5月30日(土)・31日(日)に韓国・仁川で開催された「Asian Pop Festival」。仁川国際空港からほど近い複合型リゾート施設・Paradise Cityを舞台とし、個性豊かな4つのステージに韓国・日本・アジアの実力派アーティストが集結。
国・世代・ジャンルを超えてオルタナティブな逸材たちが揃ったラインナップに加え、オーディエンスの凄まじい熱気、会場の快適極まりないホスピタリティが日本のSNSでも話題となった。アジア音楽シーンのハブとしての存在感を示した、濃密な2日間の模様をレポートする。

韓国「Asian Pop Festival」が最高すぎる理由──大貫妙子×青葉市子が共演、日本勢を驚かせた熱狂とアジア音楽の現在地


アジアの才能が交差する場所

2020年代に入り、一層連携を深めているアジアの音楽シーン。そのハブとなっているのが各地で開催されている音楽フェスティバルだ。

フジロックやサマーソニックといった国内最大級のフェスは、長年にわたってアジア各国のアーティストを紹介する場として尽力してきた上に、BiKN shibuyaやSYNCHRONICITYといった都市型イベントも各国のオーガナイザーと協力してアーティスト間の交流を図っている。さらに日本国内のアーティストもアジアツアーを積極的に行うようになり、その旅程のいくつかが音楽フェスティバルであることも珍しくはなくなった。

フジロックの翌週に開催される韓国最大規模の仁川ペンタポート・ロック・フェスティバルをはじめ、贅沢なラインナップと開放感のあるロケーションが人気のSeoul Jazz Festival、北緯38度周辺の非武装地帯で開催されるDMZ Peace Train Music Festivalなど、日本からも近年注目を浴びている韓国のフェスシーン。そのなかで、仁川を舞台にインディー/オルタナ方面を中心とした才能が春空の下に集うAsian Pop Festivalは、その名の通りアジア各地のライブアクトが一同に会するグローバル・フェスティバルであり、今年でまだ3回目の開催にもかかわらず、抜群のキュレーションが支持を集めている。

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「Asian Pop Festival 2026」ステージ割

今年は台湾のSunset Rollercoaster(落日飛車)などアジアの人気バンドに加え、日本でも人気のParannoul (パランノウル)やADOY、Say Sue Me、Peach Truck Hijackers、Meaningful Stone、Redoor、SIMILE LAND、Jeon Jin Hee(チョン・ジニ)、Chawool(チャウル)、Azikazin Magic World、RAKUNELAMAなどのインディーの注目アクトから、韓国ロック史を語るうえで欠かせないSanulrim(サヌリム)の遺産を受け継ぐKIMCHANGWAN BAND(キム・チャンワン・バンド)、KIM MIN KYU(キム・ミンギュ:DELISPICE, SWEETPEA)、CRYING NUTやNoizegardenといった先駆者まで、韓国の実力派が多数出演。さらに日本からは大貫妙子青葉市子サニーデイ・サービス、くるり、君島大空トリオ、Homecomings、KID FRESINO、長谷川白紙、STUTSが名を連ねた。

オーディエンスのみならず、アーティスト側からも感動の声が上がるというAsian Pop Festival。新たなトレンドの渦中にあるアジア、その現在地を指し示す一大フェスティバルを見逃すわけにはいかなかった。


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あまりにもストレスフリーなフェス環境

……とはいえ、実は筆者にとって自分の意思で海外に行くのは初めての経験。慣れない土地で慣れない言語に囲まれて過ごす体験は魅力的ではあるものの、それでもやはり海外は……という一抹の心配はあった。しかし、事前準備を進め、そして実際に足を踏み入れた上で、Asian Pop Festivalは海外フェス(旅行)ビギナーであったとしても参加のハードルがすごぶる低いフェスであると、今なら胸を張って主張することができる。

