老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、共働き世帯と専業主婦(夫)世帯の年金制度や社会保険の違いについて解説します。

■Q:共働き夫婦と専業主婦世帯では、年金の仕組みは違うのでしょうか?
「夫婦ともに会社員として働き、厚生年金保険料や税金を納めています。一方で、専業主婦(夫の扶養)の場合は国民年金保険料を個別に納めなくてもよいと聞きました。共働き世帯と専業主婦世帯では、年金制度の仕組みにどのような違いがあるのでしょうか?」(共働きです)

■A:加入する制度が異なるため、保険料の負担や将来受け取る年金額にも違いがあります
共働き世帯と専業主婦(夫)世帯の大きな違いは、夫婦ともに厚生年金に加入しているかどうかです。この違いによって、現役時代の社会保険料の負担や、老後に受け取る年金額が変わります。

日本の公的年金制度では、加入者は「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」に区分されています。

自営業者やフリーランス、学生などは第1号被保険者で、自分で国民年金保険料を納めます。

会社員や公務員は第2号被保険者で、厚生年金に加入します。厚生年金保険料は給与に応じて決まり、勤務先と折半して負担するため、給与から天引きされます。また、将来は老齢基礎年金に加え、老齢厚生年金も受け取ることができます。

一方、第2号被保険者に扶養されている配偶者で一定の要件を満たす人は第3号被保険者となります。
第3号被保険者は、自分で国民年金保険料を納める必要はありませんが、将来は老齢基礎年金を受け取ることができます。

第3号被保険者の保険料は、支払いが免除されているわけではありません。厚生年金制度全体で負担し合う仕組みになっているため、本人が個別に納付する必要がないのです。

このように、共働き世帯では夫婦ともに第2号被保険者として厚生年金に加入するため、それぞれが老齢厚生年金を受け取ることができます。一方、専業主婦(夫)世帯では、第3号被保険者は老齢基礎年金のみとなるため、夫婦で受け取る年金額は共働き世帯のほうが多くなる傾向にあります。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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