北朝鮮がロシア・ウクライナ戦争で戦死した自国兵を追悼する「海外軍事作戦戦闘偉勲記念館」を、ロシア人観光客向けの観光コースに組み込み始めたことが分かった。米政府系放送のRFA(自由アジア放送)が26日、北朝鮮の観光事情に詳しい関係者の話として報じた。
報道によると、記念館はロシア人観光客を対象とした平壌観光日程の一部として案内され、現地ガイドは北朝鮮兵の戦闘や朝ロ軍事協力の成果を強調しながら施設を説明しているという。参加したロシア人観光客の間では、両国の「血盟関係」を象徴する施設として受け止められているとの声もあるという。
海外軍事作戦戦闘偉勲記念館は、北朝鮮がロシア西部クルスク州へ派兵した兵士らを顕彰するため建設した施設で、今年4月に完成した。開館式には金正恩総書記とロシアの高官が出席し、戦死者の墓地や戦闘展示、ウクライナ軍から鹵獲した兵器などが公開された。北朝鮮は同施設を「祖国の名誉を守った英雄たち」を称える象徴的施設として位置付けている。
RFAによれば、これまで外国人観光客に案内される戦争関連施設といえば、朝鮮戦争を扱う「祖国解放戦争勝利記念館」や「信川階級教養館」が中心だった。しかし今回は、現在も続くロシア・ウクライナ戦争への北朝鮮の軍事関与を前面に押し出す施設が観光コースに加わった点が大きな特徴だという。
北朝鮮は近年、ロシアとの包括的戦略パートナーシップ条約を外交・安全保障政策の柱に据え、人的・軍事的協力を急速に拡大している。
派兵そのものについても、当初は沈黙を保っていたが、しばらくして公式に認めるとともに、戦死者を「祖国と同盟国のために命を捧げた英雄」として積極的に宣伝する姿勢へ転換した。
観光政策との結び付きも鮮明になっている。北朝鮮は外貨獲得を目的にロシア人観光客の受け入れを拡大しており、東海岸の元山葛麻海岸観光地区などでもロシア市場を重視する姿勢を示している。








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