アリーナツアー、幕張メッセ公演の模様をお届け!
| aiko Live Tour 『Love Like Pop vol.11』 | 2008.7.31(THU)大阪フェスティバルホール |
ステージ上に現れた真っ白い巨大ドームがふわりと弾け、その中からaikoが登場するという幻想的でインパクトのあるオープニングで幕を開けたライヴ。約3ヶ月かけて全国を巡ってきたツアー【aiko Live Tour 『Love Like Pop vol.11』】の最終公演日であり、尚且つaikoの故郷・大阪でのステージということから、会場となる大阪フェスティバルホールは、しょっぱなから最高の盛り上がりを見せ、最高の一体感が生まれていた。
「You & Me both」から「二人」へと繋がっていくという、アルバム『秘密』同様の流れで、会場は一瞬にしてaiko色に染まる。そこからは、アップテンポのナンバーでグイグイと観客のハートを沸騰させていったかと思えば、美しい世界を描き出す「ウミウサギ」で柔らかに感情を揺さぶってみたりと、緩急の付いた流れで心地良いストーリーが生まれていく。aikoが大切に届けてくれる一つひとつの言葉たちをしっかりと受け止め、胸に刻み付けるように聴き、共に歌っているファンの姿が印象的だった。
中盤に配置された恒例の弾き語りコーナーでは、「寒いね...」と、久し振りに披露された「ボブ」、さらには即興で生まれた曲が、まるで隣にいるかのような、親密な空気感で歌われた。曲の合間には様々な会話がステージと客席の間で次々と交わされていく。それは、会場の広さを無にする“一対一のコミュニケーション”。それはアーティストが望んでやまない、ライヴの最高の形。それをリアルに実現しているのは、まさにaikoのライヴならではだと思う。
新旧の名曲を贅沢に盛り込んだ“学校メドレー”からの後半戦は、まさに怒涛の展開。息つく暇もないほどにステージを端から端まで駆けながら歌うaikoに負けじと、会場も大きく揺れる。「家に帰ってお風呂に入るまでがライヴ。それだけの力を残して、あとは全部使ってや~」というaikoの声を合図で始まった高速アレンジの「ジェット」で、本編は大興奮のまま幕を閉じた。
鳴り止まないアンコールの声に、この日は二度応えてくれたaiko。一度目のアンコールでは、最終日だけのサプライズとしてドレッシーな衣装に身を包んでの「れんげ畑」と、最新シングル「KissHug」を感情たっぷりに。そして二度目のアンコールでは「シアワセ」と、次に逢うための「約束」を。全ての曲が歌われた時、時計を確認するとすでにライヴ開始から3時間が経過していた。だが、aikoと過ごした濃密な3時間は、本当にあっという間だった。
会場を飛び交う無数の「ありがとう」の声に、思わず感極まってしまったaiko。その胸にはデビューからの10年間で、ファンと共に描いてきた沢山の景色が蘇っていたのかもしれない。まっすぐに音楽と向き合い、幅広い音楽センスで僕らを魅了する、唯一無二のアーティストの“10周年”という記念すべき瞬間に立ち会えたことを心から嬉しく思う。同時に、この先も続いていくaikoの未来が心から楽しみになる、そんなライヴだった。
(取材・文/もりひでゆき)