会場となるのは、韓国の玄関口である仁川国際空港に隣接する総合型リゾート施設・Paradise City。空港から無料シャトルバスで5分という抜群のアクセスは、このフェスの大きな魅力だ。羽田空港や関西国際空港のすぐそばで開催されるような距離感で、移動の負担は国内旅行と大差ない。5月の韓国便はフライト料金も手頃で、筆者はLCCを利用し、片道15,000円ほどで現地へ向かうことができた。

筆者は土曜の開場直後からフェスを満喫するため、開催前日の金曜日に仁川国際空港へ到着し、徒歩15分ほどの場所にあるゲストハウスに荷物を預けた。空港周辺には、Paradise City内のリゾートホテルからカジュアルな安宿まで、バリエーション豊かな宿泊施設が充実している。さらに、タクシーを使えば仁川やソウルの市街地へ気軽に足を伸ばすことも可能だ。スケジュールに余裕をもたせれば、サムギョプサルや冷麺といった韓国グルメを楽しみ、定番の観光プランを難なくフェスの旅程に難なく組み込める。これこそ、Paradise Cityという立地の絶妙な魅力だ。


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会場のParadise City

翌朝、朝食を済ませてゲストハウスを後にし、Paradise Cityの中心施設であるプラザを通り抜けると、春空の下にAsian Pop Festivalの鮮やかなフラッグが立ち並んでいた。5月下旬の韓国はこの上なく快適な気候で、朝夕に羽織るものさえ忘れなければ、日中は半袖一枚で開放的な気分を味わえる。海沿いということもあってか、仁川には爽やかな風が吹いていた。

Paradise City内は、すでに長蛇の列ができている。アーティスト・グッズや洋楽のTシャツを着込んだ若者、オアシスの韓国公演で購入したであろうロゴTシャツや、フジロックやサマーソニックなど日本の音楽フェスのアイテムを着用している者や参加者も見受けられた。

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入場ゲートで記念撮影するオーディエンス

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画像

「Asian Pop Festival 2026」のマップ。計4ステージが徒歩10分圏内に集約されている

Asian Pop Festivalは、芝生が広がる屋外のメインステージ「PARADISE STAGE」に加え、Paradise City内に点在する3つの屋内ステージを合わせた計4ステージで展開される。「PARADISE STAGE」のすぐ隣に位置する多目的スタジオを活用した「CITY STAGE」、ホテル併設のミュージックラウンジを舞台とする「RUBIK STAGE」、韓国ドラマのロケ地としても名高い黄金色のナイトクラブを使った「CHROMA STAGE」が徒歩10分圏内に集約されている。

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野外ならではの開放感「PARADISE STAGE」でパフォーマンスするADOY

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アリーナ級の熱狂を生む「CITY STAGE」でパフォーマンスするCRYING NUT

野外ならではの開放感が味わえる「PARADISE STAGE」、アリーナ級の熱狂を生む「CITY STAGE」、アーティストとの距離が近い「RUBIK STAGE」、そしてダンスフロアの没入感を堪能できる「CHROMA STAGE」。それぞれの明確なコンセプトを踏まえ、単なる動員規模による割り当てというより、「この雰囲気でこの音楽を鳴らす」という意図が伝わってくるタイムテーブルが組まれていた。もちろん、屋内のステージはどこも空調やトイレが完備されており、快適な環境でライブをハシゴできる。

さらに、Paradise Cityの中心に位置する「プラザ」の存在も、このフェスの快適性を飛躍的に高めている。
モールに加え、広大なエントランスフロアにも休憩できる椅子が並び、数多くのレストランにカジノ(!)までが軒を連ねる。草間彌生の象徴的な『南瓜』をはじめとした芸術作品がそこかしこに配置され、リゾート地ならではのラグジュアリーな空気が漂う。店舗はフェスの終演時間まで営業しているため、合間にレストランやカフェで一息つくこともできるし、プラザ内の清潔なレストルームも自由に使えるので、一般的な野外フェスで懸念事項となりがちなトイレ問題とも無縁だ。

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ミュージックラウンジを舞台とする「RUBIK STAGE」でパフォーマンスするSay Sue Me

