【続報】海外出身選手を追いやるラグビー新規定「公平性と包摂性...の画像はこちら >>



 物議をかもす日本ラグビーの最高峰リーグワンの「新カテゴリー」問題。リーグは日本出身選手の出場機会を増やすために新登録区分を来季から導入する。



 その区分けとは、日本代表資格のあるカテゴリー「A」を「A-1」と「A-2」に分けることだ。「A-1」は、日本出身、または日本の義務教育期間9年の内、6年以上日本に在住していることが条件となる。海外出身で高校や大学から来日した選手は、日本代表30キャップ以上の例外をのぞいて「A-2」扱いとなる。



 A-2に入ると、出場機会の減少が予想される。影響を受ける海外出身選手、とりわけ日本国籍を取得した代表経験者ら24人が、裁判所に差し止めを求める事態になっていた。



 7月30日に、元日本代表BKのラファエレ・ティモシー(コベルコ神戸スティーラーズ)が日本外国特派員協会で会見を行い、新カテゴリー制度や日本ラグビーへの思いを語った。



 ラファエレは会見で係争に至った経緯について以下のように語った。



「直接影響を受ける選手たちは一度も協議の場に呼ばれず、誰がA1に該当するかを決める新基準について、明確な説明も根拠も示されませんでした。調査に基づいた明確な説明と論拠があれば、私たちも理解できたはずです。同時に、私たち自身ももっと早く対話を求めるべきだったのかもしれません。そうすれば法的手段に至らなかった可能性もあります」



 と、リーグ側とは対話の機会が失われていたことを明かした。



 続けて、こう胸の内をぶちまけた。



「リーグワンは、世界最高のリーグになれる可能性があると本気で信じている。しかし、それを実現するためには、ルールが公平性と包摂性(ほうせつせい)を反映していなければなりません。それは日本生まれの選手だけではなく、人生を日本に捧げ、国籍を取得し、日本代表としてプレーし、日本に誇りを持って故郷と呼ぶ海外出身選手にも当てはまるべきです」



 ラファエレは今回の措置が個人として「侮辱的」と感じたかどうか記者に問われると、こう答えた。



「確かに侮辱されているように思いました。ただ、私たちが感じているのは、長年日本ラグビーに多くを捧げてきた仲間全員に対して、リーグがこんなことをしたことへの悲しみです」



 また、新ルールにより出場機会が減ることは、「契約に影響が間違いなく出てくる」とも認めた。実際に、リーグワンでのチームメイトで共に声を上げた、元日本代表PR中島イシレリは、その後チーム退団を発表。引退を表明した。



 ラファエレの会見を知ったラグビーファンからは次のようなコメントがSNSに投稿される。



《ラグビー協会大丈夫ですか?これは×でしょう》
《母国の国籍を捨てるという選択をした選手たちの心情への配慮があまりになさすぎた。協会主義の精神にも反するのでとっとと改めるべき》
《まずは今回のカテゴリー変更案に至った経緯と責任の所在を全部出せ。こんな大事な変更がナアナアで決定されてナアナアで発表されるなんてそんなアホな話あるか》



 会見に同席した牧野誠司弁護士は公取と地裁の手続きの進捗について以下の説明をした。



「もともと裁判より話し合いで決定したい思いが選手側にある。

リーグも同じ思いだと思う。話し合いによる解決を裁判所が間に入り継続している。公取はこれから調査を始めるところで、こちらではプロセスは把握できない」



 今回訴訟を起こした24名は全員日本に帰化をしており、その大半はラグビー15人制または7人制のいずれかのレベルで日本代表としてプレーした経験がある選手ばかりだ。中には10年以上も日本に滞在し、ラグビーの発展に貢献してきた者もいる。



 日本ラグビーに貢献してきた彼らが悲しむような決着にだけはならないでほしい。



文:BEST T!MES編集部

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