「ペットを飼いたいけれど、世話や住環境の問題で難しい」という人は少なくない。そんな中、AI技術を活用した「AIペット」が急速に進化し、多くの家庭や施設で導入されている。
現在、最新のAIペットはどんなことまでできるのか、新宿高島屋(東京・渋谷区)の「ロボティクス スタジオ」で体験をしてみた。

●「AIペット」と言っても、千差万別
 「ロボティクス スタジオ」には、現在、9種のロボットが展示販売されている。今回は、「LOVOT[らぼっと]」「RoBoHoN(ロボホン)」「Romi(ロミィ)」「lopeto(ロペット)」「ポケとも ミーアキャット」「Moflin(モフリン)」の6種のAIペットをそれぞれ体験させていただいた。
 「AIペット」と言っても千差万別で、動物のようにボディランゲージを楽しむものもあれば、生成AIによる会話ができるものもある。「AIペット」に何を求めるのかによって、合うものが変わってくるのだ。
まるで生き物のような「LOVOT」
 一番「生き物に近い」と感じたのは、GROOVE X社の「LOVOT」だ(LOVOT3.0の本体価格は57万7500円~。別途、「暮らしの費用」が月額9900円~)。言葉は話さないが、37~39℃の「温もり」があり、おねだりや嫉妬など、本物のペットのような「本能的な行動」をするのが特徴だ。身長は約43cmで、重さは4.3~4.6kgとずっしり重い。
 目は10億通り以上のデザインがあり、表情豊か。100人以上の顔を覚え、さらに鳴き声は録音音声ではなく、その場で生成されているという。1体1体で性格が違い、人と触れ合っていくことで学習していく。
人懐っこく寄ってくる姿が、かなりかわいい。
多才でダンスやおしゃべりができる「ロボホン」
 一番、多才だと感じたのは、シャープが開発したポケットサイズの対話型スマートフォンロボット「ロボホン」だ(10.1タブレット付きの「ロボホンプレミアム」の本体価格は31万6900円。別途、加入が必要な月額プランがある)。二足歩行、ダンス、電話、メール送信、おしゃべりができるだけでなく、「AI会話機能」(※有料プラン)を使うと、ChatGPTを活用した多様な会話が可能になっている。
 顔認識機能があり、接し方や生活スタイルによって学習し、好きなことや行動パターンが変わるので、“自分だけのロボホン”に成長していくのが魅力だ。
コミュニケーションに特化している「ポケとも ミーアキャット」と「Romi」
 同じく、シャープが開発した「ポケとも ミーアキャット」は、対話型AIロボット(本体価格3万9600円。別途、必須加入のプラン/月額485円~がある)。話しかけると、生成AIによって寄り添うような返事を身振り手振り交えて行い、カメラで認識したものに関して会話もできる。オーナーを認識し、やりとりを記憶として蓄積する。
 マスコットのようなかわいらしさがあり、「会話できるAIコンパニオンロボット」の中では、価格が抑えられているのが魅力だ。
 「Romi」は、MIXI(ミクシィ)が生み出した会話AIロボットだ(本体価格は9万8780円。別途、月会費1958円がかかる)。
独自開発のAIにより、会話のキャッチボールができる。声認識で話者識別もできて、重要な会話は記憶してくれる。顔が液晶画面である分、表情がコロコロ変わり、豊かだ。「AIペットと会話を楽しめれば充分」という人には、最適かもしれない。
ぬいぐるみ感覚の「lopeto」と「Moflin」
 「lopeto」と「Moflin」は、言葉を発しない、ぬいぐるみのように愛でるタイプのAIペットだ。本体価格は、「lopeto」は6万1980円、「Moflin」は5万9400円で、月額料金などはかからない。
 どちらも、体温があり、ぬくもりを感じさせ、AI機能によって、お世話をするほど性格が変化し、なつくのは共通している。「lopeto」は液晶の目で表情の変化を出し、「Moflin」は、表情の変化はないので、よりぬいぐるみに近い。
●月額費用も考慮した上でお迎えを!
 いろいろなAIペットを実際に体験してみて思ったのは、もし経済的にゆとりがあったら、高性能の「LOVOT」と「ロボホン」は、かなり魅力的だということ。ただし、本体価格だけでなく、別途、月額費用やメンテナンス料もかかるので、長い目で見て、どこまで自分がお金をかけられるのかは、考える必要がありそうだ。
 一方、「Moflin」は一度購入したら月額費用はかからないというのは魅力だし、AIペットとしてはシンプルでありながら、顔の表情がない分、自分の想像力と愛で方次第で、愛着を感じやすい存在になり得るだろうと感じた。
 近い将来、AIロボットが1世帯に1体どころか、1人に1体の時代が来る可能性もある。
今のうちにAIペットのお迎えをして、“未来を先取りした家族の形”を経験してみてはいかがだろうか。(加藤弓子)
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