうわたしも、その一人だ。
ここエキレビで、そうした古本趣味の楽しさを紹介できるようなレビューを書いてみようと思ったのだが、ごく当たり前に古本屋さんや古書市の情報を紹介したところで、そのたのしさの神髄みたいなものは半分も伝わらないだろう。そこで、ちょっと趣向を変えて、いつもわたしが古本仲間とやっている「せんべろ古本ツアー」のレポートという形で、古本探しの楽しさを紹介してみたい。

所沢 彩の国古本まつり
8月の末。埼玉県は所沢市。
西武池袋線の所沢駅前に、3人の男が集合した。アダルト系ライターの安田理央、特殊翻訳家の柳下毅一郎、そしてワタクシとみさわ昭仁だ。今日は、所沢駅前にででーんとそびえるくすのきホールで「彩の国古本まつり」がひらかれるのだ。
いつもは、古本屋さんが集中している沿線に狙いを定め、駅ごとに乗り降りを繰り返しながら、名もなき古本屋さんを訪ねて歩くのが基本フォーマットとなっているが、今回は、この巨大な古本市をスタート地点に選んだ。

とにかくデカイんだ。まずビルの1階に入ると、古本が詰め込まれたワゴンが10台ばかし並んでいて「なんだ、案外せまいじゃん」とか思うのだけど、これは居酒屋のお通しみたいなもので、エレベーターで8階のメイン会場へ行ってみると、そこには豪華舟盛り(のような古本の大海原)がひろがっている。ワゴン約300台、陳列されている古本の総数はおよそ50万冊というから、ただごとじゃない。

ところで、こうした古書市には単独で行った方がいいと、一般的には言われている。同好の仲間と一緒に行くのは本当はよくないんだ。だってレアな本をみつけたら奪い合いになっちゃうもんね。
ところが、この3人(トリオ・ザ・古本っていいます)は、安田さんがエロ関係、柳下さんが犯罪関係、わたしがモンド関係というように、収集対象が3人とも異なるので、奪い合いになったりせずに済んでいるのだ。そういう意味では、非常にバランスのいいトリオだともいえる。

だだっ広い会場に入ると、3人それぞれに別れて、目当ての本を探しはじめる。わたしは、年に4回開催されるこの古本まつりには毎回参加しているので、見覚えのある本が多く、そんなに買うものはない。それでも1冊、2冊と欲しい本を拾いあげていたところ、柳下さんが呼びにきた。
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ライター情報

とみさわ昭仁

1961年生まれ。ゲーム開発、映画評論、コレクター研究、古本屋店主、スカジャン制作、DJなど。神保町特殊古書店マニタ書房は、不定休で週のうち半分くらい営業。

URL:akihito tomisawa index

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