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のあのわ

のあのわ

チェロを弾き語る“のあのわ”、デビュー

インタビュー

2009年02月01日 掲載

のあのわ   インタビュー

  • Excite:エキサイトミュージックに初めて登場して頂くということで、基本的なところからお聞きしたいのですが、“のあのわ”という名前はどうやって決めたんですか?

  • Yukko:特に意味もなく、「響きが良いね」ってことで付けちゃったんです。どこから湧いてきたんでしょうね(笑)。

  • ゴウ:僕達は性格も柔らかいし、「ひらがなで良いんじゃないか?」って。

  • nakame:でも“のあのわ”って(表記は)意外と目立つんですよね。ライヴハウスの対バン相手と名前が並んだ時に、なんか…。

  • ゴウ:異様な空気があるよね(笑)。

  • Excite:(笑)。では、結成の経緯も聞かせて下さい。

  • Yukko:元々は、私とゴウちゃんが高校の同級生で、高校時代にバンドを始めたのがきっかけです。当時は私がギター・ヴォーカルで、eastern youthみたいな、熱くて男臭いバンドをやっていたんです(笑)。その後、ゴウちゃんが大学に進学して、大学でベースのnakameちゃんと出会って、今の“のあのわ”の母体となるものを結成しました。

  • nakame:自分が入ってから、他にもメンバーがいたんですけどすぐ抜けちゃったりという期間が1年半以上続いたんですよ。3人でずっと家に引きこもって、ひたすら曲作りをしてた時期がありまして。その地獄の期間を“モグラ時代”と呼んでいるんですけど(笑)。真っ暗な中で。その時期にYukkoのギターがチェロに変わったんです。

  • Yukko:きっかけは、映画の『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』(実在の天才チェリストの生涯を描いた作品)。観た時にすごくハッとしたんです。大きさもとても理想的だったし、もう、「チェロが良い!」と思ったら、こう、真っ直ぐな(それしか見えない)感じになっちゃうので、買いました。

  • nakame:最初、俺とゴウちゃんは反対したんですよ。チェロってヴァイオリンほど世間的に馴染みがないし、それを「バンドに入れてどうすんの?歌えるのかい?」っていう。

  • ゴウ:でも、Yukkoがチェロを買って初めてちゃんと音を聴いた時、それまでさんざん「チェロは嫌だ!」って言っていたけど、音が良かったので、「あ、良いんじゃん?」となりました。

  • 荒山:僕はインターネットのメンバー募集を見て入ったんですけど、その時にはもうチェロは入ってましたね。チェロを使うということは、どこかクラシカルな要素を取り入れてるのかな?という想像をしていたんですけど、入ってみると意外にロックなバンドでした。

  • nakame:モグラ時代から彼(荒山)が入るぐらいまでは、今よりもダークで内に内にという音楽性だったんです。それを徐々に「外に向けて行きたいね」という話になっていて。で、チェロを入れたんだったらもっと他の音も欲しい、という想いもあって、キーボードを入れたんです。僕達、今まで5人のドラマーと一緒にやってきましたが、なかなか決まらなくて。けど、ゴウちゃんの家の10メートル先に彼(本間)が住んでたっていう(笑)。彼が入った時に一番しっくり来て、「ああ、バンドやってるんだな」みたいな気持ちになりました。

  • Excite:内に内にという時代から外に向かおうとしたのは、どうしてだったんですか?

  • ゴウ:最初は、自分達のやりたい音楽をただやってて、マニアックなのが好きだったから、8分も9分もあるような長い曲をやってたんです。でも段々、例えば「Yukkoちゃんの声がすごく素晴らしいのになぁ」とか、色々と自分達の魅力が見つかってきて、音楽が変わってきたんですよね。

  • 荒山:Yukkoさんの歌詞も、どんどん外に向かうようになってきて。その変化も伴って、というのは多分あると思います。

  • Excite:歌詞が外に向かうきっかけは何かあったんですか?

  • Yukko:元々私には結構ネガティブな面もあって、それが素直に歌詞に出てくるんです。その場所が居心地良かったりするんですけど、ある人に、「それも良いけど、もっと前に踏み出せるような音楽の方が楽しくない?」って言われた時に、「ああ、そうだなぁ」って思ったんです。すごく難しいことだけど、そういうふうに音楽を鳴らしてった方が楽しいなと思ったし、自分の中にある感情をただ吐き出すというやり方に疲れてた、というのもあったし。だから、もう少しあったかい音楽がやりたいなって思ったんですよね。

  • Excite:なるほど。『ゆめの在りか』を聴かせて頂いて印象的だったのは、美意識の強さ。それは表面的なことではなくて、幻想的な音だけど歌詞がリアルだったり、音も、生々しさもありながらすごく構築的だったり。なかなかないバランスの音楽だと思ったんです。自己満足ではなく、ちゃんと人に伝える、ということに意識的なのでは?と思ったんですけども。

  • Yukko:そうですね。ただ音的にカッコ良い音楽をやるだけなら、きっと今より簡単だし、もっとカッコ良いことをやっている人はいっぱいいるけど…。基本にはやっぱり“歌”があるのがのあのわの音楽だから、そこはちゃんと意識してバランスを見ながら作っています。でも、ただの“歌もの”じゃなく。

  • Excite:歌詞も、誰にでも理解出来るような言葉を用いながら、深い部分を表現しようとしていますよね。

  • Yukko:簡単な言葉がすごく好きなんです。「ゆめの在りか」が出来た時は、バンドがあまり上手く行っておらず、「これからどうしようか?」みたいな時期でした。だけどやっぱり、バンドをやってるその場所を失くしたくない、という想いがあって。それを表現したので、リアリティがある歌詞になったんだと思います。

  • nakame:音はファンタジーチックなんですけど、歌詞は結構リアルなんですよね。その二面性みたいなところも、うちらの中のバランスとしてはあると思うし。

  • ゴウ:8分とか9分とかの長い曲をやってた時代もすごく重要で、それを経て、今のサウンドになってるなとは思ってて。ハッピーな曲を作っても、影みたいなのは一緒に出ちゃうんですね。それは、昔そういうことをやっていたのが出ていると思うんです。光のために影があるみたいな、逆に一つの説得力になってるんじゃないかなと思います。

  • Excite:確かに、「ゆめの在りか」などは、途中でテンポが変わるところで、不安や切ない気持ちが湧き起こってきます。思いがけない揺さぶりを掛けるドラマティックな曲の構造になっていますよね。きっと一筋縄では行かない方達なんだろうなと。

  • nakame:ひねくれてるんです(笑)。

  • 本間:あと、飽き性なんですよ(笑)。

  • ゴウ:劇的なものとか、刺激を注入したがるんです。

  • Excite:「退屈なものにはなりたくない」っていう気持ちがあるんでしょうか?

  • 本間:そうですね。短い曲でも、大曲でも、同じだけのエネルギーを凝縮したい。常に自分達が聴く側に立って、どういうものを聴きたいと思えるか?という視点を持つようにしているんです。自分達が飽きちゃうような曲を作ったら、聴いてる人も絶対に飽きちゃうだろうって。客観的に聴くのは難しいんですけど、それは心掛けています。

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