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ダンスフロアの没入感を堪能「CHROMA STAGE」でパフォーマンスするSAX MACHINE

韓国インディーシーンの「今」を浴びる

日本国内でも類を見ないほどのコンパクトかつ快適な会場設計が、Asian Pop Festivalの大きな長所であることは間違いない。しかし、このフェスの真の美点は、その極上の環境を単なる付加価値に留めず、ライブ体験そのものを引き上げる舞台としてフルに活用している点にある。どれほど設備が充実していようとも、フェスを一通り堪能したあと、心に強く残ったのは「ライブが最高だった」という充足感だ。アジア各国のシーンを牽引する実力派から次代を担う新鋭まで、どの時間帯も注目アーティストが目白押しだった。

さらに驚かされたのは、Asian Pop Festivalに集った、韓国の若いオーディエンスが放つ熱量だ。彼らは好きなタイミングでステップを踏み、声を上げ、時には会場のあちこちで自然発生的にサークルやモッシュの輪を作る。かといって、そこに(日本のフェスにありがちな)形式ばった堅苦しさは見受けられない。「楽しくなりそうな方向に身を任せる」という純粋な直感が、会場の空気をどこまでも自由にしていた。

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会場のあちこちで自然発生的にサークルの輪が生まれる

オーディエンスの熱量に驚かされる、KIMCHANGWAN BANDのハイライト映像

いくつかハイライトを振り返ってみよう。
例えばDAY 1のベストアクトとして現地でもリアクションの大きかった韓国のDJ/プロデューサー、KIRARA(キララ)のステージは、満員に近いCITY STAGEが茹るほどの熱気で充満していた。ユーモラスかつアシッドなVJに硬いキック、その上で親しみやすいメロディが飄々と重ねられていく様に会場は狂喜。前方で飛び跳ねるKIRARAのファンと後方で身軽にシカゴ式のフットワークを踏む者、そのコントラストが終盤に披露された代表曲「Wish」での大合唱で一つに混ざり合う光景は圧巻だった。

どんなジャンルであろうと即座に楽しみ方を発見し、その方向へと全速力で駆けていくオーディエンスの胆力には何度も驚嘆させられた。韓国屈指のエクスペリメンタル/モダン・プログレッシブ・バンドであるBongjeingan(ボンジェインガン)は高速の変拍子とゆったりとした歌が入り乱れる難解な構成が持ち味なのだが、芝生の広がるPARADISE STAGEを観客はゆったりと使い、楽曲の緩急に合わせてサークルを作ってスキップしていた。開放的なPARADISE STAGEにおいては、テンションが上がると誰かしらがサークルを仕切りはじめ、その輪に続々と集まってくる。KIRARAとBongjeinganは今夏のフジロック出演も決まっており、仁川で生まれた熱狂は次なる土地へと運ばれ、網状脈のように繋がっていく。

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Bongjeingan、「PARADISE STAGE」でのパフォーマンス

DAY 2も同様で、朝一番で激しいモッシュやコール・アンド・レスポンスを巻き起こしたヒップホップ・デュオのHYPNOSIS THERAPYに、強靭なビックビートでアリーナを揺さぶったIDIOTAPE(イディオテープ)、人を食ったようなヴィジュアルイメージでCHROMA STAGEがパンクするほどの熱演をみせたBalming TigerのOmega Sapien(オメガ・サピエン)など、地元である韓国の旬なアクトのステージはどれも大人気だ。過去に来日公演も行なってきた彼らだが、ホームグラウンドでのパフォーマンスというのもあって並々ならぬエナジーが宿っていた。

かと思えば、韓国ではおよそ2年ぶりのパフォーマンスとなったParannoulのライブでは、観客が固唾を飲んでその轟音に浸っていた。今年1月の初来日公演ではソロセットだったが、この日はバンドセットで登場。その破壊力を一身に味わおうと、オーディエンスは静かに首を前後しながら揺れる。
ついさっきまでHYPNOSIS THERAPYが走り回っていたCITY STAGEのアリーナは、ハウリングするギターのノイズをひたすらに受け止めていた。

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Omega Sapien、「CHROMA STAGE」でのパフォーマンス。天井のミラーボールとスクリーンにもVJが映し出される

HYPNOSIS THERAPYのハイライト映像

Parannoulのハイライト映像

そのParannoulがプロデュースを手掛け、新世代のシューゲイザー・プロジェクトとして人気急上昇中のSSW・gongwon(ゴンウォン)に、トリオ編成でサイケデリック・ロックにジャズの即興も交えたインディー・フォークと圧倒的なミュージシャンシップを誇ったWoo Huijun(ウ・ヒジュン)など、アッパーに盛り上がる出演者だけでなく、自由に音と触れ合えるような韓国のインディー・アクトも横並びで親しまれていた。幅広いファン層のオーディエンスが一つの空間に同居し、偶然の出会いすらも楽しむという音楽フェスの理想的な光景がAsian Pop Festivalにはあった。

加えて2日間を通じて、朝鮮半島の民俗芸能であるパンソリとニューウェーブ仕込みのファンキーなリズム隊が合流する人気プロジェクトのLEENALCHI(イナルチ)や、伝統的な巫楽のスタイルとソウルの肉感的なグルーヴを一体化し、今年の『韓国大衆音楽賞』で「今年のアルバム(最優秀アルバム賞)」を受賞したCHUDAHYE CHAGIS(チュダヘ・チャジス)など、韓国という土地に根差した文化をモダンに昇華する一連のトレンドも垣間見えた。

CHUDAHYE CHAGISのハイライト映像

「こんなの初めて」日本勢を驚かせた観客の熱狂

Asian Pop Festivalというイベントの真価はこれだけに止まらない。地元である韓国のアクトと同様に、アジア各国から集まったアーティストたちのパフォーマンスにも同様の熱視線がフロアから注がれていたのだ。とりわけ日本から出場したミュージシャンたちとAsian Pop Festivalのオーディエンスの、言語の壁を超えた熱狂的なコミュニケーションには、その都度新鮮に驚かされた。

象徴的だったのは、DAY 2のPARADISE STAGEに登場したサニーデイ・サービスだ。30年以上のキャリアを誇るベテランバンドながら、ライブでの熱演ぶりに年々磨きがかかっている3人のパフォーマンスに、大きな歓声が終始送られた。そこかしこでサークルが生まれ、観客がハイタッチをしながらグルグルと走り回る。終盤で曽我部恵一がマイクから離れて生声で届けた「若者たち」にラストの「セツナ」と、最高潮にあるサニーデイの現在形を叩きつけるような50分だ。
その楽曲を知らない観客も少なくなかったのかもしれないが、ライブさえ素晴らしければ美しい光景が誕生するのだと、心の底から打ち震えた瞬間だった。

即興的に巻き起こる現象に対して、Asian Pop Festivalの観客は実に素直に喜び、全身でリアクションを示す。君島大空トリオではテクニカルなギターソロにどよめき、好奇の入り混じった視線でステージを見守る。ステージの上の3人も応じるように、そして触発されるように演奏の熱量が増していった。ドラムの角崎夏彦も「もしかしたらこれまでで最も良いライブができたかもしれません」とその感触を述懐するほどだ。

「琥珀色の街、上海蟹の朝」「ばらの花」と名曲を畳み掛けるように披露したくるりのパフォーマンスにも感嘆の声が上がる。どこからともなく「くるり! くるり!」や「岸田! 岸田!」といったコールが起こり、オーディエンスがステージを支えた。

君島大空トリオのハイライト映像

くるりのハイライト映像

一際手厚い歓迎を受けたのがDAY 1のCITY STAGEトリに登場した大貫妙子だ。なんと今回が初の韓国公演とのことで、最前列では『MIGNONNE』のレコードを抱えたファンが待機するなど、熱狂的な若いファンがフロアを埋め尽くした。温かなフロアライトに照らされたステージを静かに見守りつつ、楽曲が終わるごとに客席から歓声が放たれ、大貫はたじろきながらも嬉しそうな笑みを浮かべる。「長い間音楽をやってますが、こんなに喜んでいただけたのは初めてかもしれない」とMCで語るほどの特別な空間だ。さらにサプライズゲストとして、青葉市子をゲストボーカルに迎えると地鳴りのような歓喜の声が。「ピーターラビットとわたし」をデュエットし、初の韓国公演を大成功のうちに終えた。

翌日DAY 2の青葉市子のステージにも多くの観客が訪れ、その静謐な歌に耳を傾ける。彼女の声を身体の内側にじっくりと落としていくように、ミニマルなパフォーマンスの中に宿るカタルシスを逃さないように、全身で音を受け止める観客たち。満月の夜に合わせて「月の丘」を歌い、白い衣装に身を包んでクラシック・ギターを爪弾く青葉の姿はこの上なく幻想的だ。

大貫妙子の韓国初ライブ。
公演後、「またここに戻ってきて、演奏したい!」と大喜び。
会場にお越しいただいた皆様、ありがとうございました。
とても楽しい時間でした。#asianpopfestival2026 pic.twitter.com/UBh45jQ59r— 大貫妙子【Taeko Onuki official】 (@OnukiTaeko) May 31, 2026この投稿をInstagramで見る???????????????????????? ????????????????(@ichikoaoba)がシェアした投稿
フェスを締めくくった「夢のような光景」

青葉市子のように、グローバル規模での知名度を誇るアジアのアーティストが一同に会するAsian Pop Festival。例えばタイのYONLAPAやインドネシアのThee Marloes、シンガポールのSubsonic Eye、中華系アメリカ人の3世であるジンジャー・ルート、さらにはアメリカ拠点のバンドだが東京都出身のサトミ・マツザキがフロントを担うDeerhoofまで、各地のインディーシーンから注目すべきアクトが集った。Omega Sapienが以前Rolling Stone Japanのインタビューで「俺がクールだから、アジアもクールなんだ」と自分たちのスタンスを説明したように、Asian Pop Festivalに集ったアジア各国のアーティストたちは、それぞれが独自のキャラクターを誇っていた。その多彩な魅力に耳を傾け、支えていたのは他ならぬAsian Pop Festivalのオーディエンスたちだった。

韓国「Asian Pop Festival」が最高すぎる理由──大貫妙子×青葉市子が共演、日本勢を驚かせた熱狂とアジア音楽の現在地

DAY 2のヘッドライナーを務めたSunset Rollercoaster

DAY 2のPARADISE STAGEでトリを務めたのはSunset Rollercoaster。台湾よりアジア全体のインディー・シーンを代表する存在にまで成長した5人、まさに「Asian Pop Festival」の名に相応しい最良のアクトだ。微睡むようなAORサウンドから終盤で一転、韓国のHYUKOHとのコラボプロジェクト=AAAから「Young Man」をドロップした際の、Paradise City全体が一つになり、弾けるように高揚していく光景は、このフェスが単なるショーケースではなく、アジアの音楽文化が手を取り合う現在地を祝福する場であることを物語っていた。

アジアの中であっても、各々の間に文化の違いは確かに存在する。それでも素晴らしいライブに歓声を上げ、知らない曲であろうと身体を揺らし、心を動かされた瞬間を隣の誰かと共有する。そのシンプルな衝動が、アジア各地の音楽シーンをゆるやかに結びつけている事実をAsian Pop Festivalは証明していた。すでに来年の開催も決まっているが、海外フェス初心者にも自信を持って勧められる抜群のアクセスと快適な環境、そして妥協なきラインナップを兼ね備えた祭典がそこにはあった。

韓国「Asian Pop Festival」が最高すぎる理由──大貫妙子×青葉市子が共演、日本勢を驚かせた熱狂とアジア音楽の現在地


Asian Pop Festival 2027
2027年5月29日(土)・5月30日(日)
韓国・Paradise City
https://litt.ly/asianpopfestival